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absorb 卒業ソングの新定番「桜ノ雨」の合唱ヴァージョンも収録! 学校生活をテーマにしたミニ・アルバム『学園』リリース!
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『学園』
absorb『学園』

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アルバム
発売:2010.04.21
日本クラウン
CRCP-40270
\2,000(税込)
収 録 曲
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01.wanna be friend
02.ablaze days 試聴
03.よーいドン!
04.恋に落ちたら
05.クスリ
06.Bless you 試聴
07.桜ノ雨 -祝奏歌-
absorb Web
卒業ソングの新定番「桜ノ雨」で知られるabsorbが、学校生活をテーマとしたミニ・アルバム『学園』をリリース。
初音ミクをフィーチャーした「桜ノ雨」をはじめ、インターネットを駆使した音楽発信を続けるバーチャルな面と、数多くのストリート・ライヴも経験してきたリアルなライヴ・バンドの面と、両者を合わせ持った“ハイブリット・バンド”。
ネット上でのメンバー同士の出会いから、「桜ノ雨」が生まれた背景、そして、最新ミニ・アルバム『学園』の1曲1曲に込められた想いまで、メンバー3人をお迎えし、たっぷり聞かせていただきました!

リーダー(森晴義)が、僕の曲に勝手にハモリをつけてネット上で発表してた。それで、抗議のメールを出した。それが出会いです(笑)−−−−−笹原翔太

──absorbと言うと、やはり、初音ミクをフィーチャリングした卒業ソング「桜ノ雨」の印象が強いのですが、皆さん、元々、コンピュータを使った音楽作りをして来たのですか?
笹原翔太:そもそも、僕とリーダー(森晴義)が出会ったのも、インターネット上でなんです。僕は、高校時代から、自分のホームページでオリジナル曲を発表してたんですね。そしたら、ある日、“翔太の曲を勝手にアレンジしてホームページで発表してる人がいるよ”って知らせてくれる人がいて。そのホームページに行ってみたら、僕の曲に勝手にハモリをつけて、デュオ作品みたいにして発表してる人がいた。それが、リーダーだったんです。
森晴義:あ〜、また盗作疑惑の話?(笑)
笹原:疑惑じゃないでしょ(笑)。
中村博:事実やろが(笑)。
笹原:それで、僕が、リーダーに“僕の曲を勝手に使っているのは、あなたですか”って抗議のメールを出したんです。それが出会い(笑)。そこから親しくなって、お互いに、曲ができたら聴かせ合ったりするようになっていったんです。僕はその頃、山口県の高校生で、リーダーは東京に住んでいたんですけど、お互い、そういう事も知らず、顔も知らず、電話した事もなく、メールだけのやりとりだったんですけどね。
──初めて会ったのは?
笹原:僕が高校を卒業する直前に、東京でライヴをやったんですけど、その時、リーダーに観に来て貰ったんです。それが初対面。2005年の1月頃だったと思うんですけど、当時、Yahoo!のヴォイス・チャットが人気で、カラオケ放送というので弾き語りをするのがすごく流行っていまして、僕とリーダーも“じゃあ俺、次これ歌うわ”とか、歌のやりとりはしてたんですよ。でも、ヴォイス・チャットを使って喋ったりとか、電話をしたりは一切してなかったんです。だから、その時、初めて喋ったんですよ(笑)。その後、リーダーから、楽曲をちゃんと録音しないかと持ちかけられて、東京と山口でやり取りしながら、2人で楽曲作りをして、音楽投稿サイトにUPしたら、あっという間にアクセス・ランクング1位になって、ずっと1位をキープしてて。もしかしたら、俺らイケるんじゃない?なんて思い始めてました。
──その頃、中村さんは?
中村:僕と晴義は、音楽の専門学校で一緒だったんです。晴義はコンポーザーのコースで、僕はギターのコースで、在学中は特に親しかったわけではなかったんですけど、卒業後、晴義が作家として楽曲を提供する際に、僕がギターを弾いて手伝うようになったんですよね。だから、翔太の存在は、間接的に知っていました。あ、盗作の事は聞いてなかったですけどね(笑)。
──それで3人が揃って、バンド結成?
翔太:僕は、高校卒業後、山口県で就職したんですけど、1年目の夏休みに、有給休暇を全部使って上京しまして、初めて3人で路上ライヴをやったんです。それが、2005年8月12日。その日が、absorbの結成日となりました。その後、僕が会社を退職して上京。2006年から、本格始動となりました。

2007年にインディーズ・デビュー。森晴義が偶然出演した“ごはんリレー”から、名曲「未知導」が誕生!

──その後も、ネット上で音楽活動を?
翔太:バンド結成後は、活動の基盤はライヴに置きました。ある意味、出会ったばかりの3人だったので、まず、息を合わせるという意味でもライヴをやっていこうと決めたんです。渋谷を拠点に、最初は、月に1〜2回のペースで対バンでライヴハウスに出させて貰って。とにかく、演らせて貰える所なら、どこだって行きましたね。路上ライヴは新宿でやってたんですけど、多い時は、週に3〜4日はやっていました。
──ネットからスタートしたバンドとしては、珍しいですよね?
翔太:そうですよね。ネット出身のバンドって、WEB上のイベントにはよく出るんですけど、リアルなライヴってあんまりやっていないんですよね。
──その後、インディーズ・デビューを?
翔太:本格始動した翌年、2007年にエレックレコードから「となりで」と「未知導」というシングルを2枚リリースしました。
──「未知導」は、“ごはんリレー”(中京地区のバラエティー番組“ノブナガ”<CBCテレビ、他>内のコーナー)の公式応援ソングでしたね。“ごはんリレー”は、タレントの小泉エリさんが、道行く人に昨夜の晩ごはんを尋ねて、それと同じものだけを食べて旅を続けるという企画でしたよね?
森:偶然、僕がその番組に出たんです。街中で、彼女に話しかけられて、僕が前の晩に食べたスパゲッティツナトマトソースを、僕の自宅で彼女に食べさせてあげる事になって。僕も旅が好きで、世界中、色んな所を放浪した経験があるので、だから、すごく共感する部分があって、それで「未知導」という曲を書いたんです。
翔太:そんな事もあって、少しずつですけどライヴの動員が増えて、2007年の暮れに、初めてワンマンライヴをやったんです。absorbのライヴは、alibと呼んでいるんですけど、その初ワンマンが“alib vol.0”となりました。

初音ミクをフィーチャリングした「桜ノ雨」は、ニコ動再生回数300万回以上!僕らすごく画期的な事をしてしまったのでは?って思いました(笑)

──初音ミクをフィーチャリングした「桜ノ雨」は、どんな風に?
翔太:“初音ミク”という音声合成ソフトが2007年の夏に発売されて、その直後から、初音ミクを使った作品がWEB上でたくさん発表されていったんですよね。僕らは、その頃、リアルなバンド活動に専念してたんだけど、元々、そういうの好きだから、面白そうだねって。
中村:初音ミクというのは、簡単に言うと、アイウエオを喋るシンセサイザーなんですけど、でも、“歌心を持っている”というのがウリで、じゃあ、どこまで人間らしくできるかとか、そんな興味があって。僕らも、初音ミクを使ってみようという事になったんです。
森:それが、ちょうど2008年の卒業シーズンの直前で、初音ミクは、女子高生という設定だったから、女の子たちは、この季節をどんな気持ちで迎えるだろうという発想で、書き下ろしたのが卒業ソングの「桜ノ雨」だったんです。それで、早速にニコニコ動画に投稿したら、どんどん再生回数が増えて。
──ニコニコ動画だけでも、現時点で再生回数が300万回以上だと聞いていますが、その時は、どんなお気持ちでした?
森:僕らは、ずっと、ライヴをやりながらも、インターネットのアンテナはすごく広げて活動していたんです。新しいWEBサービスが始まると、まずは、いきなりアカウントを取得して、それから、何ができるんだろうって研究していく。これは違うね、これは使えるかもって。
翔太:僕ら、元々、ネットでの音楽投稿からスタートしてますから、再生回数が伸びて、今日も1位だ、明日も1位だ、ずーっと1位だっていうのは、懐かしい感じがしましたね。音楽を伝える場所として、ここにもう1回戻って来たという感じだった。
森:僕らが卒業ソングを作っても、リアルな世界で伝えられる範囲って限られるじゃないですが。でも、ネットなら、一気にみんなに“おめでとう!”が言える。これって、すごいなって。
翔太:たくさんコメントもいただいたんですけど、ビックリしたのは、学生以外の方からの反応が大きかった事ですね。社会人の方が懐かしい気持ちになったと言ってくださったり、お母さんが、娘に歌わせたいとか。次第に反響が大きくなっていって、“これはもしかして、僕らすごく画期的な事をしてしまったのでは”って(笑)。

「桜ノ雨」のバーチャル合唱も実施。僕らのアイデアとテクノロジーの進化がうまく合致した、そんな気がしました。

──「桜ノ雨」プロジェクトも発足したんですよね?
翔太:「桜ノ雨」をバーチャル合唱しようというプロジェクトが、リスナーの皆さんの間で発足しまして、僕らはそれを後から知って、ビックリして。それじゃあ、僕らも参加しましょう、と。
──バーチャル合唱と言うと?
翔太:一人ずつが歌った音声ファイルを集めて、ミックスしようって事なんですけど。まずは、楽譜が必要だという事になって、でも、僕らは合唱譜なんて書いた事ないから、どうしようと思っていたら、プロジェクト・メンバーの中に合唱経験のある方がいて、混声4部合唱の譜面を作ってくれたんです。その譜面とカラオケを公開して、参加者は、そのカラオケを聴きながら、自分の好きなパートを歌って録音。その音声ファイルをネットで送って貰うんですけど。absorb
中村:最終的に僕がミックスしたんですけど、200人以上の方が音声ファイルを送ってくれて、ものすごい大合唱になりました。それをネット上で公開したんですけど、これも、前例のない事でしたね。
──生合唱もなさったんですよね?
翔太:バーチャル合唱の後、色々な意見が出たんですよね。特に、男子パートについて、中・高生の場合、男子パートは1つだけで、混声3部合唱が一般的だし、歌い易いと。それで、楽譜もブラッシュアップして、もう一度やってみようとなった時に、“今度は、生でやろうよ”という事になって、ネット上で募って、抽選で100人を選んで、生合唱をやったんです。
中村:ホールを借りて、録音したんですけど、初対面の100人なのに、みんな、いきなり息がピッタリでビックリしました。みんな、毎日、歌い込んで来たんでしょうねぇ。練習時間を1時間取っていたんですけど、全く必要なかったです。
──音楽の作り方、伝え方、そして参加の仕方も、どんどん新しいものになっていってるんですね。
翔太:すごくタイミングが良かったと思います。僕らのアイデアとテクノロジーの進化がうまく合致した、そんな気がしました。

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April 21, 2010
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