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UTAMAP review
Galileo Galilei 「青い栞」がロングヒット中のGalileo Galilei “挑戦”と“冒険”に満ち溢れた5thシングル 「さよならフロンティア」リリース MBS・TBS系深夜ドラマ“荒川アンダー ザ ブリッジ”主題歌
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「さよならフロンティア」
「さよならフロンティア」 amazonから購入
シングル
発売:2011.09.07
SME Records
SECL-998
\1,223(税込)
収 録 曲
01.さよならフロンティア 試聴
02.4(フォー)※インスト 試聴
03.くそったれども 試聴
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Official Web Site
尾崎雄貴(Vo&G)、佐孝仁司(B)、岩井郁人(G)、尾崎和樹(D)の4ピースバンド"Galileo Galilei"。6月リリースのアニメ“あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。”オープニングテーマで、“うたまっぷ歌詞アクセスランキング”でも大人気の「青い栞」がロングヒットを続ける中、早くもニューシングル「さよならフロンティア」をリリース! 話題のドラマ“荒川アンダー ザ ブリッジ”主題歌としてオンエア中の今作は、二十歳を迎えたばかりの尾崎雄貴と佐孝仁司の二人が書き上げたナンバー。前作シングル「青い栞」で巧みに電子楽器を融合させるなどバンドの新章を告げた彼らは、今春、拠点を再び北海道へと戻し、自宅ガレージを改造したスタジオ“わんわんスタジオ”での音楽制作をスタート。「さよならフロンティア」は“わんわんスタジオ”で初めて制作された作品だ。
今回はメンバー4人を迎え、「さよならフロンティア」収録3曲、“わんわんスタジオ”での制作活動についてタップリ語ってもらったロングインタビュー。ファンはもちろん、これからバンドを始めようと思っている人も必見! Galileo Galileiの今後の動向から、きっと目が離せなくなるハズ!!

お腹が減りやすい時間(笑)、それぐらいのノリですね。

──「さよならフロンティア」はドラマ“荒川アンダー ザ ブリッジ”主題歌で、テレビドラマのタイアップは初となりますが、お話を聞いた時は、いかがでした?
雄貴:原作はメンバー全員、学生時代から読んでいるので、“やったぜ!”ってなりましたね。原作も持っているので、お話をいただいて嬉しかったです。

──フクロウのジャケットは、皆さんで考えられたんですか?
雄貴:ジャケット、歌詞カード、PV、ホームページなどのデザインは自分たちでやることもあったり、人にお願いした時も意見を言うようにはしています。今回は、色んな動物の候補があった中から自分たちが選びました。デザイン自体は、いつも一緒にやってくれている仲の良いデザイナーさんにお願いしています。

──フクロウにした決め手は?
雄貴:犬とか他の動物もいたんですけど見た感じが怖かったりしたので。フクロウも、耳が尖っているミミズクとか何パターンかいた中で、ジャケットのフクロウが丸くて一番可愛いかったから。

──フクロウの目の時計、針が指している2時と5時には何か意味が?
雄貴:お腹が減りやすい時間(笑)、それぐらいのノリですね。「さよならフロンティア」の歌詞に“時計”という言葉が出て来るので、デザイナーが気を利かせてくれたんだと思います。

「さよならフロンティア」は“わんわんスタジオ”で初めて作った曲です。

──「さよならフロンティア」は、尾崎雄貴さんと佐孝さんが作曲されていますが、お二人の共作は初めてですか?
雄貴:リリースとしては初めてですね。作曲の方法自体が変わったんですよ。今メンバー4人と、最近サポートとしてライブやレコーディングでキーボードを弾いてくれている野口君というサポートメンバーの5人で一緒に、3階建ての一軒家に住んでいます。1階の車庫を手作りでスタジオに改装して、4月ぐらいに完成したんです。そのスタジオで初めて作った曲ですね。最終的な録音、編集作業は、ちゃんとした別のスタジオでやりましたけど、打ち込みとか自分たちのスタジオでも録れる音は、“わんわんスタジオ”という自分たちのスタジオで録っています。

──“わんわんスタジオ”というネーミングは?
雄貴:俺らが北海道でやっているラジオのレギュラー番組で募集しました。カッコイイ名前がいっぱい来て、他のハガキは結構書き込んである中で“わんわんスタジオ”と一文だけ書いたハガキが届いて。その名前に決まりました。

──ガレージをレコーディングスタジオにするなんて海外のバンドみたいですね。資材調達とかも皆さんで?
雄貴:北海道で使っているレコーディングスタジオの社長さんが、俺らを孫みたいに可愛がってくれていて。その方の知り合いの大工さんに最初の組み立てだけお願いして、後は皆で手伝いました。防音材を運んだり、後は外装とか自分たちで布を貼ったり、看板みたいなのを付けたり、時計をくっつけてみたりとか色々やりましたね。レコーディングの機材選びも俺らでやって、自分たちの納得のいくスタジオが出来ました。

ホントはサビに行きたくないというか、サビは別に無くても良いのにと思っていて。

──「さよならフロンティア」の歌詞は曲が出来た後に作られたのですか?
雄貴:同時進行です。基本的に、曲作りは歌詞と曲の同時進行が多いです。

──曲を作りながらフレーズが浮かんでくる感じですか?
雄貴:何となく言葉だけ先に作って、1行のメロディ、1行のメロディで考えていきます。毎回そういう作り方をしていますね。今回も、俺がアドリブで歌って“このメロどう?”って仁司に意見を聞くことを繰り返して、ディスカッションしながら作りました。

──サビから膨らましていく感じですか?それとも頭からストレートに?
雄貴:頭からストレートに作っていきますね。ホントはサビに行きたくないというか、サビは別に無くても良いのにと思っていて。だから、毎回サビで困るんですよね。邦楽だからサビはちゃんと良いモノを作ろうとは思っていますけど、歌謡曲っぽくしたくは無いなと。夜中、スタジオで二人で考えました。

──ロードムービーのような歌詞ですが、頭の中に物語のイメージは持っていたんですか?
雄貴:歌詞は書きながら自分を追い込んでいくんです。追い込んでいくというのは、作文を書く時に、とりあえず書き始めるじゃないですか。書き始めてドンドン狭めていくので、最初からイメージやストーリーがあって歌詞を書くということは滅多に無いですね。書きながら考えていく、とりあえずまずガーって書いた後で直していきます。

リスナー全員の印象が違ったほうが良いなと思っています。

──タイトルは楽曲の完成後に付けられたんですか?
雄貴:仮タイトルは「ハッピーフレンズ」でした。でも、ハッピーな感じが嫌だなと思って「さよならフロンティア」にしました。銃社会の隠語で“拳銃を所持している人”を“フロンティア”っていうらしくて。多分、一般的な意味では無いですけど、調べていてそれを知った時に“へぇー”と思って“フロンティア”って書きました。そこから“玩具の銃を捨てにいこう”っていう。“さよなら”は友達に対して言っている感じですね。

──雄貴さんと佐孝さんが今年二十歳になったので、“フロンティア”とは少年期と大人の境界線と思ったのですが、特に少年時代にさよならを告げるというテーマでも無く?
雄貴:そういう意味もあります。書きながらテーマを増やしていく感じなので、4個、5個ぐらいテーマを考えていきますね。「さよならフロンティア」を聴いてくれた方それぞれが“この曲のテーマはこうじゃないか”って思ってもらえれば。リスナー全員の印象が違ったほうが良いなと思っています。

二手に分かれて作業をしていたので、お互い“向こうがいい曲作ってるぞ” みたいな。

──「さよならフロンティア」は、岩井さん、和樹さんには、どのように発表したんですか?
雄貴:最近は曲ごとにチームを編成しています。3階にも編集が出来るミックス用の部屋があって、岩井君と野口君は別の曲を、和樹と仁司と俺で「さよならフロンティア」を編集していました。二手に分かれて同時進行で作業をしていたので、お互い“向こうがいい曲作ってるぞ” みたいな。岩井君は、制作途中も“ココはこうした方が良いんじゃない”とか、ちょいちょいアドバイスをしてくれます。ずっと聴いていると何が良いか判らなくなってくるから、1曲に対して全員で一度に取り掛からない方が良いんじゃないかと思っていて。外から意見を言ってもらったほうが客観的に見られるので。
岩井:今回のギターフレーズは、雄貴、仁司、和樹のそれぞれが作っています。そもそも自分には無い、一風変わったフレーズがあったりして新鮮でしたね。こういうカタチもありだなって思いました。僕からは、一音だけ変えたらフレーズの雰囲気が変わるよとか言いましたけど、全体のアレンジは3人の好きなように作ってもらっています。
和樹:仁司と兄ちゃんの二人で曲を作ることがスゴク新鮮でした。二人が作った曲にドラムを付けていくのが新しい構成で、今までとは違った雰囲気で出来ましたね。

──歌詞に関しては、メンバーの意見を聞いたりするんですか?
雄貴:歌詞のことを話すというよりは、ネタ元がメンバーだったり、実際、今の環境や自分たちの現状を歌っているので。5人で一緒に住んでいるからケンカにならないよう、夜とかに皆で必ず話しをするようにしているんです。例えば“靴下をちゃんと片付けて”とか(笑)。また、メンバー全員で映画を観る日もあって、1日でDVDを5本ぐらい見たりしています。そうして世界観自体は皆で共有できていると思うし、結構、家に引きこもって曲作りとかしているのが一番楽しくなっていますね。メンバーと接している時間が一番多いじゃないですか。だから、普段のメンバーとの何気ない会話だったり、夜に皆でワーワーやっている時間だったりが曲になっていますね。言葉というよりは、一緒に居て話している時間や雰囲気を歌詞にしています。

自分たちならではのアクシデントっていうのはスゴクありましたね。

──“わんわんスタジオ”での初レコーディングは、いかがでしたか?
雄貴:“わんわんスタジオ”で、どういう音にするかとか曲のほぼ全部を作っていて。今までエンジニアの方に全部任せていた、音の住み分けのイコライジングだったり、コンプレッサーを掛けたりの編集作業、波形編集をちゃんと自分たちでやれたので、最初から自分たちが納得のいく音をレコーディングスタジオに持って行くことが出来ましたね。これまでだと、録音後はプロの人に編集を丸投げしちゃうことになるから、“いや違うんだけどなぁ”みたいな時もあって。もちろん“ギターの音をもう少し小さくしてください”とか言えるんですけど、そのやり取りが面倒くさいなと思っていて。今はそれを全然しなくて良くなってきていて、“わんわんスタジオ”でやれるということはスゴイ大きかったですね。

──“わんわんスタジオ”の初レコーディングで苦労されたこと、印象に残った出来事はありました?
雄貴:ノイズがヤバかったです。プロのスタジオだと電源も整備してあるから、機材にノイズが乗らないんですよ。“わんわんスタジオ”は普通に家庭用電源から取っているのでガッツリとノイズが乗って。それでノイズキャンセラーだったり色々機材を買ったりだとかしてノイズを潰す苦労はありましたね。ソフトの使い方も最初は何も分かって無かったので、「さよならフロンティア」をレコーディングしながら解っていった感じですね。急にソフトが落ちたりするんですよ(笑)。編集中にバーンって落ちて全部消えて、“メロディ覚えてないよ”みたいな。そういう自分たちならではのアクシデントっていうのはスゴクありましたね。でも逆に、説明書や攻略本を買って読んで、インターネットで調べて、そのアクシデントを乗り越えて行くのがスゴイ楽しかったです。

それぞれの楽器の音が洗練された感じになっていると思います。

──パート毎に特に意識されたことはありますか?
佐孝:イントロに電子音を使っていて、ベースもシンセベースという電子楽器でエレキベースでは無いんですよ。パソコン内に入っているソフトのベースだから、1曲フル尺を完成させようってなった時に、エレクトロな音と生の演奏をどういう風に融合しようかなっていうのはスゴク悩んで考えました。
雄貴:ちょっと抜きで歌っていて。仁司と一緒にメロを作っていて、デモの段階で良い歌が録れていたんです。以前はレコーディング用では無いソフトを使っていて、歌もニュアンスとかを考えて録れていなかったんです。今回はデモの段階からそういうニュアンスを最初から決めて本番に臨めたので、レコーディングはスゴク早かったですね。
和樹:最初に曲を聴いた時に、ガッツな感じでも無ければ暗い感じでも無くて、淡々としている印象があって。だから、ドラムは繰り返されているループ感みたいなのを大事にしたいと思いました。それで、この曲を作るチョット前ぐらいに買ったドラムマシンの音を使って、ドラムマシンも一緒に流しつつ、そこに生のドラムとの融合を考えながら作っていきましたね。曲の仕上がりが良くなるのであれば、最近は別に生ドラムで無くても良いなと思っています。
岩井:去年ぐらいまでは、コードをジャランと弾くワーキングギターに対して、僕がフレーズを足したりしていました。今回は土台になるコードが、ベースだったり、シンセサイザーだったり、キーボードで構成されていて、それぞれが単体のギターのコードの響きになっています。それぞれの楽器が組み合わさって1つになっているのが今回のポイントだなって思います。そのおかげで、僕はメロディやフレーズを弾くだけなので、それをより目立たせるためにはどういう風な音作りをしたら良いかに集中出来ましたね。ギターだけに言える事ではなく、それぞれの楽器の音が洗練された感じになっていると思います。

とてもシリアスな曲なのにMVはふざけたストーリーという作品は好きです。

──「さよならフロンティア」のミュージックビデオは、どんな仕上がりに?
佐孝:面白い感じ。
岩井:優しい感じ。
和樹:ベジタブルで健康的な感じです。
雄貴:キュービック。NHKっぽいです。多分観たら解ってもらえると思います。数学系の教育番組のバックセットみたいな感じです。

──“玩具の銃を捨てにいこう”とは結び付かないですね。
岩井:今回は歌詞と全く関係無いですね。視覚的に面白い映像で遊んでいる、観ていて飽きない作品になっています。
雄貴:玩具の銃とか出しちゃうとエグイので。ずっと同じアングルで撮っていて、俺らとセットだけが動く感じですね。

──歌詞の世界観と全く別の映像作品という感じですね。メンバー全員で観た映画からインスパイアされたりしてるんですか?
雄貴:映画のようにストーリーのあるミュージックビデオは、個人的にイヤラシイなって感じちゃうんで、あんまり好きじゃないです。メロディやリズムに合わせて映像が動く面白い作品が好きなので。とてもシリアスな曲なのにMVはふざけたストーリーという作品は好きですけど。観た映画が繋がってくるということは無くて、どちらかというと好きなアーティストのMVを見て、良いなって思ったりはしますね。ミュージックビデオが曲には合っていて欲しいとは思いますけど、歌詞とマッチングする必要は無いかなと思います。

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September 2, 2011
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