住岡梨奈「プレゼント」MV (8/23発売Double Mini ALBUM「colors」収録)
ハーブのように爽やかで限りなく透明な歌声を持つシンガーソングライター、住岡梨奈。レーベルを徳間ジャパンに移籍した彼女が、その第1弾となるニューアルバム『colors』をリリースした。“四季とその移り行く色合い”をテーマにした名曲カバー6曲を収録した「cover side」と、それに呼応するように新たに書き上げられたオリジナル6曲の「original side」の2枚をコンパイルしたダブルミニアルバム。アコースティックアレンジや弾き語りに加え、疾走感あるバンドサウンドに跳ねるように軽快なピアノ、更に美しいコーラスが織り成すアカペラなどの多彩なアレンジに乗せ、時に優しく温かく時に切なく歌詞の世界観を表現する歌声の魅力を存分に味わえる作品になっている。リリースに寄せて、住岡梨奈のビデオ・メッセージ&メール・インタビューをお届け!耳に残るその声をまずはビデオ・メッセージで要チェック。今作を携え全国20ヶ所を廻る弾き語りツアーを展開中。このダブルミニアルバムを聴けばきっと彼女の歌声を生で聴きたくなるハズ。10月21日の東京・代官山LOOPツアーファイナルまで続き、お近くの方は是非!
──徳間ジャパン移籍第1弾アルバム『colors』は、“四季とその移り行く色合い”をテーマに、書き下ろしの新曲6曲入りミニアルバムとカバー曲を6曲収録したミニアルバムの2枚組です。アルバムのテーマ、オリジナル曲とカバー曲の2枚組という形態は、どのように決められたのでしょうか?
私は景色をイメージして曲を書く事が多いのですが、景色やその中で聴く音は“季節”にも強く繋がっています。季節ごとの匂いや色は、記憶をも蘇らせてくれます。季節は日々の生活の中で自然と誰もが感じるものです。浮かぶ景色や巡る思い、胸に残る心地良さを形にできたらと思い“季節”をテーマに制作しました。
ライブでもカバー曲を歌うことは多かったので、いつかカバーアルバムを制作できたら良いなと考えていました。今作を作るにあたり、改めて私の「声」を聴いてもらいたいという想いがあったので、オリジナル曲はもちろんですが、カバー曲を歌うことで、私の「声」を聴いてもらえるのではないかと思い2枚組にしました。テーマはどちらも“季節”ですが、今までとは違うアプローチでオリジナルとカバーを対比させているので、同じ声、同じ季節の曲でも、捉え方の違いを楽しんでもらえたら嬉しいです。
──『colors』というアルバムタイトルはどのように決められたのですか?
春、夏、秋、冬、人それぞれの色のイメージを持っていると思います。色彩は心を豊かにしてくれますし、日常にいつでも花を添えてくれる一番身近なオアシスです。この「colors」もそんな存在でありたいと思いこのタイトルにしました。オリジナル曲とカバー曲、季節をそれぞれ歌う私の“声色”にも注目してもらいたい!という気持ちも込めています。
──今作は住岡さんご自身が全12曲のサウンドプロデュースを手掛け、キャリア初となるアルバム全編を通してのセルフプロデュース作品になります。今作のセルフプロデュースをされていかがでしたか?また、プロデュース、アルバム制作にあたって特に意識した事、こだわった事などもお聞かせ頂けますと幸いです。
昨年12月にリリースした3rdアルバム「心が君を歌ってる」でも何曲かセルフプロデュースをしていたので、曲のイメージや録音したいサウンドなど、頭に浮かんだものはすぐに形にすることができました。技術的な面はもちろんですが、音の繋がりや気持ちの波、それぞれ曲にある季節の中の風の流れを止めないようにと、強く意識して制作していました。
レコーディングに参加してくれたミュージシャン達とのやり取りは常に楽しかったです。私が良いと思うものを良いと感じてくれて、それを更にブラッシュアップしていく作業は変身とも、進化とも言えますね。私の言葉に熱心に耳を傾けて、音で再現してくれたミュージシャン達の力は本当に大きいです。私の頭の中のイメージを感覚だけでなく、もっと言葉と音で伝えられるようにならなくてはいけないなと、今回改めて強く感じました。本当に学ぶことの多いレコーディングでした。
──それでは、「original side」の収録曲についてお聞きします。リード曲の「プレゼント」は、軽快なピアノの音色とサビ終わりの歌詞に旅心を誘われる1曲です。歌詞には出てこない「プレゼント」というタイトルにはどのような想いが込められているのでしょうか?
「一時の感情で、簡単に大切なものを見落としちゃいけない」そんな思いで書いた曲です。
忙しくなると目の前のことばかりに集中してしまいがちですが、一歩二歩下がって見てみれば物事はとてもシンプルなものです。できればより多くの人を、そして自分自身のことをもっともっと好きでいたい。みんなが胸を張って真っ直ぐ前を見て歩けたら今も未来もきっと素晴らしくなると思います。そんな、私の心の根っこにある気持ちを曲にしました。
「プレゼント」というタイトルは、聴いている人にとっての大切なものをイメージしてもらえたらと思います。
──3曲目の「Hello Hello」は、歌い出しの「かっさらう風」のように勢いのあるバンドサウンドです。アレンジはどのように進められたのでしょうか?
この曲はデモ音源の段階からある程度イメージは固まっていて、レコーディングに参加してくれたシナリオアートのハットリクミコちゃん(Dr.)とヤマシタタカヒサくん(Ba.)と三人でスタジオに入って細かいアレンジ部分を更に詰めていきました。私がアコースティックギターを弾かず、エレキギターだけを弾く曲は初めてだったので、エレキだけでは音の粒が足りないと感じるところに二人の音を加えてもらい、アレンジをまとめることができました。(ハットリ)クミコちゃんには弾ける夏の陽射しのイメージを、ヤマピー(ヤマシタタカヒサ)には力強く吹く風のイメージを伝えて音にしてもらいました。私のエレキギターの音も夏を思わせるカラッとした音にして、ラストのギターソロではドライブで駆け抜けていくようなイメージでダブルにして音に厚みを出しました。
「Hello Hello」は夏らしい威勢の良さ、そして夏がずっと終わらないでほしい思う、そんな気持ちを込めた一曲です。
──6曲目の「Daughter」は、1番は母親の目線、2番が娘さんの目線で描いた歌詞が印象的ですが、母親と娘の物語はどのようなところから発想されたのでしょうか?
この曲ができたのは、今年の2月に父が一人で東京に遊びに来たことがきっかけでした。父と二人っきりでご飯を食べたり、お酒を飲んで話をしたりしたは大人になってからはその時が初めてだったのです。一緒にいる父の姿を見ていると「お父さんも年取ったなぁ」と思ったりもして、あとどれくらい。。なんて考えることも多くなりました。私が小さい頃は寝る前にはおやすみのキスをしていて、祖父が亡くなった時にはさよならのキスをおでこにしたことを思い出して、冒頭の歌詞にしました。
季節の記憶を辿ると、必ずといって良いほど家族との思い出が一番に出てきます。そんな中で、巡っているのは季節だけではないことに気づいたのです。子どもはいつか親になり、その子どももまた親になる日が来る。思い、関係、いのち、たくさんの事柄が関わっているのだなと思ったのです。私は一人の娘として、両親の子どもであることを誇りに思います。だからどうか親であるあなたも自分を誇りに思ってほしい。この曲を通して、そんなことを願っています。
──続いて、「cover side」についてお聞きします。「春夏秋冬」に始まり2曲目以降はそれぞれ春、夏、秋、冬がモチーフの楽曲が続き、ラストが「君は五番目の季節」というオシャレなラインナップです。季節をモチーフにした楽曲は沢山ある中で、どのような想いで選曲されたのでしょうか?
年代も性別も問わず、“季節”がテーマの楽曲を選び、ワンコーラスずつ弾き語りで歌ったデモを何曲も録りました。「cover side」は“今の私の声をフラットに聴いてもらいたい”という意図もあったので、私の声の特徴を活かせると思った楽曲を選ばせていただきました。原曲のメロディと歌詞、制作されたミュージシャンの皆さんの思いを繋げられるようにと、私自身もかなり歌い込みました。アレンジに関しては挑戦した部分が多く、季節のイメージを音にするために様々なパーカッションを自分で演奏しました。リアレンジすることに対してのプレッシャーはありましたが、楽しみながら自分の色を出せたかなと思っています。
──2曲目の「Have You Never Been Mellow」は、収録曲で唯一の女性アーティスト且つ洋楽カバーです。この曲には何か特別な想いがあるのでしょうか?
「Have You Never Been Mellow」はとても声が伸びるメロディで、私自身歌っていてとても心地よい楽曲です。カバー曲に洋楽を入れたかったのも理由の一つですが、邦題が「そよ風の誘惑」なので春のイメージに繋がりました。初めて歌詞の和訳を読んだ時、私はこの気持ちを歌える立場にいるのだろうか、と少し思い悩みました。歌詞の通り、諭すように歌うのは私には何だか違うなと思い、明るく前向きな気持ちで歌いました。アレンジではラストのティンパニーが聴きどころです。
英語の発音はネイティヴの友人に叩き込んでもらったので自信は、、あります(笑)。
──また、5曲目の「北風」は美しいハーモニーで綴るアカペラアレンジに耳を奪われました。クリスマスシーズンにピッタリの仕上がりですが、どのようなキッカケからアカペラアレンジにされたのでしょうか?
私の声だけのアカペラとコーラスはいつかやってみたいと思っていました。昔は声をコンプレックスに思うこともあったのですが、プロとして歌を届ける立場になってからはこの声の特徴は強みだと思うようになりました。「北風」では高音から低音まで、私の声を惜しみなく出し切れたと思います。賛美歌のように声が重なるところでは音が弾けるようなイメージでコーラスを考えたり、声でリズムを刻むのには頭を抱えましたね。歌入れの時には息が続かず酸欠になったりも…。非常に思い出深いレコーディングになりました(笑)。この曲は聴きながら眠ってしまうくらい全身に心地よく響く音でありたいと思っています。
──そして、今作を携え8月19日より、住岡梨奈 弾き語りtour 2017「二十色~twenty colors~」がスタートしています。10月21日の東京・代官山LOOPのツアーファイナル公演まで続きますが、開催地のファンの皆さんへのメッセージや、これから開催されるライブに向けての抱負をお聞かせいただけますでしょうか?
実は一人で廻る弾き語りツアーはデビューしてから今回が初めてなんです。アコースティックギターと歌、という形から大きく踏み出して新たな形態でライブを行なっています。ツアータイトル「二十色~twent colors~」の通り、全国20か所を巡りながら各地で様々な色を出せたらいいなと思っています。お近くの会場へぜひ、遊びに来てください。お待ちしています!
< LIVE >
住岡梨奈 弾き語りtour 2017「二十色~twenty colors~」
08月19日(土) 【東京】 hole hole cafe&diner 銀座店
08月20日(日) 【静岡】 静岡 Freakyshow
08月26日(土) 【兵庫】 hole hole cafe&diner ミント神戸店
09月02日(土) 【東京】 kawara CAFE&DINING +PLUS 恵比寿店
09月03日(日) 【宮城】 仙台 SENDAI KOFFEE CO.
09月09月(土) 【神奈川】 鎌倉LOOP
09月16日(土) 【東京】 #802 CAFE&DINER 渋谷店
09月19日(火) 【京都】 京都 SOLE CAFE
09月21日(木) 【岡山】 岡山 城下公会堂
09月23日(土・祝) 【長崎】 長崎 Ohana Café
09月24日(日) 【福岡】 kawara CAFE&DINING FORWARD 福岡PARCO店
10月04日(水) 【北海道】 函館 マーキーズカフェ
10月06日(金) 【北海道】 帯広 HIPSTER
10月07日(土) 【北海道】 富良野 サウンドブース
10月09日(月・祝) 【北海道】 札幌 くう
10月10日(火) 【北海道】 札幌 musica hall cafe
10月13日(金) 【神奈川】 kawara CAFE&DINING FORWARD 横浜ワールドポーターズ店
10月14日(土) 【愛知】 kawara CAFE&KITCHEN 名古屋PARCO店
10月15日(日) 【大阪】 #702 CAFE&DINER なんばパークス店
10月21日(土) 【東京】 代官山LOOP
◎チケット料金:\3,500(税込) ※1DRINK代別
※各公演の詳細、最新のLIVE情報はOfficial HPをチェック!
http://www.sumiokarina.com/