ふくろうず「びゅーてぃふる」MV(9/6発売アルバム「びゅーてぃふる」収録)
内田万里(Vo/Key)、石井竜太(Gt)、安西卓丸(Ba/Vo)からなるポップなバンド、ふくろうずが、デビュー10周年を飾るオリジナルニューアルバム『びゅーてぃふる』をリリースした。内田万理の澄んで真っ直ぐでありながら時に憂いを感じるような歌声と、1音1音シッカリとそれでいてさりげなく耳に馴染むポップなバンドサウンドが醸し出す空気感が絶妙な仕上がり。そのサウンドに乗せ、恋する想いや日常の葛藤を素直な言葉で紡いだ歌詞がスッと心にしみるハズだ。ということで、ボーカルとキーボードの内田万理にメール・インタビューでニューアルバム『びゅーでぃふる』について話を聞いた。リリースに寄せて届けられたビデオ・メッセージと併せてお楽しみ下さい。今作を引っ提げ9月15日より、ふくろうず「君とびゅーてぃふる ツアー」がスタート。10月からは「内田万里の花より男子ツアー」の開催も決定している。
──ニューアルバム『びゅーてぃふる』は、澄んだ歌声と耳馴染みの良いバンドサウンドに乗せて、恋する想いや日常の葛藤を素直な言葉で紡がれた歌詞が優しく心に響きました。今作は、いつ頃から制作をスタートされたのでしょうか?また、制作にあたって、特にこだわったのは、どのようなところですか?
制作は去年の夏頃からです。
今回の作品はゆっくり時間をかけながら作ることが出来ました。
今作で特にこだわった点は、良いところも悪いところも包み隠さずに自分らしさを出す!という点です。
──全10曲の作詞、作曲は、ボーカルとキーボードの内田万里さんが手掛けています。タイトルや歌詞に英語表記は無くで、タイトルナンバー「びゅーてぃふる」を始め、具体的な歌詞では「デイドリーム」の「キャントストップ」、「カノン」の「はろーはろー」、そして「カノン」の「ベイビーアイラビュ」など、平仮名、カタカナを使った表記が印象的です。どのような想いから平仮名、カタカナ表記にしているのでしょうか?また、ご自身の中で使い分けのルールはありますでしょうか?
アルバムの収録曲が全て出揃った時点で、タイトルは「びゅーてぃふる」にしようと決めていました。ただ、その時に英語表記なのか、カタカナ表記なのか、ひらがな表記なのかまでは決定していませんでした。
迷いに迷って、1番自分がシックリくる表記はどれだろう?とノートにそれぞれの表記で書いてみたら、1番ひらがな表記がシックリきたので、それを選びました。
カッコつけすぎない感じ、ちょっとダサい感じがシックリきました。
他の曲のタイトルや歌詞についての表記も、どれだけ自分にシックリくるかを基準に決めています。
──幕開けを飾る「びゅーてぃふる」のピアノのリフレインと広がりを感じるストリングスの美しいイントロに耳を奪われ、内田さんの澄んで真っ直ぐでありながら時に憂いを感じるような歌声と、1音1音シッカリとそれでいてさりげなく耳に馴染むポップなバンドサウンドが醸し出す空気感が絶妙で、全10曲最後まで惹き込まれます。今作のレコーディングはいかがでしたか?
今回のレコーディングで1番苦労したのは「ソナチネ」という曲です。
いつまでもアレンジがずっと決まらず、レコーディング当日になっても納得いくアレンジは出来ていませんでした。
暗ーい雰囲気の中、「とりあえず適当に合わせてみよう」ということになり、えい!っとみんなで気軽に合わせたテイクが思いのほか良くて、結局そのテイクがOKテイクになりました。
長いバンド生活で、そんな経験は初めてのことでした。
──それでは、収録曲についてお聞きします。タイトルナンバーの「びゅーでぃふる」は、壮大なストリングスのアレンジが印象的です。楽曲制作はどのように進められたのでしょうか?
「びゅーてぃふる」のアレンジは、プロデューサーの浅田さんと一緒に時間をかけて作ることが出来ました。
メンバーの意見も、浅田さんの意見も、まんべんなくバランスよく取り入れられています。
この曲を作った当初は、こんなにストリングスが入るとは思っていませんでしたし、ベースが2本も入るとは夢にも思っていませんでした。
予想外のことも多かったですが、最終的には曲に合ったベストなアレンジになったと思っています。
──「びゅーでぃふる」はミュージックビデオを制作されていますが、どのような作品に仕上がりましたか?また、撮影はいかがでしたか?
初めての着物での撮影、初めての温泉地での撮影、初めての湯もみ、初めてのふくろうずのポロリ、などなど初めて尽くしのMV撮影でした。
少しすっとぼけている雰囲気が、ふくろうずらしいと思います。
とても気に入っています。
──「明けない夜はない やまない雨はない/とはいえ今では 終わりが見えない」と始まり、日常の葛藤を歌った4曲目の「光」は、ラスト前に「明日は昨日より/素晴らしい ねえ、そうでしょ?」というシンプルな言葉がとても心にしみます。どのような想いから歌詞を書かれたのでしょうか?
「光」という曲の歌詞は、自分の素直な気持ちを素直な形で書いたものです。
この曲についての解説を試みたのですが、どうしても無理でした。
歌詞に書いてあることが全てです。
タイトルの「光」については、この曲から「光」を感じたからです。
──6曲目の「ジミー」は、テクノ風のアレンジに驚きました。アレンジはどのように進められたのでしょうか?
この曲は、もともとは打ち込みのアレンジの曲ではありませんでした。
ある日、ふとしたきっかけで打ち込み要素を入れたいなと思い、ギターの石井に相談したら、彼が打ち込みのデモを作ってきてくれました。
バンドサウンドだけの「ジミー」も良かったのですが、打ち込み要素を入れたことでやっとこの曲が完成したな、という手応えを感じています。
──9曲目の「ソナチネ」は、すきな物ときらいな物を羅列していく中で、恋心に気付いてしまう主人公の心情を描写した歌詞が秀逸です。この主人公のモチーフは内田さんご自身ですか?
どんな曲の歌詞も、基本的に主役は自分自身です。
──10曲目の「サンライズ・サンセット」は、大団円に相応しいバンドサウンドで、煮え切らないような男性に対して「なにしよう?/一緒に暮らそう?」とさりげなく言う歌詞が素敵です。ラストナンバーにされたのには、どのような想いがありますか?
じめったした暗い曲でアルバムを終えたくないので、比較的カラッとしたこの曲を最後に選びました、
この曲は、ずっと昔に付き合ってた人のことを思い浮かべながら作りました。
わたしの大切な思い出を曲に込めることが出来てよかったです。
──そして、今作を引っ提げ9月15日より、ふくろうず「君とびゅーてぃふる ツアー」がスタートします。また、10月からは「内田万里の花より男子ツアー」の開催も決定していますが、それぞれのツアーに向けての抱負をお聞かせいただけますでしょうか?
今回のアルバムで1番大切にしたことは、「自分自身をさらけだす」ということでした。
ライブに関しても、逃げずに自分自身をさらけ出すことが出来ればと思っています。
頑張ります。
< LIVE >
■ふくろうず「君とびゅーてぃふる ツアー」
○9月15日(金) 【大阪】 南森町 天満教会 OPEN 18:00 / START 18:30
○9月16日(土) 【名古屋】 今池 TOKUZO OPEN 17:00 / START 18:00
○9月23日(土) 【東京】 青山 草月ホール OPEN 17:15 / START 18:00
■「内田万里の花より男子ツアー」
○10月21日(土) 【岡山】 蔭凉寺
出演:内田万里(ふくろうず) / 山中さわお(the pillows) / 小山田壮平
○10月22日(日) 【福岡】 住吉神社能楽殿
出演:内田万里(ふくろうず) / 山中さわお(the pillows) / 小山田壮平
○10月29日(日) 【東京】 青山CAY
出演:内田万里(ふくろうず) / 山中さわお(the pillows) / ホリエアツシ(STRAIGHTENER)
○11月04日(土) 【東京】 代官山 晴れたら空に豆まいて
出演:内田万里(ふくろうず) / ジョンB & ザ・ドーナッツ!(ジョンB、真城めぐみ)
○11月11日(土) 【京都】 拾得
出演:内田万里(ふくろうず) ワンマン
※各公演の詳細、最新のLIVE情報はOfficial HPをチェック!
http://www.fukurouzu.com/