東京都大田区蒲田出身。DEppa(右)、桃紅茶(中)、肉だんご(左)とそれぞれがユニークなアーティスト・ネームを持つ3人組ポップユニット。2008 年11月、トイズファクトリーインディーズよりデビュー。以降、全国の大型ショッピングモールを中心に地道にライブ活動。下町魂・人情を重んじ、しっかり一人一人に伝えて行くスタイルでファンを増やし、インディーズで累積15万枚のCDセールスを記録。
9月28日、シングル「僕の宝物」(映画“DOG×POLICE 純白の絆”主題歌)でメジャー・デビューに至った今も、“技量は無いがハートフル、聞けば聞くほど味が出るスルメサウンドが持ち味”と自ら語り、“三流ポップアーティスト”を自称する。それぞれのルックスについても、出っ歯(DEppa)、デブ(肉だんご)、色白(桃紅茶)と称し、楽しそうに笑う。底抜けに明るく親しみ易い3人組だ。
──メジャーデビュー曲「僕の宝物」で、初めてシクラメンを知る人も多いかと思います。改めて自己紹介を!
DEppa:蒲田出身の三流ポップアーティストです(笑)。
──インディーズでリリースした3枚のアルバムが合計で15万枚を超えているというのに、今でも“三流”ですか!?
DEppa:いやいや、間違いなく三流ですよ。ちょっと上がったかな?と思った瞬間もあったんですけど、先日、ゆずさんと共演して、五流くらいに感じましたから(笑)。
桃紅茶:下がってんじゃん(笑)。
肉だんご:実際、けちょんけちょんだったね。一流の道は遠い遠い(笑)。
DEppa:でも、僕らとしては、5年後なのか10年後なのかわからないですけど、一流を目指してやっていきたいという思いがあって。僕らが一流になったら、みんなの希望になると思うんですよね。こんなやつらでも、あそこに立てるんだっていうのを証明したい。
肉だんご:雑草でも光り輝く時があるはずだっていうね。
──どうしてそんなに自己評価が低いのですか?
DEppa:いろんなライブイベントに参加させてもらってるんですけど、僕らよりカッコいい人はいっぱいいますからね。でも、出っ歯(DEppa)とデブ(肉だんご)と色白(桃紅茶)がいるグループは他にないんですよ(笑)。だからもう、ルックスはこのままで、良いとこを伸ばしていかなきゃいけないなと思っていて。
──では、シクラメンの“良いとこ”とは?
DEppa:距離感だと思います。実際の距離感ではなく、心の距離感。それは、メジャーにいこうがインディーズにいようが変わらない。ぼくらが歌っているのは、初めて会う方でも身近に感じてもらえる音楽だと思ってるんですね。聴いているとなぜか元気になるとか、支えられてる気がするとか、自然と涙が出てくるとか。ジャンルどうこうではなく、心の温かさを感じてもらえるグループだと思っています。
──記念すべきメジャーデビューシングル「僕の宝物」は、映画“DOG×POLICE 純白の絆”主題歌ですが?
DEppa:映画のラフを見せてもらってから作ったんですけど、最初にインスパイアーされたのは、警備犬と人間の間にある、目には見えない“絆”だったんですね。この曲を作ったのはツアー中だったんですけど、僕らが“シクラ族”と呼んでいるファンのみなさんからたくさんのものを与えてもらっている。それは、感動だったり、喜びだったり、幸せや絆だったり。そういうものを含めて、全てが宝物なんじゃないかって思って。宝物の価値観は人それぞれ違うと思うけど、映画のなかで描かれている“絆”とリンクさせつつ、大切なものをより大切にしたいっていう思いで作った曲です。
桃紅茶:“自分にとっての宝物ってなんだろう?”って、それぞれに今一度考えてもらえたらと思います。家族なのか恋人なのかペットなのか……。もしかしたら金品ですっていう人もいるかもしれないけど(笑)。
肉だんご:ほんとに、歌詞を読んで欲しいです。僕らは言葉に命を込めて歌っているので、歌詞を聴いて、音を楽しんでもらえる曲になっていると思います。
──2曲目の「必死マン」は、シクラメンらしいアップチューンですね?
DEppa:「必死マン」を作ったときが、いっちばん楽しかったですね。「僕の宝物」は完成までに2ケ月くらいかかっているんですけど、「必死マン」は3時間くらいで出来ました(笑)。
──タイトルとサウンドはコミカルですけど、歌詞からは、強いメッセージが感じられますね?
DEppa:生きているなかでも、楽しくておちゃらけてるときと、やるときはやるっていう振り幅が絶対に必要だと思うんです。最近は、必死になることを忘れている人や、がむしゃらにやるのはカッコ悪いと思ってる人が少なくないと思うんですけど、そういう人たちに対して、“必死になることはカッコいいことなんだ!若者たちよ、汗をかけ!!”と言いたくて作った曲です。
肉だんご:作ったからには、僕ら自身がまず必死マンにならないといけないですよね。ひとつひとつの行動を必死にやらないと。
DEppa:「僕の宝物」を聴いてくれた人が、「必死マン」を聴いて、どっちが本当のこいつらなんだ!?って感じると思うんですよ。そんな方に、“両方です”っていうことを伝える意味でも、いいテイストの曲になってますね。
──3曲目の「道」は、アコースティックのミディアム・バラード。シクラメンの“これまで”と“これから”が詰まっているような?
DEppa:僕らが進んできた道のりは決して平坦ではなくて、辛いことの方が多かった。でも、今、ここで、これまでの道のりを確認しながら、これからも道はまだ続いていくんだという想いを込めたいと思って。
肉だんご:歌詞を読みながら、ほんとにこの「道」の通りに進んできたなって思いましたね。自分が今まで来た道を思い返しながら歌ったので、すごく気持ちがこもった1曲になったと思います。
桃紅茶:最初は僕たちの目線だけかなって思ったんですけど、新しい仕事に就こうとしている人や、新しい学校生活を送ろうとしている人にもぴったりだなって思って。右も左も分からない状況のなか、いろんな困難を迎えたときに聴いてもらえると、より共感できる曲じゃないかなって思いますね。
──満を持してのメジャーデビュー。いまの率直な気持ちは?
肉だんご:僕らとしてはやることは何も変わらないんですけど、これを良い機会として、もう一度、気を引き締め直して、もっともっと音楽のことを考えて行動したいと思います。
桃紅茶:更に本気にならなくちゃダメだよね。
DEppa:もしかしたら“宝物なんてないよ”と言う人もいるかもしれないけど、例えば、両親や先生への感謝も宝物だし、なにかに感動したり喜んだりする気持ちも宝物だと思うんですね。このCDは、“あなたの宝物はなんですか?”というキャッチフレーズをつけたいくらいの1枚になってるので、このシングルを聴いて、家族や恋人や友達を大切にしようと感じてもらえたら嬉しいですね。
シクライブ2011 年末 〜4度目なのに4発しちゃう.〜
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