うたまっぷ 次へ>>
キリト(Angelo)ロングインタビュー時代の変化や視覚的な事象に左右されない “普遍的な歌世界”を信条とするキリト(vo)。 その歌詞(言葉)について、 深くじっくり、ロングインタビュー!Angelo「光の記憶」リリース! テレビ東京系アニメ“テガミバチ”エンディングテーマ
│ 1 │ 2
Angeloからのメッセージ
 
NEW
「光の記憶」
「光の記憶」初回生産限定盤

amazonから購入

シングル
発売:2010.02.17
Music Ray'n

初回生産限定盤 [CD+DVD]
SMCL-185
\1,900(税込)
収 録 曲
コメントもどんどん投稿しちゃおう!
01.光の記憶
02.Last song
03.光の記憶(Instrumnental)
*DVDには「光の記憶」のミュージッククリップを収録。
006699
「光の記憶」通常盤

amazonから購入

シングル
発売:2010.02.17
Music Ray'n

通常盤 [CDのみ]
SMCL-187
\1,300(税込)
収 録 曲
コメントもどんどん投稿しちゃおう!
01.光の記憶
02.Last song
03.RAINBOW
006699
「光の記憶」テガミバチ盤

amazonから購入

シングル
発売:2010.02.17
Music Ray'n

テガミバチ盤 [CDのみ]
SMCL-188
\1,300(税込)
収 録 曲
コメントもどんどん投稿しちゃおう!
01.光の記憶
02.Last song
03.光の記憶 (テガミバチSound Version)
「光の記憶」PV視聴はコチラ!

Angelo Official Web Site
テレビ東京系アニメ“テガミバチ”エンディングテーマ「光の記憶」をリリースしたばかりのAngelo。作詞・作曲はヴォーカルのキリトによるもの。アニメの世界観から感じたものを、自身の普遍的なテーマに繋げ、歌世界を描いて行ったと言う。
時代の変化や視覚的な事象に左右されない“普遍的な歌世界”を信条とするキリト。寡黙な印象が強い彼だが、今回は、その歌詞(言葉)の世界について、自身の内面の変化も含め、奥深くまでじっくり語ってくれた。ファン必読のロングインタビュー!

“テガミバチ”から感じた普遍的なテーマを自分自身の歌世界に繋げて行った。未来の自分自身へのメッセージ----そこが軸になりましたね。

──ニュー・シングル「光の記憶」は、アニメ“テガミバチ”のエンディングテーマとして書き下ろされたそうですが、楽曲づくりに当たっては、アニメのストーリーは意識されましたか?
僕は漫画の事は詳しくわからないので、瞬時に的確に分析はできないし、あくまで、ミュージシャンとしての捉え方ですけど、“テガミバチ”という作品の根っこにあるテーマは、すごくシンプルだと思ったんですよね。いわゆる漫画作品のキャラクターがどうだの、敵がどうで味方がどうでと言う、そういうレベルじゃなくて、根底にあるのはとても普遍的なテーマだと。僕の感覚として、そこがリンクできそうだなと思い、歌のテーマに繋げていきました。だから、アニメのストーリーがイコール、歌のテーマではないです。
──アニメのストーリーと絡めて捉えると、主人公のラグがいて、元々彼を連れてきてくれたゴーシュがいて、そのゴーシュへの思慕のような、そんな感じ方もあるのではないかと思うのですが。
捉え方は人それぞれだし、色々な感じ方をしてくれたらいいと思うんですよね。確かに、自分を連れて来てくれた人に対しての主人公の想いという感じ方もあると思うし。でも、僕は、もっと奥深くの普遍的なものを感じたんですよね。
──普遍的な奥深いテーマと言うと?
誰にでも、子供の頃に描いた自分の未来・・・子供の頃考えた何十年後かの未来の映像があって、1日1日生きていく事でそれに近づいて行くわけですよね。その時に何を頼りに歩いて行くのかと言うと未来を描いた時に自分が感じた感情だったり、1日1日記憶になっていくもの、その記憶を自分の中で繰り返し感じながら未来を探って行く。未来に向かって進んで行くというのは、最初に感じた感情を、記憶として持ち続ける事だと思うんです。
──記憶の積み重ねがあって、先に進んで行くと言うこと?それが、「光の記憶」の軸になった部分?
そうですね。楽曲を作る上で、最初にイメージした事ですね。人への想いと言うのを、時間軸で捉えれば、別の所での自分自身に置き換える事もできると思ったんですよね。未来の自分自身に対しての言葉・・・未来の自分へのメッセージとも言えると思うんだけど、そこが軸になりましたね。
──そういう意味では、「光の記憶」というタイトルは、楽曲の世界観を端的に表していますね。光と言うのは、過去から未来に向かっている筋であり、次の記憶に向かって行く何かを感じさせますよね。
そうですね。そんな風に思います。

歌と言うのは、抽象的に言葉の断片でイメージしてもらうもの。作り手が、歌詞の意味を説明するのはナンセンス。

──2曲目の「Last song」はバーンと雰囲気が変わりますね。冬から春へと展開していくようなイメージですが、楽曲のテーマ、ストーリーはどんな所から?
次の場所へ進んで行くと言うか・・・時間軸としては前に進んで行くっていうイメージですね。
──“卒業ソング”のような受け取り方もできると思ったのですが。意識の中にはなかったですか?
卒業ソング?・・・僕は、卒業とか、バレンタインデーだとか、クリスマスだとか、そういう事で詞は書かないんです。そういう端的な所をテーマにする事はないですね。僕が考える事は、もっと普遍的な事なんです。そこから派生するものを、聴き手の方に自由にイメージしてほしいわけですから。
──普遍的な詞だから、聴き手側が、自分の抱えている事だったり、目の前にある事象と結び付けて感じる事ができる、と?
そうです。卒業ソングを作ったら、学生以外の人は聴けないでしょう。そういう作り方はしない。僕が「Last song」で描いたものは、今ある場所に別れを告げて次へ進むと言う事。これは普遍的な事ですよね。そこから派生するものには、卒業や進学もあるだろうし、引越しだとか、会社で言えば退職して次の場所へ行くとか、色々ありますよね。それは端的な事です。僕が描くのは根っこの部分です。歌詞なので、イメージしてもらえればいい事だと思うんですよ。この詞のテーマは云々と、作り手が説明するのってナンセンスだと思いますね。僕は、歌と言うのは、抽象的に言葉の断片で聴き手の方にイメージしてもらうものだと思っているんです。だから、歌詞について、これはどういう意味ですかって聞かれても、それはダイレクトに説明すべき事ではないでしょう。言葉の断片で汲み取ってもらえれば。

“君の声を聴いた”だけでいいじゃないですか。それがケータイでも公衆電話でも。時代が変化しても変わらない、普遍的な部分で書いていきたいんです。

──では、キリトさんが歌詞を書かれる時に、信条とされている事は何でしょう?
後で読み返して恥ずかしくならないようにという事ですね。自分が歌う歌なので、歌う時に恥ずかしくない、という事。
──歌うという事は、ご自身の言葉として発する事になりますものね。
そうなんですよね。常に歌う事を考えているんです。歌い続けていく事・・・10年経っても20年経っても歌い続けていく事を常に考えているんです。
──普遍的な部分を歌のテーマとするのも、そのお考えからなんですね?
そうです。例えば、80年代はバブルでディスコが流行っていて、“ディスコに行って君と踊ろう”という詞を書いたとして、10年20年後には、ディスコという呼び名自体がなくなって、それがクラブと呼ばれるようになっている。“バス停で君と出会って”と歌っても、20年後には、バス停はなくなっているかもしれないじゃないですか。
──電話をかけるとかもそうですね。
そうそう、“公衆電話で君に・・・”と歌っても、今は公衆電話なんて使わないし。そういう事を僕が詞に書きたくないのは、10年後20年後に歌う時に、それ自体がなかったら歌えないだろうって思うから。だからもっと根底にある、時代の変化があろうと変わらない物っていうのをテーマにしたい。そういう発想があるんです。
キリト──でも、現実に“君の声が聴きたくて電話をかける”という行為はありますよね?
それはそうですよね。でも、例えば、もし、ケータイで電話して君の声を聴いたという事実があったとしたら、“君の声を聴いた”だけでいいじゃないですかって思うんですよ。ケータイを使う、公衆電話を使う、色々手段はあるでしょう。今だったら、パソコンでスカイプでヘッドセットして会話するなんて事もできる。だけど、そういう手法や手段に関係なく“声を聴く”っていう感覚、“なぜ聴きたいのか”という感情。それだけでいいんじゃないかって思うんですよ。使う手段、アイテムは常に変わっていくものだけど、“君の声を聴きたい”という想いは、いつの時代も変わらないでしょう。それだけでいいんじゃないかって。
──逆に、その時その時の“時代性”みたいなものを記録しておきたい、とは思わない?
思わないですね、僕は。その時だけの歌でいいなら、そういう事もあるかもしれないけど。
──よりシンプルな普遍的な表現にしたい、と?
そうですね。もっと言えば、“声を聴く”と言う感覚は、“君を感じる”と言う事でしょう。それは、自分の頭の中で君の事を考えるという事だから、“君の存在が芽生える”という言い方になるかもしれないし。色んな言い方がありますよね、深く考えれば。深くなればなるほど、普遍な物になっていくと思うんです。時代がどんなに変わっていっても。

NEXT
February 18, 2010
(C) 2001-2010 utamap.com All Rights Reserved.