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清 竜人 ロングインタビュー洋楽の香り漂うメロディーに、J-RAPに通じるリズム感 自己を見つめ、自問自答を繰り返す鋭利な言葉 弱冠二十歳のシンガーソングライター デビューからわずか11ヶ月で2ndアルバム『WORLD』リリース!
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『WORLD』
『WORLD』

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アルバム
EMIミュージック・ジャパン
TOCT-26934
発売:2010.02.17
\2,800(税込)
収 録 曲
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01.ワールド 試聴
02.マドモアゼル 試聴
03.痛いよ 試聴
04.ウェンディ
05.あくま
06.ヘルプミーヘルプミーヘルプミー 試聴
07.イザナギの後遺症
08.がんばろう
09.偉い偉いさんのボタン
10.マイ☆スター
11.それぞれそれぞれ
12.ラヴ 試聴
清 竜人 Kiyoshi Ryujin Official Website
自分がまだまだ小童(こわっぱ)だなと感じる事は日々多くて、それが、ピーターパンとシンクロしたんだと思うんですよね。

──続く「ウェンディ」は、“ピーターパン”に出てくる少女の事ですよね。ピーターパンという題材は、どんなところから?
自分がまだまだ小童(こわっぱ)だなと感じる事は日々多くて、それが、ピーターパンとシンクロしたんだと思うんですよね。
清 竜人──ピーターパンがウェンディに“大人になるって、幸せな事なの?”と問いかける歌詞ですが、テーマは、まさに、モラトリアムからの卒業?
そうですね。ピーターパン・シンドロームという言葉もありますからね。“ピーターパン”の物語を借りて、比喩的に表現していますけど、1曲目の「ワールド」にも繋がっているし、アルバム全体のテーマを表している曲だとも思います。

──一転して、「あくま」は、風刺が効いたシニカルな歌詞ですね。自分の意思を持たずにやたらと迎合する傾向にある、最近の若者の風潮を皮肉っているのかと・・・。
最近の世相に対して批判したいとかそういう気持ちは全くなくて、この曲も、自分自身の事を書いているんです。自分自身を皮肉っているというか。
──清さん自身の事?
特に僕はその傾向が強いんですけど、誰しもが、こういう部分は持っていると思うんですよね。だから、この曲は、自分に対する戒めの曲でもあり、同時に、聴いてくれる方の心にも届けばいいなと思うんですけど。

戦争時代を懐古する祖父、平和な時代に「ヘルプミーヘルプミーヘルプミー」と叫びたくなる僕ら。

──「ヘルプミーヘルプミーヘルプミー」は、2ndシングルのタイトル曲でもありましたが、とても印象に残るタイトルですね。
この曲は、メロディーを作っている時から、サビのフレーズには、♪ヘルプミーヘルプミーヘルプミーという言葉が乗っていたんですよね。なので、そこから歌詞を拡げていったんですけど。
──平和な現代社会に生まれ、何1つ不自由はないのだけれど、だからこそ感じる閉塞感とか焦燥感とか、そういった心情がひしひしと伝わって来ますね。
絶望感みたいなものを四六時中感じているわけではないんですけど、ヘルプミーという感覚はあるんですよね。以前、祖父と話していた時に、祖父が“自分は今、幸せに暮らしているけれども、戻れるなら、あの苦しかった戦争時代に戻りたい”というような事を言い出したんですね。苦しかったけれど、あの頃の方が良かったって。それって、自分の存在意義が感じられたとか、使命感が持てたとか、そういう事なんだろうと思うんですけど、そんな祖父の言葉も、少し影響しているように思います。

──「イザナギの後遺症」では、清さんのソングライティングの巧みさを改めて実感しました。神話の“イザナギ”を題材にしたラヴソングというのは、何とも斬新ですね。
伴侶を失った男性が主人公で、自分の境遇を神話の世界のイザナギに重ねて、亡き妻を想うというストーリーなんですが。
──後遺症というのは、愛する人を亡くして立ち直れない事を指して?
具体的に、コレというのを指しているわけではないんですけど、すごく広い意味で、ずっと引きずってしまう後遺症みたいなものはあると思うんですよね。
──神話のイザナギは、黄泉の国まで、亡き妻イナザミに会いに行きますが、その後のお話は、かなりグロテスクですよね。
そうですね。そういうグロテスクな部分は、サウンド面で出せているかなと思うんですけど。

やっぱり信じたいと思ってしまう。どこかで信じていないと良い方向には進んでいかないと思うし。

清 竜人──その次の「がんばろう」は、ものすごくストレートですね。
多分、今回の12曲の中で一番自分が思い悩んでいる時期に書いたから、ストレートになっているんじゃないかと思うんですけど。
──根っこの部分は、「あくま」や「ヘルプミーヘルプミーヘルプミー」で描かれた自己嫌悪や閉塞感と同じなのに、皮肉ったり、比喩したりしないで、素直に気持ちを露呈していると言うか・・・。
そうですね。軸になるテーマは共通していると思うんですけど、こういう表現もできるようになって、自分の中のふり幅みたいなものが大きくなったのかなとも思います。
──「ウェンディ」とも、表と裏で繋がっているような気もしますが。
そうですね。“幸せとは?”というのがテーマだったりするので、そういう意味では共通する部分はあるかもしれないですね。
──その後に続く「偉い偉いさんのボタン」「マイ☆スター」「それぞれそれぞれ」は、歌詞のストーリーや曲調は異なりますが、“希望”というのが共通しているテーマのように感じましたが。
僕は、すっごく信じるタイプなんですよね。やっぱり信じたいと思ってしまう。そういう部分が出ているんだと思うんですけど。そうですね。どこかで信じていないと良い方向には進んでいかないと思うし、そういう希望みたいなものが歌になっているんだと思います。

まだまだ、自分の哲学や信念みたいなものが固まっていない。でも、まだ分からないからこそ、その先へと繋がっていくんだと思う。

──そしてラストが「ラヴ」。ラヴソングではありますが、再び、自問自答に戻りましたね。
この曲は、♪今の ぼくには 何も分からない〜というフレーズで終わるんですけど、1曲目の「ワールド」で自問自答して、アルバムの最後を“分からない”という言葉で締めたのは、やっぱり、まだまだ、自分の哲学や信念みたいなものが固まっていないなと思っているからなんですよね。でも、まだ分からないからこそ、その先へと繋がっていくんだと思っているんですけど。
──そういう意味では、2ndアルバム『WORLD』リリース後には、また、新たな変化が起こりそうですね。
そうですね。デビューしてまだ1年足らずですし、今は、自分のスタイルを決めつけずに、柔軟にやる事が大切かなと思っています。これからまた、どんどん変化していくと思いますけど、自分なりにマイペースでやっていきたいと思います。
──『WORLD』リリース後のスケジュールは?
初のワンマンライヴが4月にあるんですよ。2ndアルバムの曲を初めてライヴで披露するので、すっごく新鮮だと思うし、楽しみです。
──これまでのライヴとは違うものになるでしょうか。
ワンマンだと時間が長くなると思うので、体力のない自分が大丈夫かなっていう不安は大きいんですけど。何とか根性論で頑張りたいと思います(笑)。是非、遊びに来てください。

清 竜人初のライヴツアー決定!
清 竜人“WORLD”

ワンマンライヴ
[日時] 4/21(水) 19:00
[会場] 東京 渋谷クラブクアトロ
[料金] 前売\3,500(税込) 当日\4,000(税込) *ドリンク代別

[日時] 4/23(金) 19:00
[会場] 大阪 心斎橋クラブクアトロ
[料金] 前売\3,500(税込) 当日\4,000(税込) *ドリンク代別

イベント
[日時] 4/25(日) 17:00
[会場] 札幌 cube garden
[料金] 前売¥3,500(税込) *ドリンク代別

フェス
ARABAKI ROCK FEST.10
[日時] 5/1(土)・2(日)
[会場] みちのく公園北地区 エコキャンプみちのく

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February 10, 2010
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