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森 良太(Vo/Gt):http://ameblo.jp/payokki/ 白山治輝(Ba):http://ameblo.jp/brian-haruki/ 小川真司(Gt):http://bts-sss.blogspot.jp/ 田中駿汰(Dr):http://ameblo.jp/smilog-life/ |
<Profile> 次世代ロックバンドの大本命、Brian the Sun(ブライアン ザ サン)。 2007年、Vo.& Gt.森を中心に同じ高校のBa.白山とバンドを結成、閃光ライオット初代準グランプリを獲得。 その後、活動休止やメンバーの脱退などを乗り越え、Gt,小川、Dr.田中も加入し2011年4月から現メンバーとなる。以降、圧倒的なライブパフォーマンスで着々とライブ動員を増やし続ける大阪出身・在住の4人組。 2016年、4月からスタートしたTVアニメ『僕のヒーローアカデミア』(MBS/TBS系日曜午後5時枠で放送)エンディングテーマに起用されたシングル「HEROES」(6月1日発売)でEPICレコードジャパンからメジャーデビュー。いきなりiTunesロックチャートで1位を獲得し話題に。9月7日には話題の新アニメ『甘々と稲妻』のエンディングテーマに起用された「Maybe」を2ndシングルとしてリリースする。 |
圧倒的なライブパフォーマンスで次世代ロックバンドの大本命との呼び声が高い、森 良太(Vo/Gt)、白山治輝(Ba)、小川真司(Gt)、田中駿汰(Dr)から成る大阪在住の4人組ロックバンド“Brian the Sun”。今年6月にシングル「HEROES」でメジャーデビューを果たした彼らが、早くも2ndシングル「Maybe」をリリースする。アニメ『甘々と稲妻』のエンディングテーマとしてオンエア中の今作は、疾走感溢れる「HEROES」とはまた違った魅力を放つ、メロディアスなギターが印象的なミディアムナンバーだ。ということで、Brian the Sunのすべての作詞作曲を手掛けるヴォーカル/ギター担当、森 良太に直撃インタビューを敢行。取材に現れた彼はライブの印象とは違い、物腰の柔らかな青年だった。しかし、その穏やかな口調で語られた音楽に対する想いは、果てしない情熱に溢れていた。
──今年に入って3月まではアルバム『シュレディンガーの猫』のリリースツアー、さらに6月1日にシングル「HEROES」でメジャーデビュー後も、リリース翌日から全国ツアーを開催されました。すごいライブの本数ですね。
どちらのツアーも楽しかったですね。ライブが多いほうが僕は調子が良かったです。
──ツアー中のほうがペースが掴めますか?
ずっとライブをしていたいですね。ライブをしていたら止まった感じが無いし安心できます。逆にライブの無い期間が続くと「大丈夫かな?」という気持ちになります。
──メジャーデビュー後の「HEROES」ツアーはどうでしたか?
「HEROES」がアニメ『僕のヒーローアカデミア』のエンディングテーマだったこともあって、お客さんの層が少し変わった感じがしました。インディーズ時代から応援してくれているファンに加えて、アニメを観て僕たちに興味を持ってくれたんやろなって判るような方や、親子連れも来てくれていました。初めて僕たちのライブを観に来てくださった方々を見て、僕たちの音楽がまた違った広がり方をするんやろうなという予感がして終えたツアーでしたね。ただ、僕たちのライブに対するスタンスはいつも通りやったんですけど(笑)。
──「HEROES」ツアーを終えて、9月7日に2ndシングル「Maybe」がリリースされます。既にライブでは演奏されているんですか?
演奏しています。8月に出演させていただいた「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」でも披露しました。最初はフェスで「Maybe」のようなミディアムテンポの曲を歌ったら、お客さんが引いたり、居なくなったりせえへんかなって少し心配だったんです。でも、歌ってみたらその場にいた皆さんがジックリ聴いてくれてホッとしました。「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」で「Maybe」を歌って良かったです。
──メジャーデビューシングル「HEROES」、カップリングの「Sunday」ともに疾走感溢れるロックナンバーだったので、2ndシングルがミディアムテンポになるとは思いませんでした。「Maybe」は繊細でとても良い曲ですね。
「繊細」という表現をしてもらったのは初めてです。でも嬉しいです。ライブではバラードやゆったりしたテンポの曲も歌っていて、そういう楽曲もバンドの強みやと思っています。ですから、今回「Maybe」をリリースすることが出来て、疾走感溢れるロックとはまた違うBrian the Sunを見せられて良かったと思います。
──「Maybe」は、アニメ『甘々と稲妻』のエンディングテーマとしてオンエア中です。今回は書き下ろしですか?
元々あった曲です。僕はバンド用以外にも、趣味的にデモ楽曲を作っています。「Maybe」は去年ぐらいに作って、ほぼ完成形で置いていたのですが「発表しなくてもいいか」と思っていたんです(笑)。
──それは何故ですか?
趣味で作った楽曲ですから、誰にも触れられたくないという想いがありました。日記のような感覚でそっと置いておきたいなという気持ちもあって。
──「Maybe」は非常にプライベートな大事にしたい1曲だったんですね。
思い入れの強い曲ではありますね。だから、この曲の気持ちになれた時だけライブで歌いたい。それがシングルになったらコンスタントにライブで演奏していかなければならなくなる。「今日は気持ちが入らないな」と思いながら歌いたくなかったので、完成当初「Maybe」を発表する気はありませんでした。
──そこから、どのように心変わりしたんですか?
バンドで合わせたことが合って、実際に演奏してみたら僕が思い描いていたとおりの音が出せたんです。これやったら気持ちをいれてコンスタントに歌えるかもしれないと感じました。ギターの小川真司は「俺、この曲メッチャ好きやわ。バンドでやろうやー」と言ってくれました。それで、頑なに「発表しない!」と思うこともないかなと。
──「Maybe」は、アニメ『甘々と稲妻』のエンディングテーマです。どのような経緯で決まったんですか?
アニメ『甘々と稲妻』のエンディングテーマのお話をいただいた時に、今回のカップリングに入っている「しゅがーでいず」を書き下ろしたんです。それを『甘々と稲妻』の制作スタッフの皆さんに聴いていただいたところ、「すごく良い」と評価していただきました。だからこそ「別のパターンも聴いてみたい」という話がありました。エンディングテーマなので、余韻を残すような曲が良かったんかなと考えて、「こんな曲もありますよ」と「Maybe」を聴いてもらいました。その結果、「エンディングは「Maybe」で行きたい!」と言っていただいて、「Maybe」がエンディングに決まり、「しゅがーでいず」がカップリングになりました。
──「Maybe」は、どんな風に作られたんですか?詞と曲どちらが先ですか?
詞と曲は、ほぼ同時でした。ホンマにピンとくる時はギターを弾きながら歌詞とメロディが同時に出てくるんです。多分、頭の中ではどっちかが先に浮かんでいるやと思うんですけど、口に出して歌っている時には、もう歌詞とメロディが合わさった状態で出てくるんです、そうして出てきた歌詞とメロディを、僕はいつも1フレーズずつ書き留めて行きます。それで1番が出来上がったら、そのニュアンスを汲んで2番を書きます。「Maybe」は1番を作り、2番が書き上がるまで、すごい早かったと思います。
──先に歌詞のストーリーをこうしようとか、こういうテーマで書こうとか考えないんですか?
前もって設計図みたいなのがあるわけではなく、僕はいつも1フレーズ毎に考えていきます。例えば、曲作りを始めて、まず一言目が出てきたとします。「Maybe」でいえば「宇宙を溶かしたみたいな瞳に」ですけど、それについて考えるんです。「“宇宙を溶かしたみたいな瞳に”何が映ってたんやったけな?そうや窓が映ってたんや。その時どう思ったんやろ?とても綺麗やったんやろうな」という風に自問自答するように紡いでいく感じです。1つの意味毎に集中して考えていくと次が出てくるんですよね。ただ、直接的過ぎると生々しいから、それを詩的な表現にするようには意識しています。そうすれば、後から聴いた時に自分自身も生々しいなと思わへんなと思って(笑)。
──記憶をたぐっていくような作り方ですね。「Maybe」の歌詞のモチーフにした人は具体的に居ますか?
この曲はハッキリあります。その人をイメージして僕の私情で書きました。ただ、誰かは内緒です(笑)。
──ファンの方は気になるところです。
気にしといてもらいましょう(笑)。
──歌詞、メロディを同時に紡いでいくというお話ですが、「Maybe」のサビのフレーズでは、「ネイビー」と「メイビー」を掛けたり言葉遊びをされています。
これは単純にクセですね。繰り返すフレーズの時は似た言葉を使うようにはしています。
──「Maybe」の歌詞は色を意識して書いているように思いました。
視覚的に色は音に付いてくる感じがあります。誰でもマイナーコードやと暗く、メジャーコードは明るく聴こえると思うんです。多分僕はその感覚が人より少しだけ細かいんです。マイナーコードの中でも、マイナー何々はこの色とか自分の中にルールがあったりします。「Maybe」は淡い色合いが浮かんだりしましたし、確かにコードと関連付けて色や景色は、赤いとかネイビーも書いたんだと思います。
──色を意識している印象があって、「ネイビー」から「~夜にまぎれて」という歌詞が続くので夜のイメージを色に例えて、後から書き換えたりしたのかなと思いました。
僕は歌詞を書き終わった後に1箇所も直さないです。出来上がった歌詞を直したいと思ったこと今まで無いですね。
──歌詞をストレートに書き上げて、直さないというのはすごいですね。
あんまり前もって考えないようにしてるんです。無意識のうちにスッて出てくる言葉をとても大事にしています。なので、出来上がった後に「この歌詞とこの歌詞が繋がっているのか」と自分でも気付くことがありますね。頭で考え過ぎて書いた歌詞はやっぱり良く無いです。展開やストーリーを事前に考えてから作った曲はボツにすることが多いです。だから、少しでも悩んだり思考する時間が長くなると、僕は書くのを止めます。考え過ぎると自分自身のことを恥ずかしぐらいストレートに綴っていたりするんですよね(笑)。だから、何も考えず無意識に出てきた言葉は、自分から出てきたかどうかも分からんぐらい曖昧やから大事に出来るように思うんです。
──無意識に出てきた言葉には、より自分の経験や想いが表れるように思いますが?
言いたいことを綴った歌詞はすごく時期を選ぶというか、10代の時に書いた歌詞を40歳になった自分が歌えるかというと無理のように思うんです。10代後半に頭を使って書いた曲は、今歌うのが嫌なんですよね。逆に、同じ時期に作った曲でも、言葉の響きが良かった、気持ち良かったからというだけで何も考えずに書いた曲は、26歳の今歌っていても気持ちいいんですよね。頭を使って歌詞を書くと、その時の自分が焼き付くから恥ずかしいし、あんまり思い出したく無かったりするんだと思います(笑)。
──しかし発表した楽曲はバンドの歴史でもありますよね(笑)。
歴史としてはありかもしれないですけど(笑)。長い目で見た時に、どうせ恥ずかしいと思うんやったら何も考えんと書いた方がいいよなって思います。今まだ26歳ですけど、「死ぬ間際にどう思うんやろ?」とか、「これも70歳になったらタダの笑い話やな」とか、僕は未来の自分の立場から見返して物事を考えるクセがあるんです。それで歌いながら、たまに「未来の自分が今のこの曲を聴いた時にどう思うんやろ?」と考えたりすることはありますね。
──「Maybe」の歌詞は70歳になっても歌える完成度ということでしょうか?
いやー多分恥ずかしいと思います(笑)。でも、「26歳の時に僕はこんな気持ちやったんやな」と思うかもしれませんが、「それは違うぞ」というような否定的な気持ちにはならないと思います。
──アレンジはBrian the Sunさんが担当されていますが、どのように進めるんですか?
今回の「Maybe」のギターは僕が全部のフレーズを一度弾いて聴かせて、真司にお願いしました。お互いの意見をすり合わせながらギターの音色も決めましたね。ベースもドラムも、こういう音が良いとかいうのを僕が指定して作りました。
──森さんにとって「Maybe」は、本当に思い入れのある大切な曲なんですね。また、フェードアウトで終わらず、最後までシッカリ演奏しています。
ライブはフェードアウトが出来ないじゃないですか(笑)。なので、なるべく音源もライブの形で聴けるように仕上げています。フェードアウトを使うには意味がいると思うんです。「Maybe」がフェードアウトで終わったら、曖昧な感じが一生続くことになってしまいます。回想として思い浮かべるような曲ほど、キチンと終わったほうが良いと思うんです。その回想をずっと引きずっているような印象で終わりたくないっていう想いがあります。
インディーズ時代の作品でもフェードアウトを使っているのは2~3曲ぐらいしかありません。フェードアウトってメッチャ楽なんですよね。最後のフレーズを繰り返してフェードアウトしたら良い感じになりますもん(笑)。僕はそういう認識があって、曲にフェードアウトにする意味が見い出せなければ使わないです。「ずっと永遠に続く感じを聴かせたい」という曲でないとフェードアウトはしないですね。基本的に、最後まで演奏し切りましょうというスタンスではあります。
──レコーディングは、いかがでしたか?
ギターの音が難しかったです。今の自分たちの楽器の音色で演奏すると、「Maybe」は少しロックになりすぎるんです。歪み過ぎるというか、歪み方もロック寄りになってアメリカンなテイストが出てしまうんですよね。そこをどうやって日本の音楽らしくしていくかという課題がありました。それで、イントロのギターは何を使うのか、どういう音色で行くのかを2~3時間掛けて、いろいろ試しました。
──何種類もギターを弾いたんですか?
十数本は使ったんじゃないですかね。組み合わせも色々変えたので、もう覚えていないぐらい弾きましたね。
僕がどういう音にしたいのかを説明しながら作っていったんですが、音を聴いた時の感覚なので、抽象的なやり取りになってしまうんです。真司自身もこだわりがあるので、ギターサウンドを作るのに割と時間が掛かりました。「ここはギターの主張が強すぎる」、「そこはそんなに鳴ってちゃダメなんだよ」というようなやり取りが沢山ありました。
──「Maybe」を聴いた時に「繊細」と感じた理由の一端が判ったような気がします。
全セクションで異なるギターを弾いていると思います。僕の思い描いていた音は、1本のギターでは完結できなかったんです。なので、ライブでやるのは難しいかなと思っていました。しかし、レコーディングはギターアンプの音しか録らないんです。ライブで演奏する時は空気の音が混ざるからまた大丈夫なんですよ。それなんで、レコーディングもメンバーが全員揃って「せーの!」で一発録りしても、思い描いていた音が録れたかもしれませんね。ですが、「Maybe」はシッカリと音を作りたかったので、ドラム、ベース、ギター、ボーカルと順を追ってレコーディングしました。ただ、ギターだけで録ると分離感がすごいあるんです。その分離感を馴染ませていくのは後処理で何とかなるんです。でもミックスでイジるよりかは録音の段階で原型が見えていないと結局良い仕上がりになりません。録音の段階で良く聴こえる音をミックスでさらに良くするのは可能です。しかし、理想とは程遠い音をミックスで寄せていこうとしても、やっぱり良い音にはならないです。だから、レコーディングでどこまでミックスの形に近づけられるのかは、すごくこだわります。そういうことをするのが好きなんですよね。
──資料の森さんのプロフィールに「趣味と言えるものは、スケートボード」とあって、「趣味と言えるものは」という表現が引っ掛かっていたのですが、本当は仕事も趣味も音楽みたいですね。また、「Maybe」のミュージックビデオは、女性アンドロイドの切ない恋物語が大きな反響を呼んでいます。森さんは、女性アンドロイドが恋心を抱く研究者役ですが、演技は初挑戦ですか?
演技は初めてです。皆の前で言っているんですけど、もう二度とやりたくないですね(笑)。演技に全く自信が無いので、メッチャ恥ずかしかったです。ミュージックビデオを撮るにしても演技指導を受けた上で、2週間ぐらい修行した後に撮影したかったです。今度ミュージックビデオで演技をするなら、1~2ヶ月は修行してからやりたいぐらいな感じです。
──そういうと演技修行させられますよ(笑)。森さんは本当に完璧主義ですね。そして「Maybe」のリリース後は、10月から対バンライブツアーの開催が決定しています。今回のツアーに向けての抱負をお聞かせいただけますか?
曲作りをしつつ、メンバー全員が物凄く練習をしています。だから秋の対バンツアーは、少しは演奏が上手くなっていると思います(笑)。新曲も披露できたら良いですね。
──Brian the Sunさんは2007年にバンドを結成されたそうで、来年は結成10周年を迎えます。メジャーという新たなステージで益々の活躍が期待されますが、今後の目標をお聞かせいただけますか?
バンド自体の目標としては、もっともっと良いライブが出来るようになりたい、これから先もずっと音楽を続けて行きたい、シンプルにそれだけです。
しかし、これまでバンド活動をしてきた中で、本当に沢山の方々にお世話になっています。その皆さんが「応援してきて良かった」と思えるようなバンドにはなりたいです。お世話になった方々が喜んでくれるのは大きい会場でワンマンライブを開催することかもしれませんし、CDがチャートの上位にランクインすることかもしれません。でも単純に「俺、Brian the Sunのアイツと友達やねんで」と皆が誇れるようなバンドになれたら良いのかなと思っています。
<LIVE>
秋の対バンツアー決定!
Brian the Sun TOUR 2016“Maybe”
10月28日(金) 新潟 GOLDEN PIGS RED
10月30日(日) 大阪 BIGCAT
11月05日(土) 福岡 BEAT STATION
11月06日(日) 岡山 YEBISU YA PRO
11月09日(水) 名古屋 SPADE BOX
11月11日(金) 東京 LIQUIDROOM
※公演の詳細、最新のライブ情報はオフィシャルサイトをチェック!
http://www.brianthesun.com/