昨年バンド結成15周年を迎え、初の日本武道館ライブを大成功に収めた仙台在住の4ピースハイブリッドロック・バンド・MONKEY MAJIK。今年3月に10枚目となるオリジナルアルバム『southview』をリリースし、4月からは全国20箇所22公演に及ぶ全国ホールツアーを開催。そして10月には、台湾での単独ライブも実施した。16年目に突入し、ますます精力的に活動を続ける彼らが、ニューシングル「A.I. am Human」をリリースする。彼らが拠点とする宮城県出身の漫画家・石ノ森章太郎氏・原作の「サイボーグ009」映像化50周年記念作品、映画『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』の主題歌だ。さらに、昨年12月に行われた初の東京グローブ座公演最終日を完全収録したライブDVD『MONKEY MAJIK Live at The Globe Tokyo』も同時リリースということで、MONKEY MAJIKのメール・インタビューをお届けします。
──ニューシングル「A.I. am Human」は、映画『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』の主題歌ですが、今作の主題歌を担当することになった経緯をお聞かせいただけますか?
TAX(タックス/Dr):光栄なことに「CYBORG009」チームからお声をかけていただいたことが始まりでした。僕たちは宮城を拠点として活動をしていますが、原作の石ノ森章太郎先生も宮城のご出身。キャラクターが描かれたJR線が街を走り、先生ゆかりの地では街中にキャラクターのモニュメントがいくつも立っていて、石ノ森作品は身近に感じながらも、世界へ誇るもの。まさかその作品の主題歌を担当させていただけるとは思ってもいなかったので、とにかく驚きました。同郷のご縁だったり、「009のように、僕たちも国境を超えたメンバー編成だから選んでいただいたのだろうか(笑)」などと話していました。
楽曲についてのミーティングをはじめて行った時、神山総監督をはじめチームの皆さんが、僕たちのこれまでリリースした楽曲をしっかりと聞き込んで来て下さって、具体的なイメージを提案して下さったことには、とても感激しました。しかも、オープニングとエンディンングの両方を担当させていただけるとお聞きして。初顔合わせにして求められていることが明確に伝わったので、あとは「CYBORG009」のトータルの世界観、今作品のストーリーやテーマを、どんな風に曲に刻み込んでいくか、それが重要だなと考えてました。長きに渡ってとてもファンの多い作品ですからそのイメージも裏切らないよう、反面、楽曲の部分でも新たなファンが生まれるよう、これまでとは違った角度でアプローチもしたいなと。
──今日的で印象に残るタイトルと歌詞は「サイボーグ009」のテーマに通ずるように思いますが、楽曲制作は、どのように進められたのでしょうか?
Blaise(ブレイズ/Vo&Gt):今回の脚本を何度も読み、また前作アニメーションを参考にしながら、まず曲制作から入りました。9人の戦士の勇ましさが全面にあらわれることを前提としながら、人間とサイボーグの両サイドで揺れ動く感情を、曲のスピード感に変化をつけ表現しました。
詞を書くにあたっても、外から見た目線というよりも、彼らの内側にあるものを想像していました。ストーリーをいただき読んだとき、主人公たちの心の葛藤があまりにリアルに感じられて。彼らは生まれながらにしてのヒーローではなく、ある日望まずしてサイボーグになっていた。人間としてごく普通の生活をしたいという思いの一方で、世界を守るために再び闘いを決意する。闘うという使命を持つ葛藤、そして彼らの根底にある人間愛や強さを、できるだけストレートな言葉で紡ぎました。
──ギターとシンセサイザーのリフレイン、そしてクラップが印象的ですが、今回のレコーディングは、いかがでしたか?
Blaise:主人公・島村ジョーの特殊能力である「加速装置」が作品において重要なポイントでしたので、その疾走感を、ギターのカッティング、躍動的なベースラインに落とし込みました。また、サイボーグとなった主人公たちコアにある「人の心」も大きなテーマの一つと感じていたので、それを「鼓動」にたとえて、冒頭から走るキック、それに載せたクラッブで表現しています。
──DVDに収録されているミュージックビデオは、どのような作品に仕上がりましたでか?
TAX:主題歌を担当し、僕たち自身「CYBORG009」に一層魅了されてしまったので、ミュージックビデオにおいてもコラボレーションができればと思い、アニメーション映像を自身に投影するというストレートな技法で仕上げています。僕たちバンドに注目していただいたり、映像を見ていただいたりと、様々な角度から繰り返し見て楽しんでいただけたらと思います。
内容もさることながら、今回のパッケージのジャケットでは、作品のキャラクターデザインをつとめる齋藤正嗣さんが、009の戦闘服をまとった僕たち4人のことも描いて下さったんです。もうこれは自慢ですし、一生の宝物です!
──さらに、昨年12月に行われた初の東京グローブ座公演最終日を完全収録したライブDVD『MONKEY MAJIK Live at The Globe Tokyo』も同時リリースですが、このライブを振り返って、いかがですか?
Maynard(メイナード/Vo&G):昨年は僕たちにとって結成15周年のアニバーサリーイヤーで武道館公演も行ったのですが、16年目に向けて何かずっと継続していけるような新しいこともスタートしたいと考えていたんです。それでアコースティックライブをやってみようと。シンセサイザーやエレキギターなど電気的な音を削いでのステージでしたが、ライブの直前まで『southview』というアルバムを制作していて、わりとエレクトリックな音に触れていたこともあってか、引き算によって生まれるものを改めて感じるライブでした。ホールツアーとは違ったあたたかい空気感と一体感が会場にあって。せっかくストリングスカルテットや生ピアノが入るんだからと、ロック曲をアレンジして、ヴォーカルとアコギとストリングスだけで演奏してみたりと、遊びのあるライブだったと思います。
──そのライブDVDを収録した東京グローブ座で、今年も12月9日から3日連続公演が開催されますが、このライブに向けての抱負をお聞かせいただけますか?また、2017年に向けての抱負、目標もお聞かせいただけますでしょうか?
DICK(ディック/Ba):今年の全国ホールツアーでは、サウンドやライティングなど最新のテクノロジーを用い、新たなMONKEY MAJIKを披露してきましたが、東京グローブ座公演では、寒い冬を一緒にあたたまるつもりで(笑)、リラックスして楽しんでいただければと思います。
最新アルバム『southview』からも、数曲アコースティックアレンジでお届けしたいと思います。また、ライブ初披露曲にもチャレンジしますのでどうぞお楽しみに。
来年は、まずは健康第一(笑)。そして応援して下さる皆さんの元へ、今年以上にたくさん会いに行きたいと思っています。
<LIVE >
MONKEY MAJIK Live 2016 at The Globe Tokyo ~ Special Acoustic Live ~
・12月09日(金) 【東京】東京グローブ座 開場18:00 / 開演19:00
・12月10日(土) 【東京】東京グローブ座 開場17:00 / 開演18:00
・12月11日(日) 【東京】東京グローブ座 開場15:00 / 開演16:00
MONKEY MAJIK JAPAN TOUR 2017-LIVE HOUSE 原点回帰-
来年4月から全国ツアーを実施!
47都道府県のライブハウスを巡ります。
全県ツアーはMONKEY MAJIKにとって初の試み!
※各公演の詳細、最新のLIVE情報はOfficial HPをご確認下さい。
http://www.monkeymajik.com/