吉澤嘉代子「屋根裏獣」全曲試聴トレーラー
妄想系個性派シンガーソングライター、吉澤嘉代子が3rdフルアルバム『屋根裏獣』をリリースした。1stフルアルバム『箒星図鑑』の「少女時代」、2ndフルアルバム『東京絶景』の「日常の絶景」に続く今作のテーマは「言葉で戦う子供の物語」。本人いわく「私の一番好きなものをアルバムにしました」という。アルバム初期三部作の集大成的作品と位置付けられた今作について、吉澤嘉代子にメール・インタビューをオファーし想いを語ってもらった。4月29日(土・祝)より全国ツアー「獣ツアー 2017」も開催決定。お芝居を交えたショー的要素も楽しいライブは定評があり、『屋根裏獣』を引っ提げどのような“嘉代子ワールド”がステージで繰り広げられるのか!?期待は高まるばかりだ。
──今回の3rdフルアルバム『屋根裏獣』は、いつ頃から制作をスタートされたのでしょうか?「屋根裏」から後半の歌詞は、これまでにはあまり無い、ちょっぴりダークな世界観のような印象を受けましたが、アルバム制作にあたって、こだわったのはどのようなところですか?
今作では、これまで以上に物語性の強い曲を選びました。
主人公や、舞台設定がより明確であることを意識して作りました。
──そのものズバリのタイトルナンバーはありませんが、『屋根裏獣』というアルバムタイトルはどのように決められたのですか?
これまで漢字四文字でアルバムのタイトルをつけていたので、今作も漢字四文字にしたいと思っていたところ、夜眠る前の子供の妄想をイメージして「屋根裏獣」と名づけました。「もしも屋根裏に獣がいたらどうしよう」というようなゾクゾクしながらもワクワクするようなテーマのタイトルにしたいと思いました。
──ストリングスやホーンを配したり、ギターのみで歌う曲もあれば華やかなビッグバンドもあり、多彩なアレンジで“嘉代子ワールド”が展開されますが、今回のレコーディングはいかがでしたか?
アルバムのサウンドを考えた時に、曲ごとに主人公の魅力が伝わる振り幅のあるアレンジ、エキゾチックな雰囲気が出せたらいいなと思った結果、管や弦を使用したアレンジが多くなりました。レコーディングの途中から、歌のディレクションを自分でするようになり、私の好みが前面に出ているので、そちらも前回と変化した部分だと思います。
──それでは収録曲についてお聞きします。1曲目の「ユートピア」は、OKAMOTO'Sのハマ・オカモトさんのサウンドプロデュース&アレンジでベースも演奏されています。さらに、ドラムに黒猫チェルシーの岡本啓佑さんも参加されていますが、お二人とご一緒されていかがでしたか?
ハマ君も、岡本さんも同い年なので、同世代で繋がれたことが嬉しかったです。
「ユートピア」はバンド感があるものになったらいいなと思っていたので、バンドマンでもあるお二人、そしてギターのいまみちともたかさんのエッセンスも輝いていると思います。
メンバーはハマ君が声をかけてくれて集まったのですが、ピアノの世武裕子さんの演奏もすばらしくて、うっとりしました。
「ユートピア」は自分の作り出した世界に没頭した先に、世の中につながる出口を見つける曲です。
物語をテーマにした今作の導入になる曲としてずっと1曲目にしたいと考えていました。
──5曲目の「屋根裏」は、屋根裏の居候に恋する少女の物語ですが、歌詞はどんなところから発想されたのでしょうか?
いつもタイトルから曲を作ることがほとんどですが、「屋根裏」もなんて素敵な言葉なんだろうと思い、このタイトルをつけた曲を作りたいと思いました。
そこからタイトルに見合う物語を発想していき、滑稽さを大切に作詞しました。
──7曲目の「地獄タクシー」は、ビッグバンドのサウンドにグッと惹き込まれる一方、ちょっぴりホラーテイストな歌詞に驚きました。楽曲制作は、いつ頃、どのように進められたのでしょうか?
2年ほど前に福岡の空港に向かっている途中、タクシーの運転手さんに言われた一言から曲が生まれました。
運転手さんから突然「あなたと一番奥まで行って戻ってくる覚悟ですけどいいですか」と言われて、一番奥とはなんだろうと想像したときに、地獄が浮かびました。タクシーを降りてからスタッフの方にさっきの会話はなんだったのかと聞いたところ「あなたと」ではなく「ANA(全日空)だと」いうことが判明。安堵したものの空耳から物語が生まれました。
──初回限定盤のDVDには「地獄タクシー」のミュージックビデオが収録されていますが、どのような作品に仕上がりましたか?また、撮影はいかがでしたか?
「地獄タクシー」には運転手役にラッパーのACE君に出演してもらいました。
ACE君とは高校の同級生で久しぶりに再会することとなったのですが、まさかこういう形でご一緒することになるとは思わなかったので嬉しかったです。
ACE君は一生懸命な方で、監督から「目を開けてていてください」といわれたらほんとうに長い間目を開けたままでした。
──ラストナンバーの「一角獣」は、昨年11月に行われた「吉澤嘉代子とうつくしい人たちツアー」追加公演の恵比寿ガーデンホールのアンコールで初披露されました。歌う前のMCで「私の中で御法度な曲」というような事をおっしゃっていましたが、その理由をお聞かせいただけますか?
私にとって、どう言葉にしていいのかわからないというのは歌い手が口にしてはいけない言葉だと思っているのですが、そのご法度を破った曲が「一角獣」です。何度も書き直そうとしたのですが、自分のことに立ち返ったときに、結局私は子供の頃から変わらず、言葉にするのは難しいなという気持ちが生物のままだったので、「一角獣」ではその気持ちを正直に歌にすることにしました。
──そして、3rdフルアルバム『屋根裏獣』を引っ提げ、4月29日(土)から全国ツアー「吉澤嘉代子 獣ツアー 2017」がスタートします。今回のツアーに向けての抱負をお聞かせいただけますか?
『屋根裏獣』に収録した曲は、私にとって大好きな曲ですので、必然と大好きなツアーになると思っています。
最後まで身体健やかに歌を歌えるよう、体調管理をしっかりしたいと思います。
< LIVE >
吉澤嘉代子2017年全国ツアー開催決定!! 「獣ツアー 2017」
4月29日(土・祝) 岡山CRAZYMAMA KINGDOM
開場17:30 / 開演18:00 チケット料金:\4,000-(全自由/税込)
※ドリンク別\500-
(問)夢番地岡山 086-231-3531
5月04日(木・祝) 仙台darwin
開場17:30 / 開演18:00 チケット料金:\4,000-(全自由/税込)
※ドリンク別\500-
(問)キョードー東北 022-217-7788
5月07日(日) 東京 国際フォーラム ホールC
開場17:00 / 開演18:00 チケット料金:\4,500-(全席指定/税込)
(問)ネクストロード 03-5114-7444
5月13日(土) 福岡BEAT STATION
開場17:30 / 開演18:00 チケット料金:\4,000-(全自由/税込)
※ドリンク別¥500-
(問)TSUKUSU 092-771-9009
5月14日(日) 大阪 なんばHatch
開場17:30 / 開演18:00 チケット料金:\4,000-(全席指定/税込)
※ドリンク別\500-
(問)夢番地大阪 06-6341-3525
5月19日(金) 名古屋市芸術創造センター
開場18:30 / 開演19:00 チケット料金:\4,500-(全席指定/税込)
(問)JAILHOUSE 052-936-6041
[チケット一般発売日] 3月26日(日)
※各公演の詳細、最新のライブ情報はOfficial HPをご確認下さい。
http://yoshizawakayoko.com/