7オクターブの声域を持つ、R&Bの超新星!作詞作曲もこなし、トラック・メイクも手がけるR&Bシンガーソングライターとして、クラブを中心に大人気。インディーズ・シーンを席巻してきたEMI MARIAが、遂にメジャー・デビュー!
父はパプアニューギニア人、母は日本人。パプアニューギニア生まれ、神戸育ちの22歳。関西を拠点に活動するなか注目が高まり、2008年には、iTunesの“R&B/ソウル アルバムチャート”総合1位を獲得、2ヶ月以上に渡りTOP3をキープ。代表曲「I gotta-Summer Kiss-」は、2008年のiTunes FREE DOWNROAD 年間1位に輝いた。更に、2009年に最も活躍が期待される新人アーティストを選出する“iTunes Japan Sounds of 2009”にも名を連ね、満を持してのメジャー・デビュー。10/7、配信限定シングル「One Way Love」をレコチョク独占先行にてリリース!
──いよいよ、メジャー・デビューですね。デビュー曲となる「One Way Love」は、揺るぎない愛をテーマにした、とっても感動的となりましたね。
EMI: 「One Way Love」というタイトルから、片想いの歌と思う方もいるかもしれないですけど、この曲は、私の家族への想いを書いた歌なんです。男女間の恋愛だけでなく、人を想う気持ちってありますよね。それを伝えたかったんです。
──愛というのは、根本は“一方通行”なものですよね。相手に想いが通じようが通じまいが、相手がこの世にいてもいなくても、毎日会っていても二度と会えない人でも、“想っている”事には変わりがない。
EMI: そうなんですよね。神戸の実家を離れて、東京で過ごす事が多くなって、離れていても、会わずにいても、いつも家族の事を想っている自分がいて、その気持ちを書きたいと思ったんですよね。それから、私は、小学校4年生の時に父を亡くしているんですけど、父に対する想いはずっと変わらない。もう愛してもらえない相手だとしても、自分の想いは変わらない。それでいいと思うし、それが大事なんだとも思う。想う人がいる、それだけで幸せだし、頑張れる。そう思うんです。
──それは、男女の恋愛にも通じますね。結ばれる事だけが恋愛のゴールと考える人もいますけど、見返りを求めない、結果を求めない愛というのもありますものね。
EMI:そうですよね。その人の事をずっと想い続けていたら、それでいいと思うし。
──具体的なストーリーが描かれているわけではないのに、すっごく映像が浮かんでくる。色彩を感じると言うか、そういう印象も受けました。
EMI: そうですね。詞を書く時、頭の中に映像が浮かんでくる・・・それは、すっごく大事にしています。
──EMIさんご自身は、どんな映像が浮かんでました?
EMI: 海ですね。夕方の海を車で走ってる感じ。夏の午後、陽がかげり始めた頃のキラキラしてる感じ。
──逆光で、黒いシルエットの向こう側はオレンジ色、みたいな?
EMI: そうそうそう。本当にそういう話出てました、PV録る時(笑)。
──動画じゃなくて、スライドみたいなリズムだなとも思ったんですよ。1コマずつ、写真が出てくるイメージ。
EMI: 確かにそうかも。けっこうテンポが良いので。
──夕方の海にいる主人公が、誰かを想いながら、思い出の場面を1つ1つ思い浮かべているような・・・。
EMI:そんな風に、情景を想像してもらえる詞を書きたかったんですよね。何か具体的なモノを描かなくても、聴く人の中に情景が浮かんでくるような。
──遠くの故郷や家族を想う時の気持ちって、切なさと心強さの両面があると思うのですが、アップテンポなのに哀愁を帯びたサウンドが、その心情にピッタリですよね。
EMI:元々は、ライヴの時にノリの良い曲が欲しくて、次はアップテンポな曲をと思って作り始めたんですよね。だから、最初は、ポジティブな明るくハジけた詞を乗せたら面白いかなと思っていたんですけど、ちょうどその頃は、そういう気持ちになれなくて、素直に、自然に、その時の自分の想いを書いたんです。それがサウンドともすごくマッチして、結果的にはとっても良かったなって。
──今回のサウンド作りはどんな風に?
EMI: 私はこれまで、トラックも自分自身で作ってきたんですけど、今回初めて、プロデューサーを迎えて制作したんです。
──最初から、サウンドのイメージがあった?
EMI:いちばん最初にできたトラックは、J-POP風だったんです。それも、すっごく良かったんですけど、私にはまだ、こういう感じは歌えないなって思って。
──と言うと?
EMI: う〜ん、歌いたい事をうまく乗せられないと言うか・・・そのサウンドに合うような歌詞が書けないと言うか。ずっと、R&BやHIPHOPのフィールドでやってきたので、ちょっと違和感があったんですよね。それで、何度も作っては直してまた作って・・・と繰り返して。最終的には、普段J-POPを中心に聴いてる人にも好きになってもらえると思うし、クラブとかが好きな人にも気に入ってもらえる、色々な表情を持ったトラックができたと思います。すっごく良かった。
──ちょっと切ないギターのフレーズから始まって、そこに、シンセの電子音が加わって・・・懐古趣味的な面白さも感じましたが。
EMI:私は、他の人と同じような事をするのが嫌いで、どこかトンがってるもの、他にはないサウンドを作りたいといつも思っていて。最近は、J-R&Bでも、トランスっぽいサイバー系の音が流行ってるけど、ちょっと違う事・・・聴き方によっては、ダサい、古いって言われるかもしれない、ギリギリの所で面白い奇抜な事をやりたかったんですよね。
──唐突ですけど、初期のTM NETWORKのサウンドが浮かんできたんですよ(笑)。
EMI:え〜っ、それはうれしい!
──うれしい?
EMI:すっごく、うれしいですね。本当に色々な表情を持ったサウンドになっていると思うので、そういう風に、80年代のエレクトロ・ポップの雰囲気とか、思いがけない印象を持ってもらえたというのは、すっごくうれしい。
──切ないけれども、力強い・・・ラテン・ミュージックに通じる感覚も持ちました。HIPHOPとラテンとエレクトロが混ざりあったというか・・・。
EMI: そうなんです。ほんとに最初から最後まで色々な要素が詰まってるんです。
──ほんとに、音がいっぱいですね。
EMI: そうそう。本当にいっぱいです(笑)。
──スピーカーで大音量で聴くのもいいけど、ヘッドホンで聴くとビックリしますね。聴き逃してしまうような、小さな音の仕掛けがたくさんあって。
EMI: そうなんですよ。よーく聴いたら、隠し味みたいな音がたくさんある。そういう所も楽しんでもらえたらと思います。 |