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“こんなことあったの聞いて”っていう恋愛相談をしているような気分で書きました─YUKA

RYTHEM

──アルバムの中であえて思い入れのある1曲をあげるとすれば?

YUKA:この1年間で作った曲だけを詰め込んだアルバムなんですが、一番最初に生まれた曲が「夏メロ」なんです。リアルな、パーソナルな曲を書こうと思ったキッカケの曲なので、やっぱり思い入れはありますね。今までは客観的な世界しか書けなかったんですよ。抽象的というか、その中で繰り広げるRYTHEM独自の世界を作っていたんですけど、「夏メロ」は私の実体験が曲になっているので。やっぱり恥ずかしくて、そういう曲作りが出来なかったんです。自分の大切な人とか、親とか、仲の良い人にしか見せない顔ってあるじゃないですか。そういう顔を曲の中で見せることによって、自分の壁を取っ払おうと思ったときに、実体験を詞にすることが一番リアルだなぁと。みんなに“こんなことあったの聞いて”っていう恋愛相談をしているような気分で書きましたね。そういうスタートになった曲です。

YUI:そして「Bitter&Sweet」でステップアップみたいな(笑)。

YUKA:さらに女の黒いところをみせていこうみたいな気分になって(笑)。「Bitter& Sweet」のモチーフは大学時代4年間の中であった出来事ですけど、これはかなり勇気がいりましたね。当時まだ大学に通っていたので、詞の中の“あなた”も“あの娘”も、すぐそばにいるんですよ。だから“聴いちゃうだろうな”って思いながらも、“ま、いっか” って作りました。 今までは曲について、“こういう世界観いいですよね”、“癒しですよね”、“キレイですね”って感想が多かったんですけど、「Bitter&Sweet」を書いてから“私も今この気持ちわかります”って共感の声に繋がったのがすごく嬉しくて。同じような体験をした人たちの心の拠り所になったことが嬉しいかったですね。配信限定でしたけど『23』で初CD化されるので是非聴いてもらいたいです。

RYTHEM

YUI:あえて選ぶならば、最後に入っている「Banana moon」ですね。今私自身がすごく伝えたいメッセージです。ライブを重ねて、いろんな出会いをしてきて、曲を届けるって人に何かを与えているっていうような感覚になるんですけど、実際はライブや日常生活で、私自身支えられていることが多くて。いつも助けてもらってばっかりだし、ひとりだと何にも出来ないしっていう自分の弱いところにたくさん気づいた1年間でもあったんです。そこから、曲を作って歌うことが、みんなから与えてもらった私の役目なんだなぁと、あらためて気づいて。みんなが優しくなれる瞬間や、ちょっと幸せかもと思える空気を与えられる人になりたいと思いました。この「Banana moon」は全体的にそういう思いを込めて作りましたね。自分がすごく好きだなぁって思う人とか、愛する人にプレゼントする気持ちで作った曲なので、みんなにも大切な人とを結ぶ1曲になったら嬉しいです
あと、「Joyful」は“真剣に壊れよう”ってテーマで本当にお遊びの感覚で作りました。2008年元旦ですね。浮かれていたのか、もしも私がビートルズの一員だったらっていうことを妄想していて。そして酔っ払っているスタジオに、もしマリリン・モンローがやって来たら絶対求愛するだろうと思ったところから始まって。マリリン・モンローが“私が歌詞を書くわ”って、スカートをぴゅーってヒラヒラさせながら歌詞を書いているところを想像していました。その歌詞に乗せてビートルズが酔っ払いながら演奏をしているっていう設定なんです(笑)。

YUKA:お正月で浮かれちゃったんだよね。

私たちのライブはいろんなマジックが起こるよ─YUI

──初の渋谷C.C.レモンホール単独ライブまで、あと約3ヶ月ですね。

YUI・YUKA:おー!
YUKA:そのために生きてる感じなので。終わったら死んでしまうみたいな。
YUI:多分、大晦日ぐらいな気持ちなんだと思います。
YUKA:12月15日からは、多分もう私たちは2009年!(笑)。だからホントすごい楽しみだし、ずーっとライブをやりたかった場所なので、今はそこが一番の目標です。インストアライブは観客との距離が近いし、明るいから全員の顔が見えるんですよね。私たちはライブをデートだと思っているので、いかにみんなと目を合わせて、会話をして、次の約束をするかに命を懸けています。C.C.レモンホールは大きいし、ライトもあるから後ろの方まで見えないかもしれないけど、見えない人にまでも届くように、温かくて親密なライブが出来たらいいなって思います。

──特別な演出とかお考えですか?

YUKA:バンド編成で行うので、メンバーの方たちとも詰めたいと思うんですけど。

YUI:今回アルバムに入っている楽曲は様々なアレンジがあるので、ステージで新しい挑戦が出来たらなぁと思ってます。今まで培ってきたインストアライブの経験を生かしつつ、みんなをビックリさせたいです。

YUKA:いつもは私がギター、YUIがピアノを弾きますけど、例えば楽器を交替したり、どっちかが弾かなくてとか。最近、私はレコーディングでスクラッチに挑戦したんですけど、そういう遊びが出来たらいいなと。C.C.レモンホールでは、まだ披露できない技量ですけど(笑)。でも、そういう遊びが出来るライブがRYTHEMだなぁと思うので、カチコチしないでやりたいですね。

YUI:みんながすごい気軽に参加するつもりで遊びに来て欲しいなぁと思います。
YUKA:是非とも『23』を聴いてもらって、ライブで一緒に歌ってもらえたらいいなって思いますね。「Joyful」とか「Like a Friend」とか、本当にみんなで一緒に歌える曲なんで、みんなでわーってバカになれたらいいですね。
YUI:(ナベアツ風に)“ニジュウサーン”だしね(笑)。
YUKA:“ニジュウサーン”ってみんなで出来たら最高だなって(笑)。
RYTHEM YUI:ナベアツさん、是非ともライブにお越しください。

──最後にファンのみなさんにメッセージをお願いします。

YUI:10月1日にアルバム『23』も出るし、それをひっさげてのライブもあるし、RYTHEMは年末に向けてイベントが盛りだくさんなので、みんなと一緒に冬に向けて突っ走っていけたらいいなと思います。「うたまっぷ」で初めてRYTHEMを知ってくださった方もいると思うので、まずは公園に遊びに来るぐらいの気持ちでライブに来てください。私たちのライブは、いろんなマジックが起こるよっていうのは保証します。

YUKA:アルバム『23』は今の私たちですと胸を張って言える作品なので、はじめましての方も是非とも作品に触れてもらいたいです。そして、RYTHEMはどんな人たちなんだろうと興味を持ってくれた方は、私たちが素を出して、一番リラックスして楽しんでいるライブに来てもらえたら嬉しいです。

October 1, 2008
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