2月25日に三浦大知の17枚目となるシングル「Unlock」が発売された。タイトル曲「Unlock」はこの1月からスタートした中谷美紀、水川あさみ主演のフジテレビ系ドラマ「ゴーストライター」のオープニングテーマに起用され、発売前から話題を集めた楽曲だ。
今回のシングルにはこのタイトル曲以外に、「Wanna Give It To You」、「my day」と合計3曲が収録されており、いずれもナイフのように鋭い切れ味で、現状を打ち破って次の世界へ飛び出そうというイメージが描かれている。因みに「my day」は三浦大知自らが作詞を手がけた作品だ。
一方、タイトル曲の「Unlock」は、これまでに「Anchor」、「Delete My Memories」、「Your Love feat.KREVA」などで数々の名曲を共に作り出してきたヒットメーカー・Nao'ymtによる書き下ろし作品で、主題歌となったドラマの内容にもリンクした、スリリングかつセクシーでクールなダンスチューンに仕上がっている。そこで見逃せないのが大知のダンス・パフォーマンスだ。
今回のシングルでも大知のダンスを中心に見せてくれるCHOREO VIDEO盤が用意されており、こちらのDVDには「Unlock Choreo Video」と「Unlock Choreo Video with Koharu Sugawara」の二つのダンス・バージョンが収録されている。
まず、「Unlock Choreo Video」バージョンは、上下を切って横長にしたフレームの中で、大知ら総勢5人のダンサーがパフォーマンスを見せる。基本的にカットは割らずに、時折、フレームがゆっくりと前後したりしながら、5人のパフォーマンスを絶妙なフレーム感で切り取っていく内容だ。カットが目まぐるしく変わらない分、ある意味視聴者にはダンス・パフォーマンスの出来が丸見えになるのだが、それでも完成度が極めて高い=文句なくカッコイイのだから、相変わらず三浦大知の創りだすエンターテイメントの質には驚かされる。
そして圧巻なのは「〜with Koharu Sugawara」バージョン。こちらではまだ20代前半ながらメキメキ頭角を現し、世界をまたいで活躍する注目女性ダンサーKoharu Sugawaraが大知と究極のダンス・コラボを見せてくれる。ゆっくりと回転するカメラのフレームの中にいる大知とKoharu。二人のダンサーが見せるワンカットの映像は、今までのJ-POPのMVでは見たことのない異次元のパフォーマンスと言っていいだろう。今回のパフォーマンスで振付も担当しているKoharuのダンスは一言で言うならしなやかで力強く、それが大知のダンスと受け手と攻め手を巧みに入れ替えながらコラボしていく。Koharu本人のブログによると大知とはKoharuが18歳の頃に出会い、同じステージに立っているとのこと。このような若い才能をいち早く見出しコラボしているとは、あの瑞々しい少年時代を見せていた三浦大知は大きく成長し、今や音楽シーンを牽引していく側に立っている存在であることを改めて感じさせる。
ということで「Unlock」は、まだ3月が始まったばかりなのに早くも今年のベスト・パフォーマンスと言ってしまいたくなりそうな内容。鳥肌もののダンス・パフォーマンスはまさに百聞は一件にしかずで、当然オススメは「CHOREO VIDEO盤」となる。