ヴォーカル尾崎世界観(おざき せかいかん)を中心とした4人組。結成は2001年。途中、メンバー交代や、尾崎のみのソロ活動を経て、2009年11月から、小川幸慈(G)、長谷川カオナシ(B)、小泉拓(Dr)を正式メンバーに迎え、本格的に活動をスタート。
2010年9月、1stフルアルバム『踊り場から愛を込めて』でインディーズ・デビュー。センセーショナルなハイトーンボイス、感情をむき出しにして歌うパフォーマンスがじわじわと話題を呼び、2011年10月に行われた渋谷クラブクアトロでのワンマンライブはソールドアウト。年末の“COUNTDOWN JAPAN 11/12”では、バンド史上最高キャパであるCOSMOSTAGE(約5,000人)を満席に。人気実力ともに急上昇中のクリープハイプが、いよいよメジャーシーンに登場。
『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』というタイトルが強烈な印象を残すメジャー第1弾アルバム。ジャケット写真では、バンドのフロントマン尾崎の口元をフィーチャー。ピンクを基調にした刺激的なデザインが、尾崎の描く生々しい詞世界とバンドの情熱的なサウンドをうまく表現している。
ハイトーンヴォイスが冴えわたる軽快なラヴソング「オレンジ」を中心に、それぞれの楽曲が独立した物語を描きながら互いに絡み合う、秀逸な短編小説集のようなアルバムだ。
1曲目は、アルバム・タイトルにも引用された♪死ぬまで一生愛されてると思ってたよ〜の歌い出しで始まる「愛の標識」。恋人が去った後の一人暮らしの喪失感を描いたナンバーだが、“一段低い所に置き換えたシャワー”など、何気ない情景描写が実に巧みだ。
風俗嬢を主人公に、そのやるせなさを綴った「イノチミジカシコイセヨオトメ」、コンビニ店員が♪今夜も働いているのはライブハウスにノルマを払う為〜と歌う「バイト バイト バイト」、お菓子を擬人化したラヴソング「ミルクリスピー」、緊急停止で缶詰にされた深夜の電車の中で悪態をつく「身も蓋もない水槽」、幻想的な描写の中に、現代社会への風刺を織り込んだ「火まつり」など、様々な主人公が登場。♪蜂蜜みたいな味がするなんて 嘘ついてくれてありがとうね〜(「蜂蜜と風呂場」)など、きわどいフレーズも印象的。
初回限定盤のDVDには、「イノチミジカシコイセヨオトメ」をモチーフにした短編映画“イノチミジカシコイセヨオトメ”を収録。尾崎の原案を、松居大悟監督(“アフロ田中”ほか)が映像化。安藤聖・尾上寛之が主演。ピンサロ嬢とその恋人の恋の顛末を、アルバム楽曲に乗せて描いた約20分のショートムービーだ。
5月から、全国ツアー“つま先はその先へ”がスタート。“ARABAKI ROCK FEST.12”(4/28)、“Niigata Rainbow ROCK Market 2012”(4/30)、“ROCKS TOKYO 2012”(5/27)にも出演予定。