西田昌史(EARTHSHAKER)、寺田恵子(SHOW-YA)、二井原実(LOUDNESS)。日本を代表する3大ハードロックバンドのヴォーカリストが集結、J-ROCKの名曲をカヴァーするという夢のようなユニット。その名も“西寺実”。
ロング・インタビュー第3弾では、それぞれの意外なエピソードが飛び出した“番外編”。爆笑に次ぐ爆笑!これで、あなたも“西寺実”をもっと好きになる!
今回、“うたまっぷレビュー”に初登場していただいた“西寺実”のみなさん。まずは、“うたまっぷ”のことを知っていただこうと、インタビューの冒頭で、“うたまっぷ”の説明を始めたところ・・・
──“うたまっぷ”は、ご存知でしたか?
二井原:ワタクシはね、よう使っております“うたまっぷ”。
──えっホントですか?どんなときに?
二井原:歌詞を作るときに(笑)。
寺田:え〜っ!
西田:あははは(大爆笑)
二井原:いやいや、ホンマはね、最近の若い子は、どんな言葉使おうてんのやろと思ってね。名前しか知らへんような人、多いでしょう。そういう人らの歌詞をね、検索しとるんです、いつも。え〜こんな歌あるんかいな、とか。色んな発見があります。
──例えば、どんな? 二井原:この人、ルックスの割にけっこう女々しいこと歌ってんのや、とか。この子、こんな可愛いのに、なんぼほど怖いこと書いとんのやとか(笑)。
──特によく見るアーティストはいますか?
二井原:実はね、僕、ポルノグラフィティの歌詞が大好きなんですよ。ポルノグラフィティの歌詞は、素晴らしい。あれはね、もう、天才ですよ。あの、最近、結婚しはった人。
──岡野昭仁さん?
二井原:そうそう。あの人、曲も作ってるとしたら、うらやましいわ、その才能。
西田:そんで、その言葉をちょっとパチリ?あははは(爆笑)
二井原:いや、フレーズがけっこう独特やからね。そのままでは使われへん…おい!何を言わすねん(笑)。
寺田:あははは。そのまま使っちゃマズイよ〜ミノルちゃん(爆笑)
二井原:いやいやいや、それは冗談として。でも、マジメな話ね、こういう視点もあるんや〜とかね、感心しとるわけです。
寺田:確かにモノの見方が面白いよね。
二井原:そうそう、そうなんよ。勉強になりますわ。そやからね、なんにも浮かばない時はね、見させてもらってます“うたまっぷ”。
ユニット結成のいきさつから、アルバム・リリースのキッカケという話題になった時のこと。寺田さんの“レコード会社の人が札を上げてくれた(笑)”の言い回しに、“スター誕生!”世代のメンバーが呼応して、そこから寺田さんの意外な過去が・・・。
──アルバム制作のキッカケは?
寺田:去年の私の誕生日の時に、バースデー・アコースティック・ライヴをやったんですけど、その時、初めて3人揃って演奏して、それをレコード会社の方が見に来てくれていて、札を上げてくれたんです、“ユニバーサル”って(笑)。
──“スター誕生!”の決勝大会みたいに?
寺田:そうそうそう(笑)。
二井原:古いですね〜お姉さん。“スター誕生!”って、もう、誰も知らんでしょ(笑)。
寺田:私ね、“スター誕生!”受けに行った事あるの、高校生の時。
──ええっ寺田さんが“スター誕生!”を?
寺田:そうなの。高校生の時、18歳で受けに行ったの。もう、SHOW-YAもやってたんだけどね(笑)。
二井原:ええ〜っ。SHOW-YAやりながら“スター誕生!”?あんたもけっこう、浮気モンですねぇ(笑)。
寺田:だって、何が何でもデビューしたかったんだもん(笑)。
二井原:虎視眈々と色々狙ってたわけですねぇ。いいんですか、こんな事喋って。
寺田:いいの、いいの。メンバーも知ってるから(笑)。
──何を歌われたんですか?
二井原:まさか、松田聖子やないやろな(笑)。
寺田:私はアンチ・ブリっ子だったからね。これからのアイドルは“不良”の時代だって思ったのよ(笑)。
二井原:お〜、中森明菜系(笑)。
寺田:そうそう。でも、まだ、明菜ちゃんはいない頃だったんだけど。それで、私、バリバリ不良で行っちゃったわけ。
二井原:ケバッパ、ケバッパして行ったんやろ。
寺田:そうそう、こんなチリチリの頭して…。
二井原:そんで、それは、予選で落ちたわけ?
寺田:予選も予選。最初の予選。ワンフレーズも歌わせてもらえなかったよ。
二井原:マジ?それは、写真選考で落ちたってこと?(笑)
寺田:違うよ〜。そんな失礼なあんた! 大橋純子さんの「シンプル・ラブ」を歌ったんだけど、♪シンプルラブ〜考えすぎねあなた〜・・・ブー!
西田:プーって何?
寺田:ブザーが鳴るのよ〜。
二井原:木っ端微塵やな(爆笑)
寺田:それで、札が上がる所(決勝大会)まで行けなかったんだけど、ようやく、この年になって、ユニバーサルさんに札を上げていただいて、西寺実でデビューできる事になりました!
二井原:そういう話かい(笑)。
「たどりついたらいつも雨ふり」のレコーディング時の話題の時。原曲を歌っていたモップスの話から、グループサウンズの話題となり、西田昌史から意外な告白が・・・。
──グループサウンズというのは、みなさん聴いてらしたんですか?
寺田:私はもう、物心ついたころから、音楽は何でも好きだったから、聴いてましたよ。
西田:寺田の世代でも、グループサウンズ知ってるの?
寺田:知ってる、知ってる。保育園の頃。
二井原:保育園〜?
西田:保育園の頃のこと覚えてんの?保育園児がグループサウンズ〜?
二井原:保育園の頃いうたら、♪手のひらを太陽に〜とかやろ、フツウ。
西田:そうや。俺も歌ってたわ。
寺田:私はけっこうマセてたからね。歌という歌はホントに何でも好きだったから、歌ってたよ、グループサウンズも。
二井原:俺らが中学生の頃?
西田:いや、小学校だよ。モップスの「たどりついたらいつも雨ふり」は、小学校のかなり後半や。
二井原:えらい詳しいなぁ(笑)。
西田:僕はね、グループサウンズでロックを始めたんですよ。ニィちゃんはGSから入ってないの?
二井原:僕はね、モンキーズやねん。いきなり洋楽やったんよ、姉ちゃんの影響で。そこからピンクフロイドとかに行って。ツェッペリン聴いたんが中2やったね。だから、邦楽は、あんまり知らんのや。
西田:でも、俺らの世代は、ドラムがいて、ギターがいてという“バンド”というのものに最初に興味を持ったんは、みんなグループサウンズがキッカケなんとちゃう?それから、みんな洋楽に行ったんや。
二井原:そないに力説せんでも…(笑)。
西田:僕はね、沢田さんになりたかった。
二井原:は?
西田:沢田研二になりたかったんですよ。
二井原:なに言ってんの?
西田:僕はね、大人になったら、沢田研二になろうと思ってたんや。
寺田:ええ〜っ。マーシー、ジュリーになろうと思ってたの〜?(笑)
・・・と、インタビューの最初から最後まで、とにかく笑いの絶えない“西寺実”のお三方。楽しいお話をたっぷりとありがとうございました! |