ROCK IN JAPAN、サマー・ソニックをはじめ、この夏、数々の野外フェスに出演。圧倒的なライヴ・パフォーマンスで大いに沸かせ、一気に知名度を上げたthe telephones。
踊れるロックを標榜する彼らが、ライヴの勢いそのままにアゲアゲハイテンションなミニアルバムをリリース。
“ライヴよりさらにもっとライヴなCD”を目指したというリーダー石毛輝にインタビュー。2009年、最大にして最強の注目株!チェックはお早めに!
──今年の夏フェスでは大旋風を巻き起こしましたね。
僕らのことを全く知らない人が圧倒的に多かったと思うんですけど、そういう状況の方がテンション上がるんですよね。よーし、お前ら見とけ〜!みたいな感じで(笑)。
──ステージの見所と言ったら?
キーボードのノブ(岡本伸明)は、ライヴ中ほとんど踊ってるだけなんですよ。ハッピーマンデーズのベズみたいな存在。
すっごく細くて身長180cm。そいつがクネクネクネクネ軟体動物みたいなヘンな動きで踊ってるんです。見た目はアンガールズ、動きは江頭2:50みたいな(笑)。まず、それが目を引きますよね(笑)。
──音、出さなくても問題ないんですか?
あ、彼はですね、シンセ担当ですけど、基本的に鍵盤が弾けないんです(笑)。シンセは、ピコピコとかピューンとか、サウンド・エフェクト的な飛び道具系の音がメインなんで、だから、一回バーンって鍵盤叩いたあとはずっと踊ってる。それで問題ないんですよ(笑)マスコット的な存在なんですけど、そう聞いただけでも見たくなるでしょう?
──すっごく気になりますね〜。
観たらゼッタイ楽しいバンドだと思います!僕もアフロのヅラを被って出て行ったり、そういう出オチとかもありますし(笑)。本人たちは至って一生懸命なんですけど、お客さんは笑っちゃう、みたいな。観て、聴いて、踊って…とにかく、こういうロックもありなんだって楽しんでもらえると思います。
──ニュー・アルバム『LOVE&DISCO E.P.』は、そんなライヴの雰囲気をそのまま表現した作品だとか?
ライヴとCDの距離を近づけるっていうのがテーマです。
──前作『we are the handclaps E.P.』とは、かなり雰囲気が違いますよね?
前作は、“CDとして完結する作品”を目指してたんですね。クラブでDJにもかけてもらえる曲というのを意識してたんで、打ち込みも使ったりして。でも、収録曲をライヴで演ると“ライヴの方が全然いいね”と言われることが多くて、CDとライヴの距離があまりにも遠かったのかなと反省しまして。今度は、ライヴのまんまのCDを作ろうと・・・。
──1曲目「Beautiful Bitch」から、ガツンとロックですね。
そうでしょう、いきなり、フツウのロック(笑)。曲調としては、ガレージとかグランジに近い感じだと思うんですけど、今までの僕らの曲の中で、いちばんロックかもしれないですね。
ドラムは8ビートで、4ツ打ちを使ってなくて、尚かつ、前作と明らかに違うのはギターのザキザキ感っていうのかな、エッジの効いた音でリフを弾き倒す、そういう曲だと思います。
──ナックの「マイ・シャローナ」とか、80年前後の雰囲気ですよね。
そうですね。ナックも当時はディスコで踊る曲でしたからね。「Beautiful Bitch」はダンス・フロアでも通用するロックだと思います。
──2曲目「RIOT!!!」も、ロックですね。
この曲は、早くからライヴで演っていたので“ライヴ感のあるアルバム”という意味では、それを一番象徴している曲かもしれないですね。
今回は、仮レコーディングのテイクが良かったら、それをどんどん使おうという方針だったんですけど、この曲は正しくそれで、エフェクターとか踏み返すとタイムラグが出るんですけど、それをそのまま出しちゃってるんです。だから、この曲に関しては、僕は本番レコーディングの時、ギターを弾いてないんです(笑)。
──ヴォーカルは一瞬、女の子かと・・・。
あははは(笑)。女の子はいないですよ、僕の声です。ちょっと、ヒステリックな女の子の声みたいに聴こえるでしょう。キーが高いんですよね。それに、かなりショート・ディレイがかかっている。ニュー・ウェイヴの頃のあの感じが好きで、僕の声にも合ってるから、僕はショート・ディレイをよく使うんですけどね。
──3曲目の「Love&DISCO」から、これぞディスコ〜!という展開になりますね。
この曲は、最初からディスコチックにしよう、と。80年代ディスコ・サウンドのドラムのスネアの音とか、すっごく意識して作ってます。
この曲は、すっごくテンポが早いでしょう?意識的に早くしたんです。ライヴの時って、どんな曲でもCDより早いテンポになっちゃうんですよ。例えば、前作の場合だと、CDとライヴとではBPM(Beats Per Minute/1分間における拍数)が10以上違ってたと思うんですよ。CD聴いてたお客さんがライヴに来ると驚いちゃう。速すぎる〜みたいな(笑)。で、今回は、レコーディングの段階からBPMをなるべく上げよう、と。僕ら自身も速い方が好きなんだけど、その中で一番気持ち良いテンポを選んだつもりです。
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