女優として映画・ドラマで活躍中の黒瀬真奈美が、3rdシングル「Love is...Shine」に続いて、待望の1stアルバム『16才』と初の映像作品『First! 〜short movie and video clips〜』を同時リリース。
アルバムでは、11曲中6曲の作詞を本人が手がけ、その中の1曲「JUMP」では作曲にも挑戦。DVD『First! 〜short movie and video clips〜』には、初めて訪れる台湾でストリート・ライヴに挑戦するドキュメンタリー作品とシングル3作のビデオクリップを収録。台湾でのストリート・ライヴを経験した事で歌への思い入れがますます強くなったという黒瀬真奈美。歌うこと、詞を書くことへの意気込みをたくさん聞かせてくれました。
──まずは、ニュー・シングル「Love is...Shine/卒業」のお話から聞かせてください。「Love is...Shine」では、初めてサンプリングを用いた曲づくりとなりましたが。
黒瀬:mihimaru GTさんの遠距離恋愛ソング「Love is」をモチーフに、私なりのストーリーを作っていきました。♪聞かせてよあなたの声で・・・という原曲のCメロはそのまま使わせていただいて、そのCメロに繋がるように書いていきました。“憧れ”とか“光り輝くもの”に手を伸ばす、そういうイメージで書いた詞です。それが“Shine”という言葉になったんですけど。
──手が届かないと思っていた人が振り向いてくれた。憧れの人に愛された事で、自分に自信が生まれて強くなれた…そんな気持ちが伝わってくる詞ですね。
黒瀬:そうですね。♪ため息の続く夜も・・・鮮やかに変わりだすよ、というフレーズがあるんですけど、恋してる時って、ため息ついて考えこむのも、それすらも幸福な事に思えちゃう…そういう気持ちになりますよね。
──「卒業」は、斉藤由貴さんの曲のカヴァーですね。
黒瀬:カヴァーする前に斉藤由貴さんの「卒業」を改めて聴いたんですけど、斉藤さんのヴォーカルは声のトーンとか伝わってくる雰囲気とか、ものすごく惹きこまれます。斉藤さんは事務所の先輩で、私がカヴァーする事をとっても喜んでくださって、先日CDをお渡ししてきたんですけど、CDの感想をお聞きするのがすごく楽しみです。
──松本隆さんの詞ですが、どんな事を感じましたか?
黒瀬:強いなと思いました。もう会えなくなるのに、それを受け入れるって、すごく強いなって。
──強いけれど、実はそれが女の子側の優しさだったりもするんですよね。
黒瀬:確かにそうですね。でも、もしかしたら、女の子の方が現実的なのかもなんて思ったり(笑)。
──黒瀬さんは、卒業式では泣きました?
黒瀬:中学校の卒業式では大泣きしました。デビューが決まり、卒業後に上京する事になっていたので、みんなと離れたくなくて“イヤやわ、イヤやわ”って私だけが号泣してました(笑)。
──3rdシングルに続いて、いよいよ1stアルバム『16才』もリリースですね。
黒瀬:私は今17才ですけど、昨年8月に16才で歌手デビューして、16才のうちに作り上げた曲ばかりを集めたアルバムなので『16才』というタイトルをつけました。11曲中4曲がこのアルバムで初披露となるんですけど、中には一昨年の夏頃にレコーディングした曲もあったりして、今回改めて聴いて、とても懐かしい気持ちにもなりました。まだ15歳の頃で、生まれて初めてレコーディングというものを経験して、わからない事だらけで、でも、わからないなりにも何かわかろうとして一生懸命だった事とか、その時のスタジオの風景とか、色々な事が蘇ってきました。
──11曲中6曲の詞を黒瀬さんが手がけていますが、作詞はどんな風に?
黒瀬:デビュー前から詩はずっと書いていたんですけど、歌詞を書く時は、いただいた楽曲を聴きながら、1曲ごとに、メロディーやサウンドに合った世界をイメージしていきます。
──デビュー曲「オモイデ星」は斬新なタイトルでしたね。こういう言葉は、どんな時に思い浮かぶのでしょう?
黒瀬:「オモイデ星」は、佐藤竹善さんに曲を書いていただいたんですけど、デモを聴きながら、夜空のイメージが浮かんできて。付き合っている二人って、夜、電話しながら“今日、星がきれいだね”なんていう会話もありますよね。失恋した友達を励ます歌ですけど、あの星を見ると彼の事を思い出すとか、星に願いを込めたりとか、そういう事もあるんじゃないかと思っているうちに“オモイデ星”という言葉が浮かんできたんです。それで、制作を進める中で、この言葉を軸に詞を組み立て直していったんです。
──作詞をする時は、いつ、どこで?
黒瀬:必ず夜ですね。リビングで一人で。
──新曲「Love is...Shine」のプロモーション・ビデオでは、部屋の中でペンを持ってテーブルに向かっているシーンが印象的ですが、まさに、あの感じですか?
黒瀬:そうですね。テーブルに向かって、ずっと書いているシーンが何回も出てきますけど、普段、歌詞を書いている時の雰囲気にかなり近いです。夜行性なので、夜中に最も感性が鋭くなるんだと思います(笑)。
──「笑って」と「ジャスミン」は、「オモイデ星」のカップリング曲でしたね。
黒瀬:「笑って」をレコーディングした時はまだ15才で、でも15才なりに詞の世界を理解したつもりです。これから何があったとしても笑っていたい、笑っていてほしい。そういう励ましのメッセージだと思ったんですね。
──どんな時でも笑ってて…というのは素敵なメッセージですね。
黒瀬:私も、無意識にため息をついてる事があって、そういう時、友達がすかさず“ため息1つつくと幸せが1つ逃げちゃうよ。はい、吸って!吸って!”と言ってくれるんです。それで、あわてて、ハァ〜とついため息をス〜って吸い込むんですけど(笑)。そういう感覚に似てるかなって思います。
──「ジャスミン」は、アルバムではラストの曲になっていますが。
黒瀬:この曲は、女の方にすごく評判がいいんです。私の母もすごく気に入っていて。
──オルガンの70年代っぽい懐かしさと、独特なリズムの新鮮さが合わさって、不思議な心地よさが感じられますね。
黒瀬:松倉サオリさんに書いていただいた曲で、最初から「ジャスミン」というタイトルで歌詞もあったんです。そこに私の言葉も加えて、歌詞を完成させていったんですけど、サウンドの雰囲気と詞の世界が、とってもしっくりいった曲だと思います。 |