吉澤嘉代子「東京絶景」ダイジェスト映像
「東京絶景」吉澤嘉代子「東京絶景」MUSIC VIDEO
妄想系個性派シンガーソングライター吉澤嘉代子が、2ndフルアルバム『東京絶景』をリリースした。少女時代をパッケージした1stフルアルバム『箒星図鑑』、自身初のラブソング集『秘密公園』に続く今作のテーマは「日常の絶景」。表題曲「東京絶景」を始め、日々の暮らしを舞台に、日常の何気ない一コマがドラマチックに変わる瞬間を切り取った全12曲を収録。「movie」、「胃」、「ガリ」、「ひょうひょう」といった意表を突くタイトルだけでなく、独自の視点で綴る、ストーリー性に富み、コミカルかつロマンティックで切ない詞世界に、今作を聴けばきっと惹き込まれるハズ。キュートで耳に心地よい歌声とともに、曽我部恵一、屋敷豪太、高田 漣、マーティ・フリードマン、FIRE HONESら豪華ミュージシャンが奏でるサウンドも必聴の、強くオススメしたい快作だ。
ちなみに「東京絶景」は、既に2011年11月に行った自身初のワンマンライブで披露し、その後もワンマンライブで歌い続けている珠玉のバラード。その楽曲を何故今このタイミングでリリースすることになったのか?真意を聴くべくメール・インタビューをオファー。4月からスタートする全国ツアーの抱負までタップリ語っていただきました。
キャリア最大の会場となる東京国際フォーラム ホールCでのワンマンライブも決定し、着実にステップアップを続ける彼女の動向から、今後も全く目が離せなくなりそうだ。
──2ndフルアルバム『東京絶景』のタイトルナンバーは、2013年11月に開催された自身初のワンマンライブで歌われていました。初ワンマンとは思えない素晴らしいライブの中でも、個人的に強烈に印象に残った1曲です。既にライブで披露している楽曲ですが、いつ頃、どのように作られたのでしょうか?
初ワンマンのこと、覚えてくださっていて嬉しいです。「東京絶景」はワンマンでは必ず歌ってきた曲なのですが、書いたのは20歳の頃でした。幼馴染みが東京で一人暮らしをはじめたときに、その子の部屋から見た東京を歌にしました。プレゼントしようと思って書いた曲です。東京の星の見えない空、明日には忘れてしまう会話、うつくしいだけではない東京の景色も、そこに思いがあるからドラマチックに変わる瞬間を、絶景として切りとりました。「東京は美しい」を「うつくしい」と表記したのは、意味を限定したくなかったからです。
──タイトルナンバー「東京絶景」のレコーディングには、ギターに曽我部恵一さんを迎えています。曽我部さんにギターをお願いしたキッカケをお聞かせいただけますか? また、曽我部さんにギター演奏をしてもらって、いかがでしたか?
「東京」を歌うミュージシャンとして曽我部さんが心に浮かびました。また「東京絶景」のサウンドプロデュースをしてくださった横山裕章さんが、曽我部恵一ランデヴーバンドのメンバーというご縁もあり、今回アコースティックギターでお願いできることとなりました。友達が一人暮らしを始めた場所が東京の新代田だったので、下北沢の住人といえばわたしの中で曽我部さんというのもありましたね。歌を大事にしてくださる方で、今回参加していただけたことを幸せに思います。あたたかみと冷たさをいったりきたりするようなアレンジにしたいと思いました。
──メジャーデビューから約2年経ったこのタイミングで、「東京絶景」という楽曲をアルバム収録されたキッカケ、理由をお聞かせいただけますか? 初めて楽曲名をタイトルにしたアルバムとなりますが、「東京絶景」をタイトルナンバーにする構想は、以前から考えていたのでしょうか?
わたしの中でいくつか作風がある中で、最初の一枚で「少女時代」をパッケージしたいということは決めていました。二枚目で少女の妄想の世界から飛び出した女の子像を描くことで、ナチュラルな曲もシンガーソングライター=等身大として受け取られないかもしれないという思いから、テーマを「日常」に設定しました。これまで曲名とアルバムタイトルを統一することを避けてきたのですが、今作は「東京絶景」という曲ありきで生まれたコンセプトだったので、アルバム名も『東京絶景』としました。
──また、アルバム新曲の歌詞は、より吉澤さんの素顔が映し出されているような印象もありました。今作の制作にあたって、特にこだわったのは、どのようなところですか?
モチーフとなったのは日常に根付いたもの、食・日々のルーティン・生死などです。主人公を設けて書いてはいますが、より個人の生活感が出ているかもしれません。食べものが多く登場しますね(笑)。
──先にお聞きしました「東京絶景」の曽我部恵一さんに加え、「胃」のドラムに屋敷豪太さん、「ガリ」のバンジョーに高田 漣さん、「手品」のホーン・セクションにFIRE HONESさん、「化粧落とし」のギターにマーティ・フリードマンさんを迎えるなど、参加ミュージシャンは、ものすごく豪華な顔ぶれです。今回のアルバムのレコーディングは、いかがでしたか?
各曲ごとに思い描いたミュージシャンの方に参加していただけたことは、ただもう恵まれているなと思います。どなたにお願いしたらさらにおもしろい音になるのか、ディレクターさんが曲を深く理解してくれているからだと思います。「movie」という曲のレコーディングで白根賢一さんのドラムを聴いたときには、音で泣いてしまいそうになりました。ちょっと泣いてました(笑)。
──それでは、収録曲についてお聞きします。1曲目の「movie」の曲作りは、いつ頃、どのように進められたのでしょうか?
かけらとなるものは18歳のころにありました。死んだ者と夢の中で待ち合わせする歌なのですが、「movie」というのは死ぬ前の走馬灯を浮かべました。最後のシーンで、いままで見守られてきた誰かの眼差しを自分が受け継ぎ、また誰かを見守るという歌です。
──前作『秘密公園』のインタビューで、曲作りは最初にタイトルを考えてから作詞をし、その歌詞にメロディーを付けるとお聞きしましたが、3曲目の「胃」は、どんなところからタイトルを思い付いたのですか?
今作では全曲タイトルからつくりました。どうして思いついたのでしょうね?(笑) 日々のなかでふとめぐり逢うものなので、会話や作品やメディアからだと思います。「胃」という言葉をわたしのものにしたいという独占欲でしょうか。
──ちなみに、「胃」の歌詞には「あなたの胃を弱らせた わたしのわがまま/よそでは借りてきた猫 うちでは女王さま」、また、6曲目の「ジャイアンみたい」には「わたし ジャイアンみたい あなたをいじめてた」というフレーズがありますが、これらの歌詞は吉澤さんご自身のことですか?(笑)
【前の文を削除】主人公を設けて曲を書いていることに変わりはないのですが、わたしもジャイアン気質な部分を持っているかもしれません。気をつけます(笑)。
──7曲目の「手品」は、昨年発表した「綺麗」に続きFIRE HORNSさんのホーンが爽快で心地良い華やかなナンバーです。「すぐに手のうちを見せちゃうような 種明かしの恋がいいの」というサビのフレーズが印象的ですが、歌詞はどんなところから発想されたのでしょうか?
「手品」は駆け引きの歌として書きました。うその魔法=手品で恋に化かされていたんだけど、じつはわたしの一人相撲だったのかしらんという。1番と2番で展開のある曲なので、最後のフレーズまで聴いていただけたらこわくて良いと思います。キャッチーなメロディなので、歌詞でチャラチャラしすぎないよう気合いを入れました。
──8曲目の「化粧落とし」は、歌詞に合わせて驚きの声を上げたり、照れ笑いをされたり、まるでお芝居をされているかのような歌が印象的です。驚きの声や照れ笑いなどはアドリブですか?
いつの間にか持ち味になってきました。滑稽なのですがコミックすぎないような塩梅を目指しています。インディーズ盤『魔女図鑑』にも収録した曲ですが、小芝居と言うか合の手のようなフレーズがマイナーチェンジを果たしているのでチェックしてもらえたらと思います。
──また、9曲目の「野暮」で、多重コーラスをされて、いかがでしたか?
大瀧詠一さんの「おもい」が大好きで、いつか多重コーラスを叶えたいなと機会を伺っていました。「野暮」を書いたときに「やぼ」というくちの開きからも、多重コーラスアレンジに向いているなと思い挑戦したのですが、コーラスを重ねるのは想像以上に難しく、苦戦しました。サウンドプロデュースしてくださったTommy&Sammyのおふたりのおかげです。完成には、他の曲にはない妙な達成感がありました。またやりたいです。
──そして、2ndフルアルバム『東京絶景』を引っ提げ、4月9日(土)から全国ツアー「絶景ツアー “夢をみているのよ”」がスタートします。今回のツアーに向けての抱負をお聞かせいただけますか? また、「うたまっぷ」において2016年最初のインタビューとなりますので、今年の抱負、目標もお聞かせいただけますでしょうか?
これまで小芝居や物語を通してのワンマンを組んできたのですが、今回も演出をいれたライブで楽しみながらツアーしたいです。いつも難しいのですが、周りにいてくれる人たちを本当に大事にしたいです。
イベント&ライブ
<2ndフルアルバム『東京絶景』発売記念イベント ミニライブ&サイン会>
■名古屋:タワ−レコ−ド名古屋パルコ店
〔イベント参加券配布対象店舗:タワ−レコ−ド名古屋パルコ店、タワーレコード名古屋近鉄パッセ店〕
【日時】2016年3月6日(日) 開始15:30 (集合15:00)
【場所】タワ−レコ−ド名古屋パルコ店 パルコ 西館1F
■福岡:新星堂キャナルシティ博多店
【日時】2016年3月13日(日) 開始 15:00
【場所】キャナルシティ博多B1サンプラザステージ
※イベント詳細はこちら:http://www.crownrecord.co.jp/artist/yoshizawa/whats.html
<吉澤嘉代子2016年全国ツアー>
『絶景ツアー “夢をみているのよ”』
★4月09日(土) 札幌cube garden(開場17:15/開演18:00)
全席自由 \3,800(税込) ※drink別
(問)マウントアライブ011-623-5555(平日11:00〜14:00/15:00〜18:00)
★4月16日(土) 岡山CRAZYMAMA KINGDOM(開場17:15/開演18:00)
全席自由 \3,800(税込) ※drink別
(問)夢番地岡山086-231-3531(平日11:00〜19:00)
★4月17日(日) 福岡スカラエスパシオ(開場17:15/開演18:00)
全席自由 \3,800(税込) ※drink別
(問)TSUKUSU 092-771-9009
★4月23日(土) 仙台Rensa(開場17:15/開演18:00)
全席自由 \3,800(税込) ※drink別
(問)キョードー東北 022-217-7788
★4月27日(水) 名古屋市芸術創造センター(開場18:15/開演19:00)
全席指定 \4,300(税込)
(問)JAIL HOUSE 052-936-6041
★4月29日(金・祝) 大阪ビジネスパーク円形ホール(開場16:45/開演17:30)
全席指定 \4,300(税込)
(問)夢番地(大阪)06-6341-3525(平日11:00〜19:00)
★4月30日(土)東京国際フォーラム ホールC(開場17:00/開演18:00)
全席指定 \4,300(税込)
(問)ネクストロード 03-5114-7444(平日14:00〜18:00)
※詳細はオフィシャルHP(http://yoshizawakayoko.com/)まで
2月27日(土)よりチケット一般発売