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前作「ゼロ」から僅か3ヶ月。BUMP OF CHICKENが、早くもニューシングル「グッドラック」をリリース。
「グッドラック」は、1月21日より公開の映画“ALWAYS 三丁目の夕日'64”の主題歌をして書き下ろされたナンバー。BUMP OF CHICKENは、2007年“ALWAYS 続・三丁目の夕日”でも主題歌「花の名」を提供。山崎貴監督からの熱烈オファーに応え、再びのコラボレーションとなった。
藤原基央(以下、藤原):「グッドラック」は2回に分けて作った曲なんです。最初にあったテーマは、Aメロ、Bメロ、サビという明確な構成ではなく、16小節でひとつの塊として成立するメロディが繰り返されていく曲を作りたい、というものだったんです。16小節にあたる部分と、♪くれぐれも気を付けて・・・のところのメロディまで出来て、残りの半分を作る直前に、山崎監督から主題歌のオファーをいただいたんです。それから、制作途中の映画を見せてもらいました。前作も前々作もそうだったんですけど、今作もエラい泣かされてしまいまして。いま書いてる曲が完成したら、映画の世界観にも合うんじゃないかと思ったんです。それからまたスタジオに入って、曲の続きを書いて完成させたという流れです。
増川弘明:テンポはミドルなんですけど、ダイナミックな響き方をするのがこの曲の特徴だと思います。すごく熱いものが流れているというか。映画の内容もそうですけど、時代性を超える力のある曲だと思います。
升秀夫:BUMP OF CHICKENの曲として独立した存在感があった上で、しっかり映画の内容と呼応している曲に仕上がっていると思います。ドラムに関しては、勇ましさや行進していくようなニュアンスを意識しました。
直井由文:すごく勇ましくて、優しい曲だと思います。だからベースも勇ましく、優しく弾きました。“グッドラック”って、普遍的な別れの言葉じゃないですか。その言葉に対して深く考えたことはなかったんですけど、この曲を通して、“グッドラック”という言葉が持っている奥行きや、自分のこれまでの人生のなかにあった“グッドラック”な出来事や思いについて考えるようになりましたね。藤原くんの書く歌詞は、いつもそうやって新しくも普遍的な気づきを与えてくれますね。
シリーズ3作目となる“ALWAYS 三丁目の夕日'64”の舞台は、1964年(昭和39年)の東京下町・夕日町。敗戦から19年にして見事な復興を遂げ、アジア初のオリンピック開催国に。世界最速を誇る東海道新幹線も開通し、高度経済成長の真っただ中で活気に満ち溢れていた日本。そんな昭和39年を生きる夕日町三丁目の人々の物語。死という別れもあれば、新たな生命の誕生もあり、将来の夢を大きく膨らませる者もあれば、人生の転機を迎える人もいる。
♪くれぐれも気を付けて 出来れば笑っていて 忘れたらそのままで 魂の望む方へ・・・と歌う「グッドラック」は、映画の登場人物一人一人を励ます歌にも聴こえ、大きく変化していく時代へのメッセージのようでもある。
藤原:出会いや別れ、まだ生きているということ、いつかは死んでしまうということ。さよならした人と現在の位置関係。あるいは、いつかは離れてしまうかもしれないけれど、それでもいまは側にいられるということ。そういうことを今回も歌っているわけですけど、自分の根底に血液みたいに流れている、ミュージシャンとして表現したいベーシックなことと、映画の内容に近いものを感じたということですよね。“グッドラック”というテーマも早い段階からあって。なんか、そういう気分だったんです。めちゃくちゃ切なくそう思っていて。僕の曲は結局全部リンクしちゃうんですよね。「花の名」のときは、そのうち歌詞にしようと思っていた言葉を携帯電話のメモに残していて、それが組み合わさって「花の名」の歌詞になったんです。僕が書きたいこと、BUMP OF CHICKENが表現したいことをいつもの純度で曲にすれば、自ずと作品(映画)にもハマるというか。山崎監督もそれを求めてくれていたんだと思います。
CDのみの通常盤に加えて、4月末までの限定生産となるDVD付きの“期間限定盤”もリリース。DVDには、「グッドラック」のミュージックビデオと共に、映画の主役を務める吉岡秀隆らが出演するショートムービー“Good Luck”も収録される。
“通ったことのない道に踏み出そうとするとき、人は少なからず勇気を必要としますが、この曲はそんなとき最大のエールと共に背中を押してくれると思う”と語る山崎監督が、自ら脚本を書き、「グッドラック」の世界観を映像化。映画“ALWAYS 三丁目の夕日 '64”ともシンクロする、心暖まる美しい映像作品となっている。
昨年12月から、3年半ぶりとなる全国ツアーをスタートさせたBUMP OF CHICKEN。第1弾のライブハウスツアー“GOOD GLIDER TOUR”を1月末で終え、4月からは第2弾となる全国アリーナツアー“GOLD GLIDER TOUR”が始まる。