メジャー・デビュー・シングル「さよならをキミに... feat. Spontania」が、レコチョク着うたフル®週間ランキング総合5位、クラブ・うたフル1位を獲得。音楽配信55万ダウンロードを突破。ケツメイシ「サクラ」を始め、フィーチャリング・アーティストとしても、そのウィスパーヴォイスが多くのアーティストに愛されているTiaraが、待望のメジャー第2弾シングル「キミがおしえてくれた事 feat. SEAMO」をリリース。別れが人を強くする・・・これまでに出会い別れた様々な人への想いを綴った感動のナンバー。c/wには、バレンタンデー・ソングの新定番とも言えるキュートなラヴソング「Chocolate Kiss」も収録。注目のTiaraにロング・インタビュー!
──メジャー第2弾シングル「キミがおしえてくれた事 feat. SEAMO」がいよいよリリースに。卒業シーズンにも相応しい、旅立つ人の心の支えになるようなナンバーですが、どんな想いから生まれた曲ですか?
私は、静岡県浜松市の出身なんですが、18歳で単身上京して自分の道を探してきました。決して順風満帆だったわけではなく、イヤな思いもしたし、遠回りもしたけれど、昨年9月にメジャー・デビューする事ができました。今では、辛い経験も“あれがあったから、今の自分がある”と思えるようになり、そういう想いを綴った曲です。
──“キミ”との別れをテーマにしたストーリーですが、“キミ”とは誰のこと?
“キミ”というのは、特定の誰か一人ではなく、これまでの経験全てを指しているんですね。これまでに経験した全ての別れ・・・家族との別れ、友達との別れ、もちろん恋人との別れもありますし、過去の自分を捨てるという意味では、自分自身との別れというのもありますね。そういう色んな出会いと別れ。その1つ1つは点に過ぎないけれど、その点がつながって線となって今に至っている、そういう歌です。
──歌詞には、♪別れの痛みを知るたびに また少し強くなれるんだ〜、♪君のおかげで強くいられるよ〜など、“強くなる”という表現が多いですが、Tiaraさんにとって“強くなる”とは?
そうですね。私は昔からすごく泣き虫で、親に対しても甘えん坊だったし、その私が一人で東京に出てくるなんて誰も想像していなかったと思うんです。でも、私は出て来た。まず、その決意。その頑張るんだっていう気持ち。そこから始まる辛い事っていうのは、自分の意思で家を出て来たのだから、親にも言えない。そういう色んな事を一人で経験して、一人で乗り越えてきて、自分自身でも強くなったなって思う。経験を重ねると本当に人間は強くなりますね。
──それを教えてくれた、たくさんの“キミ”に対して、今はどんな想いが?
私は本当に遅咲きで、やっとデビューできたという感じなんですけど、本当に今まで出会った全ての“キミ”に感謝ですね。イヤな人もいましたけど(笑)。そういう人達にも今では感謝してますね。イヤな役目を担ってくれた人がいたからこそ、経験になったわけだし(笑)。
──絶望的な気分になった事もありました?
ありました、ありました。仕事でも恋愛でもね(笑)。
──でも、一度失敗を経験すると、次に同じような境遇に陥った時、“あの時、あれだけの困難を乗り切れたんだから、今度も絶対大丈夫。何とかなる!”って思えるようになりますよね。
ホントにそうですよねぇ。だから、この曲は、色々経験してきた大人の歌として、若い世代の方には、“どんな事も必ず糧になるから、心配いらない。大丈夫!”と後押しする応援歌として届けたいですね。そして、同世代の方とは、“今まで色々あったけど、でも、全部が無駄じゃなかったよね”という気持ちを共有したいです。
──Tiaraさんは、ご自身で作曲もなさいますが、楽曲作りはどんな風に?
歌詞とメロディーが一緒に浮かぶ時もあるし、メロディーが先の時もあります。実は私、楽器が全く弾けないので、作曲は鼻歌なんです(笑)。それを録音して、プロデューサーのYANAGIMANさんにお渡しして、そこからトラックを作って貰うんですけど。YANAGIMANさんとは、もう十年来のお付き合いなので、私の鼻歌デモから汲み取って貰っています(笑)。歌詞を書くのは、そのあとですね。
──哀感のあるギターのフレーズが繰り返しループする、ラテン・フレーバーのサウンドになりましたね。
私が作るメロディーって、何故かラテンのメロディーになるんですよね。私自身は、ラテン・ミュージックを深く聴いた事はないんですけど。計算も意図も何もないのに、裏でリズムをとるラテン調のメロディーが出てきちゃうんです。だから、ギターが合うんだってよく言われます。自分では、あまり自分のメロディーの特長はわかっていないんですけどね。今回も、当初のアレンジではギターは入っていなかったんですよ。でも、YANAGIMANさんが“絶対ギターが合うから”って。それで入れてもらったら、“あっイイ!”って(笑)。
──SEAMOさんのラップをフィーチャーしたのは?
この曲は、ものすごく言葉を削って、とってもシンプルな楽曲に仕上げたんですね。ヴォーカルがシンプルな分、情景描写や深い部分までの突っ込みは、ラップを取り入れたいなと思ったんです。そう思った時、真っ先に思い浮かんだのがSEAMOさんでした。
──SEAMOさんとは、以前からご交流が?
もう5年くらいのお付き合いになるかと思います。Spontaniaが、まだHi-Timezというユニット名で活動していた頃から、私はバック・コーラスでツアーに参加していて、SEAMOさんとはイベントでご一緒する機会が多かったんですよ。それでSEAMOさんのお人柄も知っていましたし、SEAMOさんのこれまでの作品も聴いていたので、もうSEAMOさんしかいないと確信してお願いしたんです。
──SEAMOさんとの共同作業はどんな風に?
レコーディングは一緒に行いましたが、SEAMOさんは名古屋在住なので、楽曲の制作中は、データのやりとりで進めました。
──男性の声が入る事で、ストーリーにぐっと奥行きが出ましたね。
より深みを増したと言うか、鮮やかになったと思います。
──学生時代の思い出とか過去の情景をSEAMOさんが語ってくれる事で、遠く離れた故郷で誰かが自分の事を想ってくれている・・・そんな心強さが加わったように感じましたが。
あ〜、それはすっごくうれしいですね。でも、本当にそういう効果が出たと思います。
──SEAMOさんとのプロモーション・ビデオも郷愁を誘いますね。のどかな田園風景の中を走っていく電車が舞台となっていて。
私が生まれ育った町の電車をモデルにしてほしいって監督さんにお願いしたんです。実際は、全く別の場所で撮影したんですけど、本当に私がいつも乗っていた故郷の電車の雰囲気そのまんまで、窓からの景色もそっくり。そういう場所を探していただいて、電車を貸し切りにして貰って撮影したんですよ。電車の貸切なんて初めての体験でした。
──画面が上下2つに分かれ、電車に乗っているTiaraさんとSEAMOさんが逆方向に進んでいくという演出も印象的ですね。
あれは監督さんのアイデアだったんですけど、男女2人で列車に乗っていると、どうしても恋愛色が強くなってしまうので、あえて、逆方向に進む映像にしたんです。
──人と人の出会いと別れ、そして、すれ違い。いろんな事を連想させる映像で、曲のテーマにもピッタリですね。
本当にそうですよね。素晴らしいミュージック・ビデオができたと思います。 |