人気アニメ“トリコ”の新エンディング主題歌(4月からオンエア中)「赤い靴」で、5月29日にCDデビューするSalley(サリー)。ボーカリスト・うららと、ギタリスト&コンポーザー/アレンジャーの上口浩平からなる男女デュオだ。
福井県出身で、羽田空港で整備助手として働きながら音楽活動を続けて来た上口と、ヴォーカリストを志し、大阪から単身上京して来たうららが、東京で出会いユニット結成。可憐さの中に憂いと力強さを併せ持った、凛としたうららの歌声が、ケルト民謡の美しい抑揚を連想させ、“J-POPと、アイリッシュトラッドの哀愁とエモーションの融合”という刺激的なインスピレーションをもたらし、ポップスでありながら、ロックの要素とケルト民謡の哀愁感・リズムを併せ持つ、独特なサウンド、世界観を生み出した。
デビュー曲「赤い靴」は、キャッチーなメロディーの中に、ケルト民謡を思わせるギターリフが鮮烈な印象を放つ哀愁ポップ。作曲・アレンジは、上口が担当。作詞は、うらら。周囲の友人達が一人前の人生を歩み出す中、“自分は音楽の道を貫く”と強がってきたが、ふと気付くと一人取り残されたようで苦しい状況に。それでも音楽を止める事が出来なかった激情と焦燥感を、呪いで靴を脱ぐ事が出来なくなり、死ぬまで踊り続ける少女を描いたアンデルセンの同名童話に重ねて書いた。ダンサブルで心地良いギター・サウンドと毒のある歌詞。奇妙でポップなバランスが際立つ1曲となっている。
ユニット名は、アイルランドの伝統歌「Down by the Salley Gardens」に由来。デビュー・シングルでは、素朴だが強いインパクトを残す美しいそのトラッドナンバーのカヴァーも披露。うららの歌声から生まれたSalleyというユニットの個性を端的に表現している。
Salleyが目指すには、既存の枠を超えた、良質でクロスオーバーなポップミュージック。可憐な中に妖美と毒とを秘めたシンガーと、極上のリフとメロディーを生み出すサウンド・クリエイターの今後に期待したい。