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UTAMAP review
いきものがかり “日産セレナ”CMソング&“めざましテレビ”テーマソング 「笑ってたいんだ/NEW WORLD MUSIC」リリース! また、みんなをワッと驚かせたい! いきものがかりが更なる新境地を開拓!
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NEW
「笑ってたいんだ/NEW WORLD MUSIC」
CDタイトル名など amazonから購入
シングル
発売:2011.07.20
Epic Records
ESCL-3720
\1,223(税込)
収 録 曲
01.笑ってたいんだ
02.NEW WORLD MUSIC
03.笑ってたいんだ-instrumental-
04.NEW WORLD MUSIC-instrumental-
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「キミがいる」以来、約11ヶ月ぶり。いきものがかりが、通算20作目となるシングル「笑ってたいんだ/NEW WORLD MUSIC」をリリース。
今回は、2曲とも、水野良樹が手掛けた楽曲。「笑ってたいんだ」は“日産セレナ”CMソングとして、「NEW WORLD MUSIC」はフジテレビ系“めざましテレビ”テーマソングとして既にお馴染みのナンバー。
常に“いい意味で期待を裏切りたい”と言い続けている彼ら。ベスト・アルバムのリリース、デビュー5周年を経て、またまた、これまでになかったいきものがかりを見せてくれた。
制作中に、東日本大震災が起こり、ポップミュージックの在り方について悩みもしたという彼ら。そこから導いた答えは?
メンバー3人を迎えてのロングインタビュー。いきものがかりの“いま”をたっぷり聞かせていただきました!

次のシングルは、とにかく前へ進むんだという意志を示す作品にしたいと思っていたんです。「笑ってたいんだ」も「NEW WORLD MUSIC」も、まずは、その意識の下に作った曲ですね。

──通算20作目という節目の作品でもあり、「キミがいる」以来、約11ヵ月ぶりとなるシングルですが、楽曲作りの発想としては、まずはどんなところから?
水野良樹(以下、水野):昨年、「ありがとう」というバラード曲で、いきものがかりを広く皆さんに知っていただいたと思うんですけど、そこで一区切りつけて、次のシングルは、とにかく前へ進むんだという意志を示す作品にしたいと思っていたんです。「笑ってたいんだ」も「NEW WORLD MUSIC」も、まずは、その意識の下に作った曲ですね。
山下穂尊(以下、山下):僕らは昔から“いい意味で期待を裏切りたい”と言い続けているんですけど、特に「NEW WORLD MUSIC」は、これまでとはまた違うものを作ろうという意欲がすごく感じられました。この5年間、本当に色んな事をやってきましたけど、言葉遊びも含めて、リズムも、曲調も、今回は特に新しいなと思いますね。
吉岡聖恵(以下、吉岡):ベスト・アルバムを出してから、またみんなをワッと驚かせるような曲を作りたいという意識があったと思うんですけど、まさにそれが実現した感じで、「NEW WORLD MUSIC」は、ほんとにこれまではなかったタイプの曲だなというのが第一印象でした。

「笑ってたいんだ」は、異なる2曲を合体させて作った曲。2曲それぞれの濃い部分を集めて作った曲なので、すごく詰まってる!とっても歌い応えがあります。

──「笑ってたいんだ」は、とても明るく前向きで未来を感じさせる曲ですが?
水野:「笑ってたいんだ」は、初めから“日産セレナ”のCMソングとして書いた曲です。子供達がたくさん出るCMだと聞いていて、とにかく元気で、子供達が未来を描けるような曲というのがテーマでした。
──新曲ができた時は、メンバーのみなさんには、どんな風に聴いて貰うのですか?
水野:僕達は定期的に“曲出し会”というのをやっているんです。そこに、3人とも曲を作って持ってくるんです。それぞれが自分で録ってきたMDとかCDとかを持ち寄って、みんなで聴くというのが楽曲作りのスタートとなります。
──では、その“曲出し会”で初めて「笑ってたいんだ」をお聴きになった時は、どんな印象をお持ちになったのでしょう?
山下:自分達がやってきたポップミュージックの王道、そこに腰を据えて作ったんだろうなというのが第一印象でしたね。実は、この曲は、元々は別々だった2曲を合体させて作った曲なんです。だから、第一聴の段階では、異なる2曲として聴いたんですけど。それぞれの良い所を活かして、組み合わせて作っているので、すごく凝縮された曲になりましたよね。
吉岡:2曲それぞれの濃い部分を集めて作った曲なので、初めて歌った時の印象は、“すごく詰まってるな”って。とっても歌い応えがあります(笑)。

歌詞を書くのがすごく難しくなった。ポップソングと言うのは、安定している日常に支えられているものだったんだと改めて認識しました。

──歌詞に関しては?
水野:僕の楽曲作りは、意味のない言葉を乗せて曲を作って、後から歌詞を書いていくんですけど、今回もそのパターンでした。ただ、今回は、“曲出し会”が東日本大震災の3〜4日後というタイミングで、テレビは震災のニュースしか放送していないし、まだまだ被害の全貌も掴めていないという不安定な時期で、歌詞を書くのがすごく難しくなっちゃったんですよね。
──震災の影響で?
水野:それまで、普通に使っていた言葉が、違う意味を持ち始めたと言うか。例えば、“明日へ向かう”というよく使う言葉でも、これまでとは明らかに重みが違っている。それで急に戸惑ってしまって。とにかく、普通に書きたい、普通に書きたいと、そればかり考えていました。
──震災を意識せずに、これまで通りにということ?
水野:ええ。でも、震災を意識し過ぎずに、真正面からポップソングを作ろうとしてみても、やっぱり人間なので、あの衝撃的な映像が繰り返し流され、実際に被災された方の話が聞こえてくると、どうしても感情は揺れ動いて、歌詞もそちらに寄っていくと言うか。寄っていくのはいいんですけど、僕ら自身は、その悲しみや苦しみを体験しているわけではないですから、どうしても、軽はずみな感じになってしまう気がして。そこでまた葛藤があって。
──“寄っていく”というのは、励まさなくちゃ…という意識?
水野:そういう意識もありますし、必要以上に前向きにしようとしたりとか。その時点で、“応援ソングを作ろう”と言う意識もなくはなかったんですけど、そんなに甘いものではなかったというのが正直なところですね。
──“甘いものではなかった”と言うと?
水野:それまで全く意識しないで作ってきましたけど、ポップソングと言うのは、安定している日常に支えられているものだったんだと改めて認識したんです。生きるか死ぬかという状況下で、普通の事を歌うというのは難しい。ポップソングをやるという事は、実はすごく難しい事だったんだなって、今更ながらに感じさせれられました。
吉岡:曲を作る段階では、基本的に一人で固めていくので、特に話し合いとかはしないんですけど、今回は、傍で見ていても、ちょっと悩んでるみたいだなというのは感じましたよね。

僕達にできる事、僕達がやるべき事、やりたい事と言うのはすごく単純。聴いてくれた人が、いい曲だね、いい歌だねって思ってくれたらそれでいいんです。

──実際に歌うのは吉岡さん。歌詞を、吉岡さんの言葉として受け取る人も多いかと思うのですが、そのあたりはご自身ではどんな風に?
吉岡:あれだけの大災害が起こったわけですけど、バンドとしては、大きくそちらに寄るのではなくて、今までバンドがやってきた通り普通にやろうという意識だったので、私も特に意識はせず、普通に歌おうと思いました。
──でも、意識しないようにすると言うのは、それだけですごく意識している事になりますよね?
吉岡:そうなんですよね。“今まで通り”と言いながら、実はその“今まで通り”がなくなってしまったわけですから。みんな、それまで通りの生活を普通にしながらも、必ず意識の中に震災の事はあると思うんですよね。それは私も同じで、だから、この状況の中で普通に歌おう、と。今まで通り、私の役目は詞を届ける事なんだって。だから、普通にまっすぐ歌おう、いつも通りにって、そう思っていました。
山下:僕達にできる事、僕達がやるべき事、やりたい事と言うのはすごく単純で、聴いてくれた人が、いい曲だね、いい歌だねって思ってくれたらそれでいいんです。被災地の人が聴いていいなと思ってくれるのも、それ以外の人がいいなと言ってくれるのも同じなんですよね。僕らは、そう感じてくれる人がたくさん増えたらいいなと思って、作って、歌って、ライヴをやっているわけで、そこさえブレなければいいと思います。

「笑ってたいんだ」のサウンド・イメージは、“こぶしが上がる感じ”。亀田(誠治)さんは、僕らが求めていた通りの、ストレートで派手なサウンドに仕上げてくれました。

──サウンドに関してはいかがですか?今回は、亀田誠治さんのアレンジですが?
水野:亀田さんとは、デビュー・シングル「SAKURA」のカップリングの「ホットミルク」という曲でアレンジをお願いして以来、実に6年ぶりだったんです。いつかまた一緒にやりたいとずっと思っていたんですけど、今回、スケジュールも含めてタイミングがうまく合って、ようやく実現しました。
──どんな印象を?
水野:前回一緒にやった時は、初めて会ったばっかりで、まだお互いの意思疎通も充分ではなかったし、僕達自身がまだ、いきものがかりとは?というのをちゃんと認識できていなかった段階だったので、亀田さんも大変だったろうと思うんですけど、そこから6年経って、今回は、亀田さんが、いきものがかりがどういうグループかというのわかってくださっていて、いきものがかりはポップグループだというのを理解しながら、こういう時にストレートにポップソングを作ってくれたんだなと感じています。
──イメージとしてお伝えした事はあるのですか?
水野:“こぶしが上がる感じ”と言うのは伝えましたね。ロックバンドのようにこぶしを突き上げて歌うような、だけどポップソングになっている。そういう感じにしてくださいって。
──で、実際にあがってきたアレンジを聴いた時は?
水野:腑(ふ)に落ちました(笑)。亀田さんは、ちゃんとわかってくれたんだなって。求めていた通りのものでした。僕らが渡したデモは、ギターのストロークと簡単なリズムと聖恵の仮歌だけだったんですけど、そのギターのストロークのアクセントのタイミングとかを全部くみ取ってくれて。そこに、優しさも感じたし、このリズムがどれだけ大事なのかというのを僕ら以上に理解してくれているんだなと感じました。
──ストリングスが効いた、華やかなサウンドですよね?
水野:ストリングスのメロディーにしても、いい意味でベタなんですよね。すごくストレートに派手にしてくださって。ここはキメを作ってくださいという所も応えてくださって。いきなりイントロから、ライヴで演奏している姿が浮かぶようだし、僕らが欲している事を全てわかってくださった上でのアレンジだと痛感しています。

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July 20, 2011
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