昨年12月13日の誕生日に二十歳を迎えた家入レオ。今年2月に3rdアルバム『20』をリリースし、5月〜7月の2ヶ月に渡る全国ツアーも大盛況で終え、人気、実力とも加速度的に急伸中の彼女が、ニューシングル「君がくれた夏」をリリースした。福士蒼汰の主演で贈るフジテレビ系月9ドラマ『恋仲』主題歌の今作は、幼なじみの男女が運命に翻弄され、すれ違う切ない恋模様を描くドラマと見事にマッチし、発売前から大きな話題を呼んでいるミディアムバラードだ。
「君がくれた夏」のリリースにあたり、家入レオにメールインタビューをオファー。節目となる10枚目のシングルをリリースする今の心境から、「君がくれた夏」の制作エピソードまでタップリ語ってくれました。リリースに寄せて彼女から届いた動画コメントと併せてお楽しみください。
──通算10枚目のニューシングル「君がくれた夏」は、今年2月の3rdアルバム『20』リリース後、最初のシングルとなりますが、アルバム『20』の制作や5月〜7月に開催された「4th ワンマンTour 〜20 twenty〜」を経て、ご自身が進化・成長したと思うことや、お気持ち・意識の変化は、ありましたか? また、「君がくれた夏」の制作に生かしたことなどは、ありますでしょうか?
今回のツアーは、ひとつ、ターニングポイントになりました。
ステージに立っていて本当に色んな事を考えたんです。
デビュー前に、あるスタッフさんに「同じ場所に3年いる事が出来て、はじめて新人として認められるんだよ」って言われて、色んな方に支えて頂いて今年4年目を迎える事が出来て。
そうやって歩いてきた月日を振り返ると、自分の届けたい音楽を伝えられて来たし、ブレずにやって来られたんじゃないかなと思います。
だけど、やっぱりそれは守られた中での部分も大きかったと今は感じています。
まだ0から1にやっとなれた段階だけど、それでも4年目は今まで以上に自己発信が大事になってくると思うので、これからに向けてますます、自分らしく気を引き締めて駆け抜けたいです。
「君がくれた夏」はツアーの最中に制作したので、意図的にというより無意識に影響を受けたという感じです。
レコーディングでの歌い方も、その分、LIVEの臨場感がいつも以上に漂っているかもしれません。
──「君がくれた夏」は、フジテレビ系月9ドラマ『恋仲』主題歌ですが、『海の上の診療所』の主題歌「太陽の女神」に続き、2度目となる“月9”主題歌を担当されて、いかがですか? また、ひとつの節目となる10枚目のシングルをリリースされる今の率直なお気持ちもお聞かせいただけますか?
主題歌のお話を頂いた時、すごく嬉しかったですし、気が引き締まりました。
“月9”という言葉の浸透率ってすごいですし、これまでのドラマ主題歌に恥じぬように頑張ろうと思いました。
そして、気がつけば10枚目のシングルということで、時が経つのは早いなぁ、とちょっと感慨深くなります。
デビューして4年目で10枚もリリースさせてもらっているので、ここまで結構ハイペースで進んできたのかな、と思ったりします。
この走ってきた月日を無駄にしないように、駆け抜けられるところまで頑張りたいです。
──いよいよ8月19日(水)にリリースされる「君がくれた夏」は、どのような楽曲に仕上がりましたか?
私らしい曲になったと思います。
今回ドラマのお話を頂いて、台本を読んで作っていったんです。
福士蒼汰さん演じる葵が上京してきて、恋や友情、社会の波にもまれ、少年から大人になっていく、というストーリーで、すごく自分の姿と重なったというか。
私自身去年の12月で20歳になり、周りも就職活動に向けて動き出したりと、上手く言えないけど、日常が次のステージへ切り替わっていこうとしている雰囲気を感じていて。
学生時代に普通に言っていた、「また明日ね」が「また今度ね」に変わる切なさ。
未来では、今自分の隣にいる人が他の誰かと日々を過ごしていて。
このスカートのしわやシャツのボタンも当たり前に見れなくなるのか、って切なさを感じてしまったり。
特に夏は、今までとは違う世界に触れたりすることも多くて、それが人を成長させる季節な気がしますし、夏の終わりってそんな変化を感じやすいと思うんです。
生きるって事は前に進む事だから、それは素晴らしいことだって分かっているけど、だからこそ、切なくなってしまう想いを夏という季節に寄り添って、歌に込めた、ミディアムバラードになってます。
──「君がくれた夏」は、ドラマ『恋仲』の世界観と見事にハマっていて大きな話題を呼んでいます。作詞は、どのように進められたのですか?
ドラマのプロデューサーさんにイメージをきいて、私の世界感でそれを表せるように、と制作していきました。
ドラマに合う事は大前提ですが、私の作品としても残るものでもあるので、すごく考えながら制作しました。
だけど、今回はリアルに私が今感じている瞬間を歌詞にする事が、ドラマに繋がったので、そういう意味ではすごく幸運でした。
──「君がくれた夏」はハーモニーがとても印象的ですが、レコーディングは、いかがでしたか?
台本を読んで、今こういう世界感を歌いたいんだという気持ちを、西尾プロデューサーに伝えて、楽曲を仕上げてもらいました。
メロディー自体はすごく尖っているんですけど、それをブレス多めで張って歌わず空間を生むことで、より切なさが生まれたと思います。
ひとつ、ひとつ、すごくこだわって、歌いました。
とくにサビの「君がくれた夏」の、「くれた」の部分は、あえて強く歌わず、すっと抜いてこの世界観をだしたい、というのはこだわって歌いました。
──「君がくれた夏」のミュージックビデオは、どのような作品に仕上がりましたか?
前に進もうとしている、傷ついた羽を持つ若者たち(実は天使たち)が都会の夜の街を彷徨っていて。
でも別の夜空の下で私が、大丈夫だよってリップシンクをしていて、それが若者たちの希望に繋がっていくような、ストーリー仕立てのMVになりました。
見どころは、最後に満天の星空が映るのですが、“自分がひとりだって考えていると視野が狭くなって本当に抜け出せなくなる。そういう気持ちをひとりで抱えないで。みんなが、私が、そばにいるよ”っていう私なりのメッセージを込めました。
──10thシングル「君がくれた夏」を通して、リスナーにどのような想いを伝えたいですか? もしくは、どのようなところに注目して聴いてもらいたいですか?
聴いて下さった人、それぞれの思い出に寄り添えたら一番素敵だなって思いますし、自分と同世代の人たちのドラマがテーマでもあるので、同世代の背中をそっと後押しできるような、そんな歌になってくれたら嬉しいです。
そして、歌詞の内容は夏の終わりに聴くとより一層、切なく胸に響く歌になっていると思います。
注目してほしいのは、やっぱりサビですね。
歌詞はもちろんですが、歌い方もこだわって歌ったので、是非聴いてみてください。
──続いて、c/w「Shooter」は、どのような楽曲に仕上がりましたか?
この曲は10代の頃に作ったんです。
自分でこの道を選んだけど、デビューしてから今まで普通に出来ていたことが難しくなったりして、圧迫してくるモノや人から逃げ出したくて、壊したくて、でもその思いとは逆に支配されたくて、守られたくてっていう思春期ならではの葛藤の中で歌詞を作りました。
「花の命は短すぎて 飛び込みたくて我忘れた」という歌詞が10代の私を象徴する歌詞です。
──「Shooter」の歌詞のテーマ、ストーリーの発想は、どんなところから? また、作詞にあたって、特に意識した点なども、お聞かせいただけますか?
デビューしてから私を彩ったすべてのことから歌詞のヒントを貰いました。
未来の為に今頑張らなくちゃいけない、分かっているけど、不確かなものの為に今頑張って望んだ明日はくるの?と不安になる瞬間もあって。
ただこの曲を当時リリースしなかったのは、作品というより、もっと生々しい自己満足だけのものになりそうな気がして。
今ならこの曲を作品として表現できるな、と思いリリースすることにしました。
「Shooter」は、私を支配しようとしていた、けれども抱きしめてくれようとしたものや人たちのことです。
──また、初回限定盤のDVDには、大盛況のうちに7月に幕を閉じた「4th ワンマンTour 〜20 twenty〜」の初日、5月4日に開催された日比谷野外大音楽堂公演より、6曲のライブ映像が収録されていますが、自身初の“日比谷野音”ライブを振り返って、いかがですか?
尾崎豊さんにインスピレーションを受けて音楽を始めたので、日比谷野音は本当に憧れの地で。
20代初のツアーの幕開けを野音で迎えることが出来て本当に嬉しかったし、身が引き締まりました。
カップリングに収録されている、キャロル・キングの「I Feel The Earth Move」は、福岡時代によく歌っていて。
デビュー前に、「東京からレコード会社の人が来るけど歌ってみる?」って言われて、よく分からないままに、オリジナルとカバー曲を歌ったんです。
そこで、素敵な出会いがあって、今に繋がっているんです。
野音でキャロル・キングの曲を歌っている時に、客席に歌手・家入レオを見出してくださった方がいて、時間が流れるのは早いなぁと、とても感慨深かったです。
──シングル「miss you」のリリースからスタートし、傑作アルバム『20』を輩出、そして2ヶ月に渡る全国ツアーも大盛況で終え、2015年も全力で走り続けている家入レオさんですが、2015年後半戦に向けての抱負をお聞かせいただけますか?
ひとつ、ひとつとしっかり向き合って進んでいく心を大事にしたいです。
それがいつか絶対大きなものに繋がっていくと信じていますし、そうすることが確実だと思うので、たくさん傷ついて、勉強して、素敵な人になりたいです。
<Live>
【イベント・ライブ】
8/22(土):情熱大陸SPECIAL LIVE SUMMER TIME BONANZA'15 (東京公演)@東京・夢の島公園陸上競技場
9/05(土):FREEDOM aozora 2015 九州 @宮崎・みやざき臨海公園 サンマリーナ宮崎 多目的広場
9/12(土):World Heritage Munakata @福岡・神湊海水浴場(釣川河口左岸) 特設野外ステージ
10/13(火):「ビクターロック祭り 番外編 IchigoIchie Join 2 家入レオ × 大原櫻子」@Zepp Tokyo
【学園祭】
10/11(日):獨協医科大学学園祭 @獨協医科大学体育館(栃木県)
【リリース記念イベント】
東京、名古屋、大阪にて、「君がくれた夏」リリース記念!会場限定特典お渡し会
詳細はオフィシャルサイトまで。http://leo-ieiri.com