|
この夏、男性R&Bオンリーの新レーベル“SAVAGE”が発足。その第1弾作品として、SUGAR SHACK FAMILYのアルバム『SUGAR SHACK FACTORY』がリリースされた。
SUGAR SHACK FAMILYは、2008年から東京・渋谷を拠点に始まった男性R&Bオンリーのライヴ・イベント“SUGAR SHACK”から生まれたプロジェクト・グループ。日本のR&Bシーンの第一線で活躍する11人(組)が名を連ねる男性アーティスト集団だ。
これまでも、イベントから派生したアルバムは制作されてきたが、“SUGAR SHACK FAMILY”としてのリリースは今回が初めて。メンバー全員が、新録曲を披露している。>> 全曲の試聴はコチラ
イベントの仕掛け人でもあり、美しいハーモニーで知られる3人組R&BグループFull Of Harmonyは、行き違ってしまった恋人に“もう一度やり直そう”と叫ぶ、切なく激しいラヴソング「Over Again」を披露。日本人離れした甘いハイトーン・ヴォイスが魅力のCIMBAが歌う「リリィ」は、特別な願いを、風に揺れるリリィの花に託した1曲。BENNIE KやSOUL'd OUTらの作品にも参加、美声で知られるTSUYOSHIは、未来への新たな決意を綴ったポップなナンバー「Starting Over」を聴かせてくれる。
JUJU、若旦那とのコラボレーションも好調のJAY'EDが披露するのは、Goodbyeの言葉が切なく響く、全編英語詞の傷心バラード「One Last Word」。ハスキーかつパワフルなヴォーカルが持ち味のLEOは「希望の未来」で、迷いを捨て、自分を信じて未来を切り開いていこうとメッセージを送る。暑い夏の熱い一夜を描いた、三浦大知の「熱帯夜」は、男の色気を感じるセクシーでエロティックなラヴソング。
キャリア20年を誇る兄弟デュオLL BROTHERSは、息の合った掛け合いで、どんな女がタイプか、男子が集まっての“ボーイズ・トーク”を、渋いトラックに乗せて展開。甘さと力強さを併せ持ったヴォーカルが持ち味のHI-Dが歌うのは、CLUBでの男女の出会いと恋に落ちていく様を描いた「SHAKE」。親しみやすいトラックに乗せて真之介が歌う「Smile」は、恋人がいつも笑顔でいられるように、誠実であり続ける事を誓うラヴソングだ。
L&Jの「涙の数だけ -Stay by your side-」は、流した涙の数だけ優しく強くなれるはずだよ〜というメッセージが胸に響く、心強い応援歌。伸びやかなヴォーカルが魅力のMICHIYAは、恋人と別れてしまった過ちを悔やむ、狂おしいラヴソング「Crazy」を聴かせる。
そして、ラストは、メンバー全員が揃ってのSUGAR SHACK ALL STARS「明日の太陽」。アフリカの大地を思わせる力強いビートの乗った元気いっぱいのナンバー。みんなで声を合わせて、未来を切り開いていこうと歌う圧巻の応援歌だ。
日本の男性R&Bシーンの“最旬”が連鎖する12曲。男性ヴォーカルならではの“泣き”と“アゲ”で、なんとも切なく心地よい音世界を生みだしている。全編を繰り返し聴きたいアルバムだ。