|
||||||||||||
前作「Shine」(2010年9月)から約1年ぶり、通算8作目となるシングル「Toy box」をリリースしたJAY'ED。若旦那が、作詞・作曲、プロデュースを手掛け、“JAY'ED×若旦那”として披露。
JAY'EDと若旦那は、これまでにも、INFINITY16 welcomez 若旦那from 湘南乃風&JAY'ED「伝えたい事がこんなあるのに」(2009年8月)、JAMOSA「何かひとつfeat.JAY'ED&若旦那」(2011年2月)で共演して来たが、この2曲は、JAY'EDのシルキー・ヴォイスに惹かれた若旦那の方からのラヴコールだった。が、今回は、JAY'EDの方からオファーしたと言う。
JAY'ED:自分はいつも、他のアーティストとコラボをする時は“この人とやったら面白いものができるかな”という想いを大切にしています。自分と違う音楽スタイルを持ってる人とやることで、自分にとって新しいスタイルや、新しいカラーが生まれるんじゃないかって。若旦那さんと自分は、声も、歌い回しも、言葉づかいも全然違いますからね(笑)。もし自分の作品として、誰かをフィーチャリングするシングルを出すなら、まず若旦那さんとやりたいなってずっと思っていたんです。
「Toy Box」は、120万DLを記録した大ヒット・ナンバー「何かひとつ」のパート2とも言える楽曲。どこかにしまったままになっている夢を思い出すことで、今を見つめ直し、明日を前向きに生きようというメッセージが込められた、若旦那書き下ろしのナンバー。
“頑張ろう”や“負けんな”という言葉が並ぶ歌詞は、これまでのJAY'ED作品にはなかったもの。JAY'EDにとっては、全くの新境地とも言えるが、本人はその点をどんな風に受け止めているのだろうか。
JAY'ED:もともと自分はR&Bのクラブシーンから出てきたわけですけど、R&Bってどこかカッコつけてるところがあるじゃないですか。中でも自分は、世代的なものもあると思うんですけど、カッコいいだけじゃなくて、ちょっとセンシティブな感じが好きだったりするから、それとは180度違う若旦那さんの歌詞や歌声にすごく“自分にはないもの”としての憧れがあったんです。これまでR&Bというジャンルの中で日本人としての感覚っていうのを自分なりに追求してきて、ふと視野を広げたら、“ああ、こういうダイレクトさっていうのもありなんだ”って。
“あなたのなりたいものは 頭の中にはないよ”“あなたのなりたいものに あなたはなれていますか?”と繰り返されるフレーズが強く心に残る。JAY'ED自身は、シンガーになるという夢を現実のものとし、“なりたいもの”になれたわけだが、それまでの道のりを振り返る時、この歌に重なる想いが強くあるようだ。
JAY'ED:「Toy box」は子供の頃の夢を思い出そうっていうポジティブなメッセージを歌った曲ですけど、別にその夢自体は叶わなくてもいいと思うんですよ。大切なのは、昔、その夢に向かっていた時の情熱とか、何かに夢中になる感じ。それを思い出して、前向きな気持ちを取り戻してもらえたら嬉しいなって。自分自身、音楽の道で生きていこう、歌で生きていこうって決断をするまでは、いつも大事なことを後回し後回しにしていて。明日やればいい、明後日やればいいって、ずーっとダラダラした日常を続けてきて。それがある時を境に、やるんだったら今やろう、言葉にする前にやるべきことをやろうって思って、そこからいろんなことが動き出すようになったんです。リスナーにとっても、この曲がそういう何かが変わるきっかけになってくれたらいいなと思います。
そんな思いは、アップリフティングなギター・リフに乗せて“生まれ変わるなら 今この瞬間だ”と歌う、c/w曲の「U」にも貫かれている。
シンガーを志し、生まれ変わる事を決意、密かに練習を始めたという10代の頃の思い出話を、かつてインタビューでたっぷり聞かせてくれた事もあったJAY'EDだが(過去のインタビューはコチラ!>>)、JAY'ED自身が作詞し、UTAとの共作で作曲も手掛けた「U」には、自身の経験に基づいた心強いメッセージが感じられる。
JAY'ED:前向きな歌を作ろうって思うようになったのは、デビューしてからしばらく経って、自分の歌が人に届いてるって実感するようになってからです。少しでも影響力があるなら、ポジティブなことを歌っていきたいなって。この「U」という曲は、自分の中では「Everybody」(2009年リリースのシングル曲)の2011年バージョンなんですよ。音楽的にも、メッセージ的にも、R&Bの壁を破って、リスナーに生の気持ちを伝えたかった。ただ“頑張れ”と歌うんじゃなくて、自分がこれまで経験してきたことの中から、“こういうふうに考え方が変わったことで自分の人生は変わってきたよ”というのを伝えていきたいんですね。それはリスナーを引っぱっていくという感覚とはちょっと違って、リスナーと同じサイドに立って、そこから歌ってるのかもしれないですね。それで、聴いてる人が“パワーをもらいました”という感じになってくれたら、それが自分にとっては一番嬉しいことですね。
R&Bの枠にとどまらず、リアルなメッセージを放つJAY'EDのニュー・シングル。リリース後は、11月から全国ツアーが控えている。
JAY'ED MUSICATION TOUR 2011
●11月19日(土) 仙台darwin
●11月23日(水・祝) 名古屋ボトムライン
●11月24日(木) 大阪BIG CAT
●11月27日(日) 福岡イムズホール
●12月03日(土) 赤坂BLITZ