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UTAMAP review
GARNET CROW ニュー・アルバム『parallel universe』リリース! その歌詞世界について、深くじっくりインタビュー!岡本仁志のソロ・プロジェクトSUPER LIGHTも同時リリース!
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NEW
『parallel universe』
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アルバム
発売:2010.12.08
GIZA studio
[初回限定盤]CD+DVD
GZCA-5230
\3,500(税込)
parallel universe[通常盤] amazonから購入
アルバム
発売:2010.12.08
GIZA studio
[通常盤]CDのみ
GZCA-5231
\3,059(税込)
収 録 曲
01.アオゾラ カナタ
02.As the Dew 〜album version〜
03.Over Drive
04.tell me something
05.迷いの森
06.空に花火 〜orchestra session〜
07.渚とシークレットデイズ
08.The Crack-up
09.strangers
10.今日と明日と
11.Over Drive 〜theater version〜(ボーナス・トラック/通常盤のみ収録)
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NEW
岡本仁志ソロ・プロジェクト
SUPER LIGHT
『Now Printing...』
『Now Printing…』 amazonから購入
アルバム
発売:2010.12.08
GIZA studio
GZCA-5232
\2,000(税込)
収 録 曲
01.Lose My Breath
02.Tonight
03.海鳴り
04.Dime La Verdad
05.with great force
06.joyride(Re:ASAP)
07.All Fall Down
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GARNET CROW official website
作品は、聴いてくれた人の化学反応も加わって完成するもの。だから、歌詞を解説するような事はしたくないし、自由に解釈してほしい。
──メンバーの皆さんは、AZUKIさんが書かれる詞について、どんな風に感じていらっしゃいますか?
中村:毎回、新鮮で楽しいんですよね。今回は、どんな風になるのかなって、自分で書いた曲なのに、初めて聴く曲のような感覚で歌入れができるんですよ。だから、毎回、歌詞が上がってくるのがすっごく楽しみで。
岡本:バンドの場合、ギターの人が作曲して、ヴォーカルが作詞するというのが一般的だと思うんですけど、AZUKIさんのように、バンドの中で、作詞家としてポジションを築いている人というのは今まで逢った事なかったので、そこの凄みというのはありますよね。内容はもちろんですけど、音にハマるかハマらないかという技術的な部分でも、ちょっと歌詞を書いてみましたという人とは次元が違う。10年一緒にやってきて、実感しています。
古井:AZUKIさんの詞は、引っかかるフレーズがたくさんあるし、面白い語呂、人が使わない言葉とか、すごく個性的でいいなと思うんです。小説と言うか、ちょっと哲学チックな匂いを感じる時もあるし、ただ、そこの真相というのは誰にもわからないんですけどね。
──そこを知りたいとは思わないですか?
古井:本当は、すっごく知りたいんですけど(笑)。随分前に、AZUKIさんに“この詞はどういう意味ですか?”と失礼な質問をした事があって、そしたら、AZUKIさんが“ご自由にどうぞ”って。歌詞の意味を解説して貰うより、自分なりの解釈で良いんですよね。
AZUKI:作品というのは、この4人で完結するものではなくて、聴いてくれた人の化学反応も加わって完成するものだと思うんです。聴く人の化学反応で、ある言葉が意味を持ったり、違う理解になったり。同じ楽曲でも、聴く人それぞれで全く違う作品になっていく。それでいいと思うし、それこそが音楽の楽しさだと思うんですよね。だから、私は、自分の歌詞について、解説するような事はしたくないんです。

歌詞とアレンジがミスマッチという場合があったとしても、GARNET CROWの面白さ、持ち味だと言い切れる。それが、ヴァーカリストの力。

──AZUKIさんの歌詞は、当て字が多い事も特長の1つかと思うのですが、ご自身では、いかがですか?
AZUKI:すごく感覚的なものなんですけど、言葉というのは、それ自体がリズムを持っていますよね。歌の場合は、メロディーがあるから、それにハマる言葉選びというのが大事なんだけど、それを文字にした時に、文字の上でのリズムが崩れてしまうという場合もあるので、そういう時は当て字を使いますね。
──今回のアルバムでも、例えば「stranger」では、落陽<おちてゆくひ>という表現や、一番ではstrangerが<みしらぬひと>に、2番では<とおりすがり>となっていたり、多くの当て字が使われていますが。
AZUKI:特にこだわって考えているわけではないんですけどね。そこに時間をかけたり、作為的な事ではないんですけど、メロディーのリズムと、字面のリズム、両方とも大事なんですよね。
──モチーフとしては、空、青、翼を持っているもののイメージが強いように感じたのですが。
AZUKI:歌詞を書く時に、何かを軸にして発想していくという事はないんですけど、今回のアルバムの中で唯一のシングル曲「Over Drive」を、そういうイメージで書いたので、その雰囲気が残っていたのかもしれないですね。
──サウンド作りにあたっては、詞世界は意識されますか?
古井:既に歌詞が上がっている場合は読ませて貰いますけど、大抵の場合は、作詞とアレンジは並行して進んでいるので、どんな歌詞になるのか、わからずにアレンジする事が多いですね。結果的に、イメージが一致する事もあれば、ミスマッチ?という事もあり得るんですけど、そこも、GARNET CROWの面白さ、持ち味なんだと思います。結局、最後は、由利さんがまとめてくれるから、例えば、“この歌詞とこのアレンジ、全然合ってない”と言われたとしても、“そこがいいんだよ”と言い切れる。それが、ヴォーカリストの力ですよね。

歌詞を書きたいなら、何でもいいからメロディーに乗せて書いた方がいい。訓練にもなるし、書いた詞をすぐに歌えるから、ずっと楽しくなるはず。

──うたまっぷには、自作歌詞の投稿コーナーもあって、既に40万曲以上が登録されているのですが、日々、詞を書いているユーザーにアドバイスをいただけないでしょうか。
AZUKI:作詞をしたい、歌詞を書きたいと思っているのなら、何でもいいからメロディーに乗せて書いた方がいいと思いますね。カラオケでもいいし、外国語の曲でもいいし。歌詞というのは、メロディーに乗せるのがルール。これはもうゲームやスポーツのルールと同じで、決まり事なんですよね。文学詩とは全く違うもので、自由に書いて良いわけではないんです。だから、必ずメロディーに当てはめて書いた方がいいと思います。
──訓練として?
AZUKI:もちろん訓練にもなりますし、メロディーがあった方が断然楽しいと思います。そうすれば、すぐに自分が書いた詞を歌えるでしょう。自分が書いた詞がすぐに歌になる。そうやって書いていった方が楽しいと思いますよ。どんな人に歌ってほしいか、そのヴォーカリストの声を思い浮かべて書くのも楽しいですよね。日本語じゃない曲を持ってきて、そのヴォーカリストの声質でイメージして、書いてみたり。
古井:僕は、色んな人のデモを聴く機会が多いんですけど、最近の傾向として、みんな感情に走ってる気がしますね。だから、作文に見えちゃうんですよ。“好きです”と書かずに、“好きです”を伝えるのが歌詞だと思うんですよ。

音楽を支配するのはメロディー。それを言葉で邪魔したら全部台なしになっちゃう。自分の言いたい事を書くだけではメロディーに対して失礼だし、それでは伝わらない。

──確かに、近頃は、心情を吐露するだけの歌詞が多い傾向にありますね。
古井:情景描写が乏しくなってますよね。どんなシチュエーションなのか見えないし、匂いもしない。例えば、“雨音が…”という言葉が1つあるだけで、雨が降っているとわかるし、傘をさしている風景が見えてくる。今、このふたりは一緒にいるんだなとか、彼はたぶんジーパンを履いてるみたいだなとか。そこまで想像させる、言わずして思わせる、それが歌詞だと思うんだけど。好きです、好きです、愛してる・・・と繰り返されても、聴き手としては、何も想像できないですからね。
AZUKI:無心の状態で、本当にメロディーから感じたのだとしたら、好きです、好きです、愛してる・・・でもいいと思うんです。でも、そうじゃなくて、自分がその言葉を書きたいから書いてしまうというのは、メロディーに対して失礼だと思うし、やっぱり、伝わらないと思うんです。歌というのは、音楽だから、支配するのは“音”なんですよね。それを言葉で邪魔したら全部台なしになっちゃう。言いたい事ありきでは成り立たないのが歌詞だと思います。
古井:今の若い人って、自分のテーマソングを持っていないって言うんですよね。僕らの世代は、みんなその時々の自分のテーマソングを持っていた。朝起きた時はコレとか、車の中ではコレとか、勝負する時はこの曲とか。歌とのそういう関わり方って、素晴らしいと思うんです。その歌詞に描かれている情景や状況を自分に置き換えて、切ない気持ちになったり、ハッピーになったりする。そういう楽しみ方もあるんだという事を、伝えていきたいと思うんですよね。そのためにも、歌詞は、やっぱりすごく重要だと思います。

岡本仁志のソロ・プロジェクトSUPER LIGHTのアルバム『Now Printing...』も同時リリース!GARNET CROWとの聴き比べも楽しみ!

──岡本さんのソロ・プロジェクトSUPER LIGHTのアルバム『Now Printing...』も同時リリースですよね。今、歌詞について、お話している時に、ご自身のアルバムの歌詞カードに見入ってましたが?
岡本:いやいや、果たして、そういう詞になっているかなって(笑)。でも、僕のは、作詞とは言えないですよ。単なる言葉遊び。もう全くの別次元の話です(笑)。
──ソロ作品というのは、GARNET CROWの岡本さんとは、全くの別人格ですか?
岡本:ソロ作品は洒落でやってますからね、別人格と言えば、別人格ですよね。
──今回の『SUPER LIGHT』は、ソロ作品として一番のこだわりはどんな所に?
岡本:うーん、特にないんですけどねぇ(笑)。
中村:ええ〜っ、ないの〜?(笑)
古井:岡本さんは何でも出来ちゃう人なので、ああしなきゃ、こうしなきゃとか考えなくても出来ちゃうんですよ。
岡本:いやいや、そんな事ないですよ。まぁ強いて言えば、いわゆるバンドのギタリストが、ソロ・アルバム出しました、どうですか〜みたいなアルバムには絶対したくなかったと言うのがこだわりですかね。
──1曲ごとに全く異なる曲調で、ギター表現としてやりたい事を全て出したという作品かと。
岡本:1曲ごとにバラバラだと感じました?
──ほんとにバラバラですよね。
岡本:それは、大成功です(笑)。そのバラバラ感、全体をバラバラにしてやれ〜っていうのが、1つのテーマではありました。
──GARNET CROWでは表現できない事を出し尽くしたと言うような?
岡本:そこまではないんですけど、いたずらで音楽作ってるような感じが僕の場合はありますね。
──AZUKIさんが作詞された曲もあるんですよね?
岡本:AZUKIさんには3曲書いて貰ったんですけど。3曲のうち、2曲は、もう4年位前に作った曲なので、たぶん、AZUKIさんも忘れてると思うんですけど(笑)。
──GARNET CROWの作品として中村さんが歌う事を前提に書く時とは、書き方は違ってくるものですか?
AZUKI:作業としては全く同じです。メロディーラインが異なるというだけで、誰が歌うかを意識する事はないですね。無心になるというのは同じです。
──男性ヴォーカル、女性ヴォーカルも意識しない?
AZUKI:歌詞を書く時に、男女を意識する事はないですね。
──『parallel universe』と『Now Printing...』、AZUKIさんの歌詞の聴き比べも楽しみですね。
岡本:そうですね。ぜひ、そんな風にも楽しんでほしいと思います。

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January 6, 2011
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