藤あや子feat. m.c.A・Tの異色コラボで、民謡「秋田音頭」がラップ&ダンサブルに生まれ変わる。まず注目はミュージックビデオ。東京をSF風未来都市に切り取った背景の中で、妖艶に振袖姿で踊り唄う藤あや子の魅力に思わず釘付けとなってしまう。さらにm.c.A・Tのラップが秋田音頭と妙にマッチしていて、その意外性と創造力には驚かされる。
そもそも遡ること2008年、NHKホールで行われた藤あや子20周年記念リサイタルでの初共演以来、約10年間にわたり交流を深めてきた藤あや子とm.c.A・T。共通の友人である映画監督の小松莊一良を介して知り合った二人は同じ年齢ということもありすぐに意気投合。2017年にはm.c.A・T主催の「俺フェス」にDA PUMP、w-inds.などと共に出演。お互いのライブにゲスト出演を果たし、そして「秋田音頭」を披露した。
「秋田音頭」は江戸時代初期に生まれた日本語ラップの元祖と呼ばれている名曲。民謡歌手出身の藤あや子が歌う民謡「秋田音頭」を、m.c.A・TがHIP-HOP風にアレンジし、10年越しの夢であったコラボレーションがついに実現。日本の民謡とアメリカ生まれのHIP-HOPが融合した新しい世界、「HIP-HOP民謡」が誕生したのだ。
今回、話題のコラボに、振り付けで参加したのが、「U.S.A.」で話題沸騰中のDA PUMPのTOMO。長年親交のあるm.c.A ・Tの呼びかけに快諾し、振り付けを担当したという。TOMOは、誰でも楽しく、幅広い年齢で、座ったままでも踊れる振り付けを考案。歌の中に出てくる「キタカサッサ― コイサッサー コイナー」という民謡の合いの手部分に、災いや厄をはね退ける手の振り、元気よく生きていこうという力強いガッツポーズのようなポーズ。名付けて、"ヤクヨケダンス"(厄除けダンス)が誕生した。シンプルな振り付けながら、前向きな思いが込められている。