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 ──c/wの「大聖堂」は、一転して、静かな追悼曲ですね。
泰葉：ええ。この曲は、ある方が余命幾ばくもないという時に、苦しんで苦しんで書いた曲なんです。
──“あらがえない”や“さもしい”という言葉が、日本語として、とても印象に残りました。
泰葉：一緒に会社をやっていた脚本家の田淵久美子先生の影響が大きいと思います。“あらがえない”という言葉は、先生から学びました。“さもしい”もたぶん、先生との会話か先生の脚本の中にあった言葉だと思います。
先生が「篤姫」の脚本を手がけていた時期で、私も1話から26話まで携わっていましたが、「篤姫」の影響は大きいと思います。
実は、追悼というのは、田淵先生の旦那様なんです。だから、先生から学んだ言葉はたくさん入れたかったんですね。
──人生を河に例えた2番の歌詞も心に残りました。あなたがいなくなっても、私は私で自分の河を作っていく…そんな風に感じたのですが。
泰葉：私はね、その人が残してくれた河を、私も渡っていければいいな、そういう事を書いたつもりだったんです。でも、そうか、私の河を作る…そんな風にも解釈してもらえるんですねぇ。うわ〜、すっごくうれしいな。そうやって私の詞を膨らませて、また違った解釈をしてもらえるというのは、すっごくうれしいです。
私、7年間シンガーソングライターやってましたけど、当時は、作曲しかしていなかったので、自分の歌の詞について、質問されたのは初めてなんです。すっごく新鮮です。
──“みにくい人間として生きてやる”というフレーズも、いいですね。
泰葉：これは、私がとても言いたかったことなんです。私は「みにくい人間として生きてやる」って。みんな、キレイに見せようとするから、自分のみにくい部分を見過ごすんですよね。でも、そこを認めた方が楽だし、認めないと何も始まらないでしょう？。
──サウンドのイメージは？
泰葉：ヨーロッパの大聖堂に私が一人でいて、棺の前で泣いている。監督はぜったいイタリア人。フェリーニかコッポラが撮った映像。井上さんに、それを音にしてくださいとお願いしました(笑)。
 ──作詞・作曲はどんな風に？詞と曲、どちらが先ですか？
泰葉：いまは、詞が先ですね。そういうスタイルにしています。
今回で言えば、“許してあげよう”“お陽様よほほえんで”というフレーズがいちばんに出てきました。
作曲はピアノです。言葉に、自然とメロディがついてくるんですよね。
──うたまっぷには、自作歌詞の投稿コーナーもあるのですが、作詞に関して何かアドバイスをお願いできませんか？
泰葉：ええっ!アドバイスできることなんてないですよ〜、今回、初めて歌詞を書いたんですから。ただ、言えるとしたら、自分の気持ちとちゃんと向き合った、ということでしょうか。何を伝えたいのか、何を訴えたいのか。
それから言葉はなるべく簡単に。これは谷村新司さんに教えていただきました。
──47歳での再デビュー。シンガーソングライターとして、これから歌っていきたいことは？
泰葉：社会で戦う女の歌も書きたいと思ってますし、女性があまり歌ってこなかったことを歌いたいですね。
──40代女性を描いた歌って、ないですものね？
泰葉：そうですよね。がんばりますよ〜！
 ──今後のご予定は？
泰葉：来年は、歌って歌って歌いまくります。学園祭復活も考えています。私も、学園祭クイーンと呼ばれていた頃があったんですよー。その頃は、水かぶり放題で歌ってましたね(笑)。2009年の学園祭、みなさん是非、呼んでください！
──泰葉さん、今の大学生達のお母さん世代ですよ(笑)。
泰葉：あ〜、そうですね〜(笑)！学園祭で歌って、水かぶって、「この人、うちのお母さんと同い年だ！」って面白いよね。お母さんと同い年の人がハッスルに出て戦うんだぞ〜！(笑)
──ハッスルの準備は万端ですか？
泰葉：トレーニングしてますよ〜。リングはスゴイです。ステージとは全く違う、異空間。「オペラ座の怪人」じゃないですけど、私は各劇場にそれぞれ必ず魔物が住んでいると思っているんですけど、リングにはまた全然違う魔力がありますね。それはホントにものすごい魔力なんですよ。だから、私は、ステージとリングの両方から力を貰って、これから、すっごく頑張れると思っています。
ハッスルは、必ず勝って、ゼッタイにリングの上で歌います！みなさん、楽しみにしていてくださいね。
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