『thank you for the music』 アルバム 発売：2010.08.04 ビクターエンタテインメント VICL-63645 \2,500（税込） 収 録 曲 01.dancemusic 02.FLY AWAY/ROCKETMAN feat. KARIN 03.EVERYDAY/ROCKETMAN feat. eico (album edit) 04.IN THE LIGHT/ROCKETMAN feat. Yu Sakai 05.LOVE IS ALL/cosmetics 06.過去はいらない/ROCKETMAN (album edit) 07.tomorrow/cosmetics 08.いつもの朝/ROCKETMAN feat. 一十三十一 09.雲は流れて/ROCKETMAN (album edit) 10.これから訪れるすべての悲しみへ 11.アイノウタ/鈴木亜美 joins ROCKETMAN feat. YOU THE ROCK★ 12.LOVE IS ALL�U〜これからはじまるstory〜/ROCKETMAN feat. cosmetics 13.Romantique 66 14.thank you for the music ! 15.LifegoesON2.0 裏ジャケは、原哲夫書き下ろし！ 裏ジャケットは、ふかわりょうの従兄でもある原哲夫による書き下ろしイラスト。初の従兄コラボが実現！

──“ふかわりょう”と“ROCKETMAN”は、ご自身の中では、どんな風に棲み分けているのですか？
“ふかわりょう”という芸人もキャラクターも、僕という人間と社会との間の折り合い地点なんですよね。ただ、僕の中で、“ふかわりょう”としての価値観と“ROCKETMAN”としての価値観は根本的に違いますよね。もし、芸人の価値観でアルバムを作るとしたら、やっぱり笑いをとりに行くし。そこは全くの別人格と言うか、音楽をやっている時は、ROCKETMANの魂になっています。
──ROCKETMANの音楽というのは、実にバラエティー豊かな曲調ですけど、その点はどんな風に？
価値観というのはブレないものだと思うんですよ。だからと言って、1つの価値観で表現できるものが1つとは限らない。例えば、チャップリンは、色んな作品を作っていますけど、それは、根底にチャップリンの価値観や思想があって様々な作品が生まれているわけでしょう。芸人さんでも同じだと思うんです。すっごく面白い芸人さんというのは、根本的にその人の価値観が面白いんですよね。出てくる言葉や表現は、その都度変わっても、その人の考え方自体が面白いから、それを通過して出て来るものは何でも面白い。そして、その価値観というのはブレないですよね。音楽も同じだと思うんですけど、その人の生き方が色んなものさしになるわけだから、1つの価値観でも色んな表現はできると思います。

──楽曲づくりとしては、歌詞が一番最後という事ですが、歌詞を書かれる時は、どんな風に発想していくのですか？
言葉に関しては、曲を死ぬほど聴いて、降りてくるのを待つだけですね。
──例えば、COSMETICSのような女の子ユニットをプロデュースする場合でも？女の子を主人公にした恋愛ものを書こうとか、そういう発想で書いていったりはしない？
どんな曲であれ、歌詞は降りてくるのを待ちます。もちろん全部埋まるわけではないんですけど、降りて来たら、ボコボコっと埋まっていくんですよ。埋まらない部分は、脳みそを使って作り出したりもしますけど、いずれにしろ、自分の中から出てくる言葉ですよね。自分の中から湧いて出て来るものだから、結局は、普段、文章を書く時の日常の言葉選びというのが、反映されるとは思ってますけど。
──作詞に際して、心がけている事はありますか？
クラブ・ミュージックでも好みはそれぞれで、日本語の曲を好まない人もいますけど、僕は、日本語にこだわってますね。曲によっては、言葉の方に重きを置いているものもありますし。英語ほどリズミカルではないものの、日本語にも特有のリズムというのはあるし、それをうまくハウスのビートに合わせたいんですよね。日本語のサウンド感には、こだわりがありますね。

──10周年のベスト・アルバム『thank you for the music！』がいよいよリリースになります。改めて、この10年を振り返ってみていかがですか？
最初、小西さんと2人でROCKETMANを始めた時は、自分自身が楽曲を作ったり、DJをやったりするなんて夢にも思っていなかったんですけど、こうして、自分の楽曲だけでベスト・アルバムをリリースできる所まで来れて、本当にうれしいですよね。
──ROCKETMANとしての今後の抱負は？
そんな風に特に気負っているものはないんですけど、今は、音で表現したくて仕方ないんですよ、ほんとに。バラエティーとかも大好きなんですけど、やっぱり、音で表現したいし、音楽を続けたい。だから、これからも自分の楽曲を発表し続けていけるように、ずっとそういう環境を維持できるように頑張りたいと思います。
──リリース後のご予定は？
これまで通り、レギュラー・イベントは継続してやっていきますけど、8月22日に恵比寿リキッドルームで、10周年記念の“サンキュー・フォー・ザ・ミュージック”というイベントを開催するんです。これまでお世話になったDJの方と、それから芸人さんにもたくさん登場して貰う予定です。一番最初にROCKETMANを始めた時、“音楽とコント”を融合してCDを作ったわけですけど、今度はそのCDのイメージをライヴという空間で表現したいと思っています。楽しみにしていてくださいね。