──夢が現実のものとなり19歳でデビュー。それから2年が経ちましたが、振り返ってみて、いかがですか?
ステファニー:1stアルバム『ステファニー』は、“ハイトーンのステファニー”という印象が強かったと思うのですが、今回の『Colors of my Voice』は、曲調も詞のテーマもバラエティー豊かで、タイトル通り、色々なカラーの私を見せる事ができたと思います。
──歌詞のテーマも変わってきましたか?
ステファニー:そうですね。例えば、友情がテーマだったとしても、以前よりも、ずっと踏み込んだ詞が書けるようになったと思います。例えば、「キズナ」は女の子同士の友情がテーマですけど、失恋した時に友達の前で素直に涙を流す、友達にだけは本当の気持ちが言える・・・そういう心情もさらけ出せるようになりました。
──1stアルバムに比べて、恋愛をテーマにした曲がぐっと増えましたね。
ステファニー:以前は、恋愛について書くのは、恥ずかしいという気持ちもあったのですが、今は、自分の恋愛経験や恋愛観なども歌詞にできるようになりました。やはり、これも映画“プライド”を経験したからこそだと思います。アーティストは、自分を表現するもの。自分をさらけ出すものなんだという事がわかってきました。
──歌詞を書く時はどんな風に?曲が先ですか?
ステファニー:曲が先です。トラック作りの段階から私も加わっているので、徐々にイメージは固まっているのですが、最終的には、自分一人の世界。もう、歌詞を書き始めたら、家から一歩も出ないで、歌詞の事だけを考えています。
──手書きですか?
ステファニー:手書きです。もう、なぐり書きです。最初から、きちんと文章にできるわけではなくて、単語とかフレーズを、紙の中にバラバラ書いていく・・・散らかった部屋みたいな状態です。そこから、この言葉はココ、このフレーズはココと、パズルみたいにはめ込んでいくんです。
──明確なテーマを決めてから書き始める?
ステファニー:トラックを聴いて、最初にイメージするのは“ラヴソング”とか大きなテーマだけですね。一口にラヴソングと言っても、その中に更に細かいテーマがあるわけで、書きながらそれを絞り込んでいくんですけど。
──『Colors of my Voice』のラヴソングも、バリエーション豊かですね
ステファニー:例えば「Together」は、何も理屈がいらないラブソング。サビも繰り返しだし、わかりやすいし。「Song for you」は最初に天使のイメージが浮かんできて。だから、派手な装飾は一切ナシで、純粋なラヴソングを書いたんですけど。
──「KISSES」や「禁断のKnockout」は、ぐっと大人の雰囲気ですね。
ステファニー:「KISSES」は、アコギが入ったポップR&B風で、この切なさと痛さを活かしたいと思って。切ないKISSだったり、優しいKISSだったり、自分の感情を交えながら、色々なKISSのシチュエーションを描いていきました。「禁断のKnockout」は、ちょっとエロスも入ってて、大人の恋愛に少し近づいたかなって。♪嘘でもいいから今だけは抱き絞めて〜というのは、苦しんでもいるんだけど、開き直っているようでもあって。ちょっとワルっぽい感じ。こういう曲も歌ってみたかったんですよね。
──「Forever」は、全編英語ですが、英語を使う時は何か理由が?
ステファニー:この曲は“Dance × Mixer”というゲームのバンドル曲として書いたので、とにかくダンサブルでみんなが盛り上がれる曲にしたかった。ハウスだし、このカッコよさには英語が合うと思って、とにかくカッコよさ重視で書いた詞です。
──「大好きなみんなへ。feat.fans」はmixiから生まれた曲ですね。
ステファニー:今年の3月からmixiを始めたのですが、本当に反響が大きくてビックリしました。もう、毎日、チェックするのが楽しみになっちゃって。その中で、“みんなが出したキーワードで、ステファニーが歌詞を書く”という企画が生まれたんです。
──どんなキーワードが多かったですか?
ステファニー:特に多かったのは“スマイル”と“大好き”。それから“ありがとう”を含んだフレーズも多かったですね。
──どんな風に歌詞を組み立てていったのですか?
ステファニー:やっぱり、“スマイル”が印象的だったので、それをサビの最初に持ってきて、そこから書いていきました。“大好き”も絶対に使いたいと思ったので、大好きなみんなに向かって、♪出会えたことにありがとう〜そういう歌詞にしました。
──タイトルに“feat.fans”とつけたのは?
ステファニー:この曲は、みんなからの何百個というコメントに私の言葉を加えて作った曲。私とファンのみんなで作った曲ですから。ライヴのラストで、みんなで大合唱したいです。まずは、みんな、覚えてくださいね〜(笑)。
──うたまっぷには歌詞投稿コーナーもあるのですが、詞を書いているみなさんに何かアドバイスをいただけませんか?
ステファニー:え〜っ、私ごときがアドバイスなんて・・・。うーん、難しいですねぇ。まずは、自分を持つ事。それしかないと思います。自分の言い回しとか、自分ならでは表現というのは、書いていくうちに出来てくるものだから、まずは、自分が書きたいと思う事をちゃんと持つ事だと思います。書きたい事イコール伝えたい事。それをハッキリさせる事。何を伝えたいのか、それが自分の中で明確になってからは、歌詞を書く事がどんどん面白くなっていくと思います。
──デビュー3年目に突入しましたが、今後の新たな目標は?
ステファニー:今年の2月に初めてワンマン・ライヴを経験したのですが、もう、すっごくうれしくて、もっともっと、大きな会場でライヴが出来るように頑張りたいと思います。ライヴの楽しさ、醍醐味が、ようやく少しずつわかってきたのですが、とにかく回数を重ねて、ライヴ・アーティストになりたいです。
──楽曲作りの方は?
ステファニー:もう既に3rdアルバムを作りたい気持ちでいっぱいです。今、自分自身で振り返っても、2年前とは全然違うし、たぶん来年になったら、また変わっていると思うんです。早くその自分に会いたいとも思うし、今は1年1年がすごく大切で、その瞬間、その一瞬の1つ1つを曲に残していけたらと思っています。
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