うたまっぷ  
 

どんな世の中でも、人として忘れちゃいけないことがあると思います。

川嶋あい ──タイトルの「カケラ」は何を意味していますか?

平和であることを当たり前に思っている日本人が落としたり、失くしたりしているモノです。 歌詞にも「多くの悲しい忘れ物」と書きましたが、それは気持ちだったり、モノだったりもします。電気もあるし、水もあるし、屋根もあるし、日本はそうしたモノが普通にある国じゃないですか。全てが当たり前になってしまっていて、それが日常なんですけど。でも、その日常と遠い国の日常は違っていて…。「カケラ」は、私たちが当たり前と思ってしまって、そのありがたさに気づかなかったり、忘れたりしているものですね。

──「カケラ」を通して伝えたいメッセージは?

人を思いやったりとか、やっぱり夢を持つことの大切さですね。今の日本は、なんとなく疲弊しきっている感じがあるので、現実から逃げている人もきっと多いと思うんです。先日、昨年完成したカンボジアの小学校の贈呈式に行って来ました。そこでも感じたのですが、そうした国の人たちは厳しい状況から逃げてないですし、希望を持ちたいって強く思っているんです。電気が無くてもちゃんとした暮らしはあって、本当に生きてるんだなぁっていうのはすごく感じました。純粋で人間らしい人たちが多くて、感動しました。 ですから、どんな世の中でも、人として忘れちゃいけないこととか、意識しないといけないこととかあると思います。さらに、ちょっと思考を工夫するだけで現実から逃げないようにできると思いますし、生きる力っていうのを自分で作って探していけると思うんです。

「カケラ」が遠い国の現実を知ってもらうキッカケになれば。

川嶋あい ──セルフ・ライナーノーツに“歌手として、私自身が出来ること。やっと見つけた気がします”と書かれていますが、具体的にはどういうことですか?

伝えていくことですよね。歌手としてメッセージを発信できる立場にいるので。「カケラ」を歌っていくことで、発展途上国の現実に関心を持ってもらえるようになると思いますし。 まず知ることから始まっていくと思うんです。遠い地で起きていることだからと見過ごしちゃいけないと思いますし、「カケラ」がそういうことを知るキッカケになるといいなと思いますね。例えば、dffというクリック募金のサイトがあるってことだけでも知ってもらいたいです。平和すぎて見えなくなったものもいっぱいあると思いますし、自分自身を見つめ直すキッカケにもなると思うんです。 子供たちが真の笑顔を持って生きていける未来になって欲しいですし、これからも行動していかないといけないっていうことですね。

──最後にファンのみなさんにメッセージをお願いします。

「カケラ」が遠い国の現実を知ってもらうキッカケになれば、さらに背中を押すような役割となって、みなさんが何か一歩踏み出してくれたら嬉しいですね。そして、みなさんの心の中にずうーっと根付いて聴いてくれるような曲になってもらえたら本当に幸せです。是非歌詞をジックリ読みながら聴いて欲しいと思います。

 
September 3, 2008
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