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ケツメイシ/うたまっぷレビュー 前作から僅か10ヶ月!ニュー・アルバム「ケツノポリス6」リリース!
ケツメイシ
プロフィール(写真左から)
RYOJI(Vo、1974年12月14日生)、RYO(MC、1972年11月26生)、大蔵(MC、1976年3月14日生)、DJ KOHNO(DJ、1977年6月28日生)
1993年、「ケツメイシ」として活動開始。グループ名は、中国で古代より下剤などに使用されている薬草“決明子(けつめいし)”に由来。1996年頃から、現在のメンバー構成に。1999年12月、インディーズから「こっちおいで」をリリース。トヨタのCMソングに起用され、注目を集める。2001年4月、シングル「ファミリア」でメジャー・デビュー。

前作『ケツノポリス5』(2007年8月)から僅か10ヶ月。ケツメイシが、早くもニュー・アルバム『ケツノポリス6』をリリース!

これまでにない短いインターバルでのアルバム・リリースとなったが、実は、この『ケツノポリス6』の原型は、『ケツノポリス5』制作時に出来上がっていたのだと言う。
話は、前作『ケツノポリス5』に向けての“曲作り合宿”に遡る。トラックメイカー陣(DJ KOHNOに加え、YANAGIMAN、NAOKI-Tも参加)の各部屋を、RYOJI、RYO、大蔵が一定期間のローテーションで移動。その都度、組み合わせの異なる“2人1組”のチームで曲作りに臨んだ。この制作スタイルが、メンバー相互のライバル心を大いに刺激したようで、この合宿から、実に60曲にも及ぶデモが生まれた。その中から、取捨選択していったものの、名曲揃いで、とても1作のアルバムには収録しきれないボリュームに。ならば、2作のアルバムを作ってしまおうという結論に至ったのだと言う。『5』リリース以前から、『6』の原型は既に誕生していたのだ。
とは言え、『5』に入りきらなかった曲ばかりではなく、初めてのウィンターソング「冬物語」や、初の映画主題歌となった「出会いのかけら」をはじめ、「空」「儚し」「街並」「心の声」は合宿以降に制作されたナンバーだ。

これまで以上に、メンバー個々の特色もハッキリ。畳み掛けるようなラップで魅了するRYO。陽気なパーティー・チューンは大蔵にお任せ。RYOJIの伸びやかなヴォーカルには、真摯なメッセージやバラードがピッタリだ。
サウンド面も、初のカントリー&ウエスタンがあったり、ラテン・ロックがあったり、ラップのみの曲があったりと、実にバラエティーに富んでいる。 そして、何よりも、ケツメイシならではの“言葉”が感動を呼ぶ。全編を連ねているのは“励み”だ。

サンバのリズムの「カーニバル」は、どんな憂鬱な気分も瞬時に吹っ飛ばしてくれるし、「マジでライブする5 秒前」「We love music」「何故歌う」「心の声」といった曲からは、ケツメイシ自身の音楽に対する真摯な姿勢が伝わり、聴く側も、自分のできることをしっかりやろう…そんな気持ちが沸いてくる。
映画“陰日向に咲く”主題歌となった「出会いのかけら」は、決してヒーローではない、ひっそりと生きる人々を描いたナンバーだが、こんな風に美しく優しくありたいと思わせる主人公がそこにいる。「流れ」や「空」なども、こんな風に清潔に生きたいと思わせるストーリーがそこにある。
「儚し」「想い」「冬物語」と続く切ない失恋ソングでさえ、“励み”に転じる。ひとは、自身の悲しみを歌に重ねて、泣く。恋を失った痛みから逃げようとすると、その感情は、相手への怒りや恨みに転化してしまう。だから、泣けばいい。思いっきり泣いて、泣き明かせば、苦しみも少しずつ浄化していく。
「オレの道オマエの道」とそれに続く「街並」は、別々の道を歩んでいくことを選んだ者同士の歌だ。友達や恋人、夫婦、そして親子でさえも、どうしても別れを選ばなければならない時もある。バンド仲間、チーム・メイト、職場の同僚…聴く者によって、様々な別れが思い出されるだろう。そして、思い出と共に、その時の痛みと決意が蘇ってくるはずだ。
オーケストラを率いての「伝承」は、母への感謝を、わが子への愛に転じていく荘厳なナンバー。母への想いを綴った最初の4行だけで、泣けてくる。そして、ラストは、メンバー全員が子供を持ったことを契機に、DJ KOHNOの発案で作られた「子供たちの未来へ」。希望ある未来のために、いま、自分たち大人が何をすべきかを問う軽快なナンバーだ。
子が親を、親が子を想う。こうした当たり前の家族単位の愛が、1つずつ重なって、社会全体の大きな愛へと広がっていく。
『ケツノポリス6』は、日本の未来さえも、心強くしてくれるアルバムだ。
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「ケツノポリス6」

ケツノポリス6/ケツメイシ
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アルバム トイズファクトリー
TFCC-86263 発売:2008.06.25
\3,059(税込)
収 録 曲
01. マジでライブする5秒前
02. 流れ
03. 出会いのかけら
04. 空
05. 何故歌う
06. カーニバル
07. 儚し
08. 想い
09. 冬物語
10. We love music
11. オレの道オマエの道
12. 街並
13. 心の声
14. 伝承
15. 子供たちの未来へ

ディスコグラフィー

ケツメイシオフィシャルホームページ

July 1, 2008
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